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2025.09.13(土)

【東京2025世界陸上】男子マラソン日本代表取材 吉田・近藤・小山「自信を胸に」



東京世界選手権男子マラソンは9月15日、午前7時30分にスタートします。大会2日前の9月13日午後には、このレースに出場する日本代表選手がメディアからの取材に応じました。
女子同様にオンライン形式で行われた取材には、吉田祐也選手(GMOインターネットGrp)、近藤亮太選手(三菱重工)、小山直城選手(Honda)の順に、3名が出席。現在のコンディション状況は、ここまでのトレーニングの経過、レースに向けた意気込みなどを話しました。


【記者取材出席選手コメント(要旨)】

吉田祐也(GMOインターネットGrp)



今まで通り、順調に練習は積めていて、状態としても悪くない。意気込みとしては、世界陸上に内定したときから申し上げている通り、(一緒に練習させてもらったことのある)大迫傑さん(Nike)の6位(東京オリンピック男子マラソンの成績)を超えて、上位入賞を狙うことを掲げているので、その実現に向けて、引き続き、明後日のレースに向けて準備を進めていきたい。
<目標達成のために、大事になってくることは? の問いに>
一番大事なのは、自分自身が冷静になって走ることだと思う。今回、エチオピアの選手には2時間2分台、3分台の自己記録を持つ選手がいて、僕の自己ベストから3分以上速いわけだが、当然、海外の選手たちも暑さの影響もあるはず。自分自身がやってきた練習を最大限発揮できるよう、まずは冷静に走ることが大事だと思っている。
暑さ対策に関しては、陸連の方からアドバイスをいただいたり、実際に学者の先生にお話を聞きに行ったりと、いろいろと試行錯誤しながらここまでやってきた。気象条件的にやはりかなり暑いので、科学的な知識を使っても、どうなるかは正直わからないというのが、今のところの心境である。だが、自分自身がやってきた練習は、すごく順調に積めているし、科学的な部分までアプローチしても無理ならば、それは仕方がないというところで、割りきって走るしかないのかなと思っている。
練習の成果に関しては、8月中、総合的にみて良い練習ができていて、9月の練習より前の段階で、5000m、10000m、ハーフマラソンに出場した主要な大会の結果が、自分自身の立てた目標にピタリと当てはまり、その当てはまった状態で9月の練習が積めたことが、大きな手応えになっている。なので、世界陸上で内定をいただいたタイミングから、長期にわたって順調に練習を積めたことが、スタートラインに立つ前の自信につながっているのかなと思う。
現時点では、緊張感はそこまで今はない。単純に自分の走りをするだけだと思っているのと、周りがどうこうというふうには考えていないこともあり、いい心の持ちようでスタートラインに立てるかなと思っている。
自分は、今まで奇跡の連続みたいな感じで、いろいろな人に支えられて、ここに来ている。なので、僕自身が努力して積み上げてきたというよりも、周りの人に引き上げられてここまで来させてもらったなという思いがある。単純に明後日は、自分自身が頑張るというよりも、支えてくださった皆さんと一緒に頑張りたいという思いのほうが強い。自分自身がやってきたことを発揮できるように、まずは自分の走りに集中できればなと思う。


近藤亮太(三菱重工)



この世界選手権に向けては、これまでやってきた3カ月間のマラソン練習で、ほぼ100%の仕上がりでやってくることができた。計画したメニューもすべてこなすことができ、心身ともにいい状態である。目標とするのは8位入賞。自分はまだこれが2回目のマラソンになるので、フレッシュな気持ちで、リラックスして、戦い抜きたいなと思っている。
目標を達成するために大事なのは、うまく力を温存することだと考えている。前半をしっかりと、力を使わずに、30km、35kmまで行って、残りの数㎞の勝負所で、自分の力を最大限発揮できるようにしていきたい。
今大会に向けたマラソン練習では、7月25日から8月31日まで、38日間のボルダー合宿(アメリカ)を行ったが、そこで、試合の1カ月前と3週間前に、レースを想定した30kmと20kmの練習を行った。これは、大阪マラソンの前にも実施した練習で、けっこう負荷の高いものだったが、そこができたので、準備は十分にできているかなと思っている。
<今回、練習パートナーとしてブダペスト世界選手権代表の山下一貴選手と一緒に練習してきたそうだが、何かアドバイスなどは受けたか? の問いに> 
ボルダー合宿には、選手は一貴さんと2人で行った。38日間と、けっこう長い間、2人だったが、食事や生活面でも、一緒に練習するなかでも、とても雰囲気よく過ごすことができた。一貴さんが(ブダペスト世界選手権で)スタートラインに立ったときの心境や、実際に直前の調整で自分がやってよかったということを教えていただいたりしながら練習することができた。
<黒木純監督から、何か心に刺さるアドバイスはあったか? の問いに>
最近言われたのは、「いいじゃん!」という言葉。昨日、最後の調整の刺激として3000mを行ったのだが、それが終わったあと、いい動きになっているという意味を込めて言ってくださった。黒木監督が「いいじゃん」と言ったら、それはもう大丈夫(笑)。自分はそれを信じて、あとはスタートラインに立つだけだなと思っている。
この大会に向けては、プレッシャーになる部分が少ないというか、あまり期待されていない(笑)というか、「楽しんでくるといいよ」といろいろな方からお声がけいただいている。自分自身、楽しみたいなと思っているし、これまでの準備でも、ガチガチに緊張することなく、普段の感じでリラックスして、今日までやってこられている。そのままスタートラインに立ちたい。


小山直城(Honda)



コンディションは、上がってきている。世界陸上に向けては、特にケガなく、体調不良なく、順調に練習ができた。この世界陸上に向けてのメインの強化は、アメリカのボルダーでやってきた。ボルダーの標高を活用して高地トレ-ニングしたことは、自信にもなったし、マラソンに向けてスタミナ強化もできたと思う。ボルダー合宿は、7月中旬から8月中旬の約1カ月にわたってのもので、そこでは主に脚つくりをメインに取り組んだ。帰国してからは1週間ほど(埼玉県の)寮で過ごして、その後は、大会1週間前まで北海道の千歳で合宿した。千歳では、主に日本の気候に慣れることと、レースペースを合わせるような練習をしてきた。
いつもマラソンの1週間前くらいから調整練習に入るのだが、そこで6日前にペース走を、3日前に刺激の練習を入れている。そのなかで、パリオリンピックや冬のマラソンと比較しても、今回のほうが良いタイムで走れていて、また、身体がしっかりと動く感覚があった。調子が上がってきていることを実感している。
今大会の目標は8位入賞。暑いレースになると予想するので、何があるかわからないと思う。走っている位置がどうであっても、最後まで気持ちを切らさずに、ゴールを目指したいと思っている。
昨年、(初の日本代表となった)パリオリンピックを経験して、また再び日本代表のユニフォームを着て走るわけだが、パリを経験したことによって、気持ち的な部分は少し余裕が持てるようになっているのかなと思う。また、海外勢によるレースの揺さぶりなども、ある程度わかっている。そういった点も考えながら、レースを進めていきたい。
<自国開催での世界選手権について、どう感じているか、の問いに>
たくさんの方々が「現地に応援に行くよ」と言ってくださっているので、「見に行ってよかった」と思えるような走りをしたい。また、今回は、スポンサーにHondaが入っていて、(オフィシャルカーとしてマラソンでも)先導を務めることになっている。自分の会社の車が走るということは、本当に力になる。また、会社を挙げてたくさんの応援の方々が来てくださるということなので、そういう方々に、元気な姿を見せられるよう頑張りたい。


※コメントは、取材における各競技者の発言をまとめました。より明確に伝えることを目的として、一部、修正・編集・補足説明を施しています。

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)


【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催


>>https://www.jaaf.or.jp/wch/tokyo2025/

◆期日:
2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/  


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