2021.06.25(金)大会

【日本選手権】走高跳の戸邉が五輪に近づく優勝、男子100mは山縣、多田、桐生、小池、サニブラウンが決勝へ/第1日ハイライト



第105回日本陸上競技選手権(https://www.jaaf.or.jp/jch/105/)は6月24日、大阪市のヤンマースタジアム長居で開幕しました。新型コロナウイルスの影響で観客を5000人までと制限しましたが、熱心なファンの皆様を観客席にお迎えして、日本一の座を巡る4日間の戦いが始まりました。
今大会は、東京2020オリンピック競技大会を目指す選手にとって最後の挑戦の場でもあります。オリンピックの出場権をつかむには、この週までに参加標準記録を突破するか、7月1日頃に発表される世界ランキングで出場枠内に入ることが絶対条件。激戦の種目では今大会で上位に入ることも必要です。例年以上の緊張感に包まれる中で、初日は5種目の決勝などが行われました(敬称略)。



オリンピックへの切符をほぼ手中にしたのが、男子走高跳の戸邉直人(JAL)です。2m30を3回目にバーを揺らしながらもクリアする勝負強さを見せ、2年ぶり4回目の優勝を決めました。オリンピック参加標準記録である2m33は惜しくも成功できませんでしたが、好記録での優勝で世界ランキングのポイントもアップします。今大会前の時点でオリンピック出場が有力な位置にいましたが、これで確実にしたと言えるでしょう。
昨年の覇者、真野友博(九電工)が2m27で2位。リオデジャネイロ2016オリンピックに続く代表入りを狙う衛藤昂(味の素AGF)は2m24で3位。今週は世界の多くの国で国内選手権や代表選考会が行われており、世界ランキングも大きな変動が予想されるため、オリンピック出場権の行方はその動向も待つことになります。



トラック種目では唯一の決勝となった男子5000mも、オリンピックを目指した激しいレースとなりました。遠藤日向(住友電工)がオープン出場の外国籍選手を積極的に追い、日本選手トップの座を終始守って13分28秒67で初制覇しました。2位以下は大混戦となり、最後に力を振り絞って追い上げた松枝博輝(富士通)が13分30秒21で2位に食い込んで、連覇を狙った坂東悠汰(富士通)が3位、10000mでオリンピック代表に決まっている相澤晃(旭化成)が4位に続きました。世界ランキングで出場権獲得ラインあたりに位置している松枝と坂東、一気にランキング入りが見込まれる相澤は、今大会後の世界ランキングが注目されます。



女子走幅跳は秦澄美玲(シバタ工業)が2年ぶり2回目の優勝。5回目で2連覇を狙った高良彩花(筑波大)に逆転されましたが、直後に6m40(-1.3)を跳んで再逆転しました。男子円盤投は堤雄司(ALSOK群馬)が、1回目に59m29を投げてライバルたちを寄せ付けず、3年連続9回目の頂点に立ちました。女子円盤投は齋藤真希(東京女子体育大)が最後の6回目に52m89を投げてトップに浮上し、2年連続3回目の優勝を果たしました。

注目の男子100mは予選と準決勝が行われました。6月6日に9秒95の日本記録を樹立した山縣亮太(セイコー)をはじめ、サニブラウン・アブデル・ハキーム(TumbleweedTC)、小池祐貴(住友電工)、桐生祥秀(日本生命)、多田修平(住友電工)の、オリンピック参加標準記録(10秒05)を突破している5人はそろって決勝に進みましたが、ケンブリッジ飛鳥(Nike)は準決勝で敗退しました。
予選は7組に分かれて行われ、最終組に登場した桐生が10秒12(-0.4)のトップタイムで通過。多田が10秒26(-2.3)で2組1着、山縣が10秒27(-0.2)で1組1着となりました。
約4時間後の準決勝は3組2着+2で行われました。1組(0.0)は山縣がスタートから危なげないレース運びを見せ、10秒16で1着となりました。高校3年生の栁田大輝(群馬・東京農大二高)が自己記録を更新する10秒22で2着に入り、昨年に続いて決勝進出。サニブラウンは10秒30で3着でしたが、各組3着以下では最も良いタイムで決勝へ。レース後に報道陣の取材に対し、準決勝の中盤でふくらはぎがけいれんしたことを明かしています。
2組(-0.4)は多田が今季の充実ぶりを改めて感じさせる走りを披露し、終盤は周囲に視線を送る余裕もあり、10秒17で1着に。デーデー・ブルーノ(東海大)が10秒21で2着に入りました。
3組(-0.9)は桐生、ケンブリッジ、小池が並んでスタート。桐生が小池との競り合いを制して10秒28で1着となり、小池が10秒30の2着に続きました。3着の東田旺洋(栃木スポ協)も10秒35で決勝に名を連ねました。ケンブリッジは本来の強さを発揮できず、10秒44の5着にとどまりました。
決勝は6月25日の20時30分にスタート。2レーンから順に、東田、サニブラウン、山縣、桐生、多田、デーデー、小池、栁田と並びます。参加標準記録突破者は決勝で3位以内に入れば代表に内定します。100mでオリンピックに出られるのは3人だけ。史上最高レベルの勝負から目が離せません。



女子100m準決勝は1組(+0.3)で2連覇を狙う兒玉芽生(福岡大)が11秒46、2組(-0.3)は壹岐あいこ(立命館大)が自己ベストの11秒60で1着となり、6月25日の決勝に進出しました。男子1500m予選では昨年覇者の館澤亨次(DeNA)、日本記録(3分37秒05)をマークしたばかりの荒井七海(Honda)らが順当に25日の決勝に進みました。

今大会では、20歳未満の競技者で争われる第37回U20日本選手権もあわせて開催されており、第1日は6種目で決勝が行われました。女子5000mは序盤から独走した不破聖衣来(拓殖大)が15分26秒09の大会新記録で快勝。男子5000mは13分57秒47で優勝した鶴川正也、2位の太田蒼生、3位の野村昭夢と青山学院大勢が表彰台を独占しました。シニア(日本選手権)の2.0kgより軽い1.75kgの器具で実施された男子円盤投でも、55m05で優勝の中町真澄、2位の北原博企と新潟医療福祉大の2人がともに自己新記録で上位を占めました。

第2日は6月25日、日本選手権は男女の100m、400m、1500mの決勝や女子やり投決勝、女子100mハードルの予選・準決勝などが行われます。U20日本選手権も9種目の決勝を実施します。競技日程や出場選手、テレビ放映およびライブ配信スケジュール、結果・速報など、大会に関連する情報は、公式ホームページや日本陸連公式SNSをご参照ください。

なお、第1日は公式ホームページに結果・速報が表示されない時間帯がありました。ご不便をおかけしましたこと、お詫び申し上げます。

写真提供:フォート・キシモト


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