2019.09.29(日)大会

【ドーハ世界選手権】デイリーハイライト(Day1)



女子マラソン、谷本が7位に入賞!

男子走幅跳は橋岡・城山が決勝へ。男子100mと400mHは全員が準決勝に進出!

 

灼熱の地、カタール・ドーハでの開催となった第17回世界陸上競技選手権大会は、その気象条件の影響もあり、通常の世界大会で採用される2部制を採らないタイムテーブル。大会初日は、日没まで1時間ほど前となる午後4時30分、男子走幅跳の予選からスタートしました。

この日の決勝種目は、スタジアムでの競技が終わったあとに、ドーハを代表するウォーターフロントであるコーニッシュに場所を移して行われる女子マラソンのみ。日本勢は、この女子マラソンのほか、4種目の予選に挑みました。

大会最初の種目となった男子走幅跳予選には、ダイヤモンドアスリート(以下、DA)修了生の橋岡優輝選手(日本大学)、日本記録保持者の城山正太郎選手(ゼンリン)、津波響樹選手(東洋大学)の3人がフルエントリー。A組に橋岡選手が、B組に城山選手と津波選手が振り分けられての出場となりました。競技場内は、冷房が入ってはいたものの、気温25℃、湿度67%前後となるよう設定されていたようで、懸念されていた寒さはありませんでした。しかし、若干の風があり、特に男子走幅跳では向かい風のなかでの跳躍となるケースもしばしば見られました。このあおりを受けたのが予選B組に登場した津波選手。1回目を向かい風1.1mのなか7m56、2回目も向かい風0.9mのなか7m56をマーク。向かい風1.2mという強い向かい風のなか挑むことになってしまった3回目は記録は伸ばしたものの7m72にとどまり、B組10位で競技を終了。全体では18位となり、決勝への進出はなりませんでした。

1回目に7m94(±0)のジャンプを見せたのは、同じくB組に入った城山選手。その段階でB組のトップに立って競技を進めることとなりました。2回目は7m64(-1.0)、3回目はファウルと、記録をうまく伸ばしていくことはかないませんでしたが、B組4位、全体8位で決勝進出を決めました。

そして、同じく決勝進出を果たしたのが、橋岡選手です。1回目を7m74(-0.4)でスタートさせると、2回目には大きく記録を伸ばして8m07(-0.7)をマーク。ここで、8m40を跳んで、唯一、通過標準記録(8m15)を突破していたJuan Miguel Echevarría選手(キューバ)に続くA組2位につけ、この段階でほぼ決勝進出を確実にします。ほかの選手の記録の出方を確認したのちに3回目の跳躍はパスしましたが、A組2位、全体3位で、決勝へと駒を進めました。

続いて行われた男子100m予選は、全6組上位3着+6の進出条件で行われ、桐生祥秀選手(日本生命)、小池祐貴選手(住友電工)、サニブラウン・アブデルハキーム選手(フロリダ大学)の“9秒台トリオ”が出場。4組目に登場した桐生選手、5組目に入った小池選手は、どちらも向かい風0.3mの条件のなか、ともに4着・10秒21でフィニッシュし、プラスで拾われて準決勝へ。最終組に入ったサニブラウン選手は、10秒09(+0.1)・3着で準決勝に進出しました。同じく5組4着+4の条件で行われた男子400mH予選でも、3組を2着でフィニッシュした安部孝駿選手(ヤマダ電機、49秒25)、4組を5着でフィニッシュした豊田将樹選手(法政大学)とも予選を突破。2日目に行われる準決勝への進出を果たしました。

 女子3000mSCでは予選2組目に、吉村玲美選手(大東文化大学)が出場。吉村選手は、大会直前のタイミングでインビテーションにより参加が決まった選手。準備期間がない状況での急な出場にもかかわらず、集団の後方につけて最後までよく粘り、9分55秒72・13着で競技を終えました。

この大会最初の決勝種目となったのは、1日目の最終種目で、酷暑を避けるために深夜にレースを実施する異例のタイムテーブルが組まれた女子マラソンでした。大会のために巨大なライトによって明るく照らし出された海沿いの道路を折り返す7kmの周回コースを6周して行われます。しかし、スタート時点もフィニッシュ時点も気温は32℃、湿度74%と、湿気が身体にまとわりつくような厳しい蒸し暑さが続く過酷な状態。出場した68名のうち28名が途中棄権するサバイバルレースとなりました。

優勝したのは、1月のドバイマラソンで世界歴代3位の2時間17分08秒をマークしているRuth Chepngetich選手(ケニア)。36km過ぎから独走態勢を築き、2時間32分43秒でフィニッシュラインを駆け抜けました。日本からは、東京オリンピックの選考会となったマラソングランドチャンピオンシップを辞退して、この世界選手権出場を選んだ谷本観月(天満屋)、中野円花(ノーリツ)、池満綾乃(鹿児島銀行)の3選手が出場。3人は、序盤は集団の後方で、互いに近い場所に位置取りしながらレースを進め、先頭集団がペースを上げた10km以降は、上位集団との差は開いたものの、後退してくる選手をかわして徐々に順位を上げていきました。その後、池満選手、続いて中野選手が徐々に遅れていくなか、谷本選手は32km過ぎに7位まで浮上。その順位を維持して、2時間39分09秒でフィニッシュし、2015年北京大会の伊藤舞選手(大塚製薬、7位)以来、2大会ぶりの入賞を果たしました。日本人2番手の中野選手は2時間42分39秒で11位。池満選手は31kmを過ぎたところで途中棄権となりました。

 

大会2日目の9月28日は、日本勢が1日目の予選を通過した男子走幅跳で決勝が、男子400mHでは準決勝が、そして男子100mでは準決勝・決勝が行われるほか、女子10000m決勝、そして、再び深夜のレースとなる男女50kmW決勝が予定されています。また、大会5日目の10月1日に決勝を控える男子棒高跳の予選も行われます。

大会に関する情報は、世界選手権特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/wch/doha2019/ )、日本陸連公式Twitterを、ご参照ください。

 

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォートキシモト

 
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