2025.09.11(木)
【東京2025世界陸上】トラック&フィールド種目事前取材対応コメント

9月13日に開幕する東京世界選手権を控えて、日本代表選手団は9月11日午後、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、大会初日に出場する日本代表選手の取材対応を行いました。
男子3000m障害物代表の三浦龍司選手(SUBARU)、女子1500m・5000m代表の田中希実選手(New Balance)、女子5000m・10000m代表の廣中璃梨佳選手(JP日本郵政G)の3選手が登壇。三浦選手は、初日のイブニングセッション最初の種目となる男子3000m障害物の予選に、また、田中選手は女子1500mの予選に、廣中選手は今大会のトラック&フィールド最初の決勝種目となる女子10000m決勝に出場します。
各選手は、ここまでのトレーニングの経過や本番に向けた戦略、抱負を話しました。
【取材対応選手コメント(要旨)】
◎三浦龍司(SUBARU)男子3000m障害物代表

3000m障害物のレースは初日に行われる。初日にレースがあることはこれまでも多く、その経験はできているので大丈夫かなと思っているが、やはり予選が一番の難所というか、肝になると感じているので、まずは、決勝に残るということを確実に遂げていきたい。今年は、タイムを出しているので、よりこれまで以上にトップ争いをしていけるのではないかと思っている。メダル獲得というところを目標に走れたらなと思う。
ここまで、ダイヤモンドリーグモナコ大会で、記録(8分03秒43=日本新記録、)を出すなどの収穫もあったが、レースを重ねたいと思っていたときに体調を崩すなど、例年通りにいかなかったところもある。しかし、結果としては、今までで一番良い状態で、ここに来ることができた。歩みとしては順調なのかなと思う。
今年は、自己ベスト更新と世界陸上でのメダル獲得を、2つの大きなテーマとしてやってきた。記録の面では、ダイヤモンドリーグで大きな手応えを得ることができ、そこは世界陸上に臨むにあたっての自信と底上げという意味でも達成することができている。だからこそ、世界陸上で勝負すること、今まで以上に世界のトップレベルと勝負してメダルを狙っていく走りをしていくことが、本当に最後に残されたテーマだと思っている。(世界陸上では本番では)それを達成したい。
<自国開催の世界選手権をどう感じているか、の問いに対して>
僕は2021年の東京オリンピックで、初めて世界の舞台にチャレンジした。そこから4年経って、ちょうどオリンピック1サイクル分の期間を経て、またここ東京に世界陸上が来たことは、すごい巡り合わせだと思うし、僕にとってもチャンスだと思っている。とても幸運な巡り合わせだと思うので、そのチャンスを生かしたい。しっかりとした走りで、自分の成長を感じられる大会にしていきたい。
◎田中希実(New Balance)女子1500m・5000m代表

私は今回、(1500mと5000mの)2種目にエントリーしていて、1500mから始まる。実は今年、1500mに対して怖いなという気持ちのほうが大きくあり、それもあって1500mから(世界選手権が)始まることへの不安感や、それが5000mへの流れを決めるポイントになることに緊張を感じる思いがある。しかし、今は、まず1500mに全力でぶつかっていくことを目標にしている。2種目で決勝に残りたいという具体的な目標はあるけれど、今はその目標に向かっていくというよりは、とにかく全力で臨むことを大事にしたいと思っている。
今シーズンは、グランドスラムをはじめとする世界レベルのレースを4月から走ってきていて、インドアシーズンも考えると「とにかく挑み続ける」といったシーズンを過ごしてきた。また、その合い間の練習も、挑み続ける姿勢を崩さないために海外を拠点に活動し、高地でトレーニングを行うことも多かった。そういう意味で、世界のトップと同じような取り組みをさせていただいたと思っている。自分としては、その取り組みや出るレースに見合っていないことのほうを多く感じてはいるが、ただ、それらを一度経験したことによって、今回の世界陸上に向けては、心身ともにいい準備ができてきたのではないかと思っている。
この大会では、まずは(先に行われる)1500mで流れをつくっていくことが大事だと思っている。私の場合は、結局、取り組みや技術的なところだけではなくて、「頭のねじを外して全力で(ぶつかって)行く」ことが本当に一番大事な部分。ただ、いろいろな経験をしてきたなかで、そういうことがどんどん難しくなってきている状況なので、初心に戻れるような瞬間が1500mで訪れたらいいなと思っている。また、そのことが絶対に5000mにもつながってくるはず。そうして臨む2種目で、何かしらの自分なりの答えを見つけたい。
<自国開催の世界選手権をどう感じているか、の問いに対して>
見に来てくださった皆さんや、日本の皆さんには、日本人選手が世界の選手たちのなかでも輝いているところを見ていただきたいと思うし、逆に、ものすごくレベルが高い世界のトップに向かって挑んでいく日本選手の姿勢も見ていただけたらと思う。また、世界のトップの本当のすごさ、純粋に同じ人間としての能力のすごさも、実際に目で見て感じていただき、その空間に一緒にいられることを楽しんでいただけたらいいなと思う。
◎廣中璃梨佳(JP日本郵政G)女子5000m・10000m代表

この1年間を考えると、今大会に5000mと10000mの2種目で内定をいただけたことに、まずは本当に嬉しい気持ちがある。初日に行われる1種目めの10000mでは、自分の持ち味のスタミナを生かして、後半のスピードに対応できるような走りをしたい。そして、そうすることによって(2種目めの)5000mでは、距離に対する不安なく、しっかりと決勝に進むんだという強い気持ちで、予選から“一発本番”と思って挑んでいきたいと考えている。
昨年、ケガした膝が良くなってからは、故障なく継続してしっかり練習することができてきた。例年、冬に故障をしがちなのだが、今年はそれもなく、ここに来るまでにも、海外での高地トレーニングを4回組んでもらって、充実したトレーニングを積んでくることができたという実感がある。昨年は、「レースに出られなかった悔しさ」を感じてきたが、今年に入ってからは「レースに出場できて、でも、自分の納得するレースができなかった悔しさ」を逆に味わえている。自分としては、一歩ずつではあるが、そこを収穫と感じている。また、世界陸上に向かうに当たって、「あの悔しさを感じたくない」「世界陸上で思い通りの走りをしたい」という面でも頑張ってくることができた。心身ともに(最大目標となる)大会に向かう準備はできたかなと感じている。
5000mの出場が決まったのはぎりぎりになったが、そのなかでも、ここまでしっかりと準備はしてきた。この1カ月は高地で練習してきたが、最初はスタミナを強化して、後半にかけてはスピードをしっかり高めていくといった目標を自分で立てて取り組んできた。日本に戻ってきた今は、その高地トレーニングの成果が、酸素のある平地の状態でどれくらい出せるのかというワクワク感がある。また、ラスト勝負ができるような準備もできていると思うので、そこは自信を持って臨みたい。
<自国開催の世界選手権をどう感じているか、の問いに対して>
あの国立競技場で、(無観客開催だった)東京オリンピックのときには感じられなかった歓声を受けながら走れるということが本当に楽しみ。「JAPAN」をアピールできるような、そういう試合にしたい。
※コメントは、記者会見における各競技者の発言をまとめました。より明確に伝えることを目的として、一部、修正・編集・補足説明を施しています。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催

>>https://www.jaaf.or.jp/wch/tokyo2025/
◆期日:2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/
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