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2025.09.17(水)

【東京2025世界陸上】4日目チームJAPANハイライト



チームJAPANハイライト

Day4:9月16日(火)

大会4日目の9月16日は、いわば「平日夜」の開催で、イブニングセッションのみの競技日程です。しかし、東京・国立競技場は、3階層の席にわずかに空きがある程度で、1・2階層は満員に。休日だった1~3日目と同様に、好パフォーマンスへの期待で、場内の熱気がぐんぐん高まっていくなか開始時間を迎えました。19時35分から競技が始まったこの日は、4つの決勝と、3つの準決勝、2つの予選が行われるタイムテーブル。そのほとんどに日本代表たちが出場し、見応えのある戦いを繰り広げました。

まずは、この日一番のハイライトと言ってよいであろう男子110mハードルの結果からご紹介していくことにしましょう。男子110mハードルは、女子100mハードルや男女100mと同様に、同日のイブニングセッションで準決勝・決勝を行っていくタイムテーブル。20時40分から始まった準決勝は、全3組で行われ、24選手が決勝進出の条件となる各組上位2着と3着以下の記録上位「プラス2」を狙ってレースに挑みました。
3組目に入った村竹ラシッド選手(JAL)は、危なげのない走りでトップ争いを繰り広げ、13秒17(-0.1)・2着で、世界選手権では自身初となる決勝進出を確定。1組目に入った野本周成選手(愛媛競技力本部)は、好スタートから激しいトップ争いを演じて、2着と0.01秒差の13秒30(-0.8)・3着でフィニッシュし、残る組の3着以降の記録を待つことに。しかし、2組で3・4着を占めた2選手が13秒22をマークして、この段階で準決勝敗退が確定。最終的には、トータルで11番目の結果でした。
そして、1組目には、当初、前日の予選において、着順での進出に0.002秒届かず、記録での進出に0.01秒及ばず敗退していた泉谷駿介選手(住友電工)の姿が。これは、準決勝に進んでいたサシャ・ゾヤ選手(フランス)が棄権したため、予選で次点の結果を残していた泉谷選手が繰り上がったことによるもの。「連絡を受けたのは、レースの1時間前くらい」(泉谷選手)という状況のなか会場へ駆けつけ、スタジアム内にある室内競技場でわずかに身体を動かし、スタートラインに立ちました。泉谷選手は、予選で大きく出遅れてしまったスタートは反応良く飛び出したものの、第1ハードルで抜き脚をぶつけると、崩したバランスを取り戻そうとしながら2・3台目を越えていきます。しかし、第4ハードルで激しく抜き脚をぶつけて転倒。起き上がったのちにスローダウンさせた状態で走りきりましたが、最終的に途中棄権の判定となりました。



準決勝から、1時間40分後、男子110mハードル決勝は、第4日最後のトラックレースとして22時20分に行われました。村竹選手は5レーンでの出走。4・6レーンをタイラー・メイソン選手とオーランド・ベネット選手とジャマイカ勢に挟まれ、アウト側のもう一つ横(7レーン)にコーデル・ティンチ選手(アメリカ)が入ってのレースです。スタート後、1・2台目をスムーズに越えた村竹選手は、第4ハードルあたりまでは前述の3選手および3レーンのエンリケ・リョピス選手(スペイン)と横一線で先頭争いを繰り広げましたが、5台目あたりから僅かに後れ始めるとフィニッシュラインは5番目で駆け抜けることに。正式結果は13秒18(-0.3)で5位。自身が目標に掲げていたメダル獲得には0.06秒届きませんでしたが、昨年のパリオリンピックに並ぶ自身の最高成績である5位で、2年連続での世界大会入賞の快挙を成し遂げました。また、この種目での世界選手権5位は、前回のブダペスト大会における泉谷選手に並ぶ最高順位でもあります。



男子110mハードルの決勝を迎える前に、トラック種目では、もう一つ、歴史に残る快挙が成し遂げられました。男子400m準決勝において、1日目に行われた予選で44秒44をマークして日本記録保持者の肩書きを手に入れたばかりの中島佑気ジョセフ選手(富士通)が、日本勢として34年前の東京大会以来(髙野進、7位)となる決勝進出を決めたのです。
この種目の準決勝も全3組での番組編成。男子110mハードル同様に、「3着+2」が決勝進出の条件となっていました。中島選手は、最終3組の7レーンに入ってのレース。直前の第2組でブサンコレン・ケビナツヒビ選手(ボツワナ)が43秒61の今季世界最高をマークしたのを筆頭に、4着までが44秒20を切るレベルの高さとなったなか、スタートを迎えました。中島選手は、序盤は上位から後れて、ホームストレートには7番手で入ってくる形となったものの、そこから怒濤の追い上げを披露します。前を行く6選手を抜き去り、さらにトップのバヤポ・ヌドリ選手(ボツワナ)にも迫る勢いでフィニッシュラインを駆け抜けたのです。記録は、前日マークした日本記録に迫る44秒53のセカンドベスト。2着でフィニッシュして、着順で堂々の決勝進出を確定させました。
ちなみに中島選手の100mごとのラップタイムは、11秒23、10秒42、11秒12、11秒76(オフィシャルリザルツのデータによる)で、300mから400mの11秒76は、全選手を通じて2番目となるものでした。トップは2組で今季世界最高をマークしたケビナツヒビ選手(11秒60)で、中島選手は、これに次ぐラップを叩きだしているということになります。
男子400mの決勝は、1日空けて、大会6日目の9月18日、22時10分のスタート。中島選手は一番観客席に近い9レーンに入ってレースに挑みます。



この日は、フィールド種目でも、決勝でサンライズレッドのユニフォームが躍動しました。男子走高跳で、瀬古優斗選手(FAAS)と赤松諒一選手(SEIBU PRINCE)の2人が、入賞、そしてメダル獲得に挑んだのです。
13選手が出場した決勝で、瀬古選手は第7跳躍者、赤松選手は第12跳躍者としてピットに立つこととなりました。最初の高さとなった2m20を、赤松選手は1回、瀬古選手は2回目に成功。次の2m24は、赤松選手は2回目にクリアしましたが、瀬古選手は非常に惜しい跳躍を見せながら攻略はならず、初出場の世界選手権を10位で終了しました。続いて、バーは2m28へ。このあたりから、1回で越えていけない上位陣も出てくるなか、赤松選手も2回失敗。目標に掲げていたメダル争いに必要な「2m31~33くらい」(赤松選手)の高さに挑むための最後の挑戦となった3回目もクリアは叶わず、2m24・8位で東京世界選手権の戦いを終えました。競技後は、2m28を跳べなかったことへの悔しさをにじませていた赤松選手ですが、8位は、前回ブダペスト大会(8位)に並ぶ世界選手権における最高成績であり、昨年のパリオリンピック(5位)を含むと3年連続で世界大会入賞を果たす素晴らしい結果です。



このほか、男子800m予選には、この記録の日本記録保持者(1分44秒80、2024年)で、現在大学1年生の落合晃選手(駒澤大)が世界選手権初出場。全7組で行われた予選の第5組に出場し、1分46秒78・7着でフィニッシュしました。準決勝進出条件となる各組3着および4着以降の記録上位者3名に入ることができず予選敗退となりましたが、この種目の世界選手権日本人最高記録(1分47秒16、2007年大阪大会予選、横田真人)を更新し、自らの“世界デビュー”に花を添えました。



トラックの準決勝・決勝種目に先んじて、バックストレートで実施された女子三段跳予選には、髙島真織子(九電工)・森本麻里子(オリコ)の2選手が出場しました。A組で試技に臨んだ髙島選手は、3回目に記録を伸ばしたものの13m66(-0.3)で組13位。また、B組に出場した森本選手は、助走のコントロールに苦しみ、1回目の13m10(+0.5)が最高記録となり、組17位で競技を終えています。





文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト

【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催


>>https://www.jaaf.or.jp/wch/tokyo2025/

◆期日:
2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/  


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