2021.06.26(土)大会

【日本選手権】最も濃密な10秒間を多田が制し、山縣と共に男子100m代表内定、女子やり投の北口は日本代表内定第1号に/第2日ハイライト



第105回日本陸上競技選手権(https://www.jaaf.or.jp/jch/105/)の第2日は6月25日、大阪市のヤンマースタジアム長居で開かれ、9種目の決勝が行われました。注目の男子100mは多田修平(住友電工)が初優勝し、3位の山縣亮太(セイコー)とともに、参加標準記録を突破済みで今大会3位以内の条件を満たして東京2020オリンピック競技大会代表に内定しました。女子やり投でも北口榛花(JAL)が2連覇で代表内定を果たしました。夜に入って激しいにわか雨が降る時間帯もありましたが、ほぼ上限(5000人)に達する多くの観客の皆様にも盛り上げていただき、熱戦が展開されました(敬称略)。

>>【日本選手権】走高跳の戸邉が五輪に近づく優勝、男子100mは山縣、多田、桐生、小池、サニブラウンが決勝へ/第1日ハイライト
https://www.jaaf.or.jp/jch/105/news/article/15052/




日本男子短距離史上で最も濃密な10秒間。その主役となったのは多田でした。男子100mを10秒15(+0.2)で制し、オリンピック代表の座を射止めました。
緊張感と高揚感が張り詰めたスタジアムの中、低く鋭いスタートで突き進んでリードを奪うと、9秒台の記録を持つライバルたちを寄せ付けず、そのままトップを守って歓喜のフィニッシュ。6月6日に自己記録の10秒01をマークしてオリンピックの参加標準記録(10秒05)を突破したばかりですが、さらに代表へと鮮やかに加速しました。
2位には参加標準記録を突破していないデーデー・ブルーノ(東海大)が、伸びやかな走りで10秒19の自己新記録をマークして入りました。3位争いは9秒台の記録を持つ4人がなだれ込む際どい競り合いに。山縣亮太(セイコー)と小池祐貴(住友電工)が10秒27の同タイムとなったものの、1000分の1秒単位の判定で10秒264だった山縣が、小池よりわずか0秒001先着して3位に食い込み、代表内定をものにしました。山縣はロンドン2012、リオデジャネイロ2016に続く3回目のオリンピック代表入りです。
小池が4位に続き、桐生祥秀(日本生命)が10秒28で5位、サニブラウン アブデルハキーム(TumbleweedTC)は10秒29で6位となりました。7位は高校3年の栁田大輝(群馬・東京農大二高)で10秒41、8位は東田旺洋(栃木県スポーツ協会)で10秒42でした。
デーデー、小池、サニブラウン、東田は26日に予選がある200mにもエントリーしています。小池とサニブラウンは参加標準記録(20秒24)を突破しており、こちらでも代表内定に挑みます。内定者以外のオリンピック代表は代表選考要項にのっとって選考され、7月2日以降に発表が予定されています。




女子やり投では、北口がオリンピックを射止める大きなアーチを描きました。3回目を終えて時点で斉藤真理菜(スズキ)を追う展開となりましたが、4回目に61m22を投げてトップへ浮上。最後の6回目に61m49とさらに記録を伸ばして2年ぶり2回目の優勝を果たしました。北口は2019年10月に66m00の日本記録をマークしてオリンピックの参加標準記録(64m00)を突破しており、今大会の優勝で代表に内定しました。
北口は、本連盟が世界で活躍し社会の発展にも寄与する競技者の強化育成を目指して2014年に創設した「ダイヤモンドアスリート(https://www.jaaf.or.jp/diamond/)」制度の第1期生です。この制度の修了生として、トラック&フィールドの個人種目ではオリンピック代表内定の第1号となりました。




女子1500mは、田中希実(豊田自動織機TC)がスタート直後から果敢に飛び出して独走。オリンピックの参加標準記録(4分04秒20)や自身が持つ日本記録(4分05秒27)には届きませんでしたが、自身2番目の記録となる4分08秒39で2連覇を達成しました。田中は今大会前の時点で世界ランキングのオリンピック出場圏内におり、今回の優勝でポイントの上昇が確実なため、内定済みの5000mに続く代表権獲得に近づきました。2位の卜部蘭(積水化学)も4分10秒52の自己記録を更新し、世界ランキングでの出場権獲得に望みをつなぎました。

男子400mは川端魁人(三重教員AC)が45秒75の自己新記録で初制覇。2位に佐藤拳太郎(富士通)が入り、さらに鈴木碧斗(東洋大)、伊東利来也(三菱マテリアル)と続いて、5月のシレジア2021世界リレー(ポーランド)4×400mリレー決勝で3位に入賞したメンバー4人が上位を占めました。




女子100mは、兒玉芽生(福岡大)が11秒62(-1.9)で2連覇。中盤で抜け出し、終盤も壹岐あいこ(立命館大)の猛追を振り切って0秒02差で勝負を決めました。女子400mは小林茉由(J.VIC)が自己記録を大幅に更新し、日本歴代4位の52秒86で初優勝しました。

男子1500mは河村一輝(トーエネック)が激しいラスト勝負を制し、3分39秒18で初の頂点に。5月に日本記録を出した荒井七海(Honda)は5位でした。




混戦模様の男子400mハードルは予選が行われ、山内大夢(早稲田大)が49秒52で全体のトップに。さらに安部孝駿(ヤマダホールディングス)、黒川和樹(法政大)、豊田将樹(富士通)と、オリンピック標準記録(48秒90)を突破している4人がそろって49秒台で順当に通過しました。6月27日の17時50分にスタートする決勝では中ほどの4~7レーンに、内側から豊田、安部、山内、黒川と並びます。この4人は3位以内に入れば代表に内定しますが、少なくとも1人はオリンピックの切符に届かない厳しい勝負が待っています。




女子100mハードルは、日本記録(12秒87)保持者の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が予選を13秒11(-0.3)、約2時間半後の準決勝を13秒06(+0.2)とともにトップの記録で通過。6月26日17時15分からの決勝では日本記録更新、さらにオリンピック参加標準記録(12秒84)の突破に挑みます。

日本選手権と併催されている、20歳未満の競技者によるU20日本選手権も9種目の決勝などが行われ、女子100mで永石小雪(佐賀・佐賀北高)が11秒65(-0.8)で快勝しました。男子100mは島田開伸(早稲田大)が10秒57(-0.8)で優勝。男子400mは吉木翼(千葉・東葛飾高)が大会記録まであと0秒04と迫る46秒58で、男子1500mは兵藤ジュダ(静岡・東海大翔洋高)が3分47秒17で制しました。

大会第3日は6月26日に行われ、日本選手権は8種目の決勝などがあり、男子3000m障害決勝、男子110mハードル予選なども好結果が期待されます。U20日本選手権も8種目で決勝を実施します。

写真提供:フォート・キシモト


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