2024.08.09(金)
【パリオリンピック】男子110mハードル決勝:村竹、終盤までメダルを争う! 五輪日本人最高記録で5位入賞!
Day8:8月8日(木)
パリオリンピック陸上競技第8日の8月8日、最終種目として行われた男子110mハードル決勝で、オリンピックで日本人初の決勝進出を果たした村竹ラシッド選手(JAL)が、新たな歴史を刻みました。
9レーンに入った村竹選手は、第1ハードルをぶつけての入りとなりましたが、すぐに動きを立て直して中盤では2~3番手を争う位置でレースを展開。最終ハードルを降りてからフィニッシュまでにかわされる形となりましたが、13秒21(-0.1)でフィニッシュ。準決勝を8番目での通過から、みごと5位入賞を果たしました。13秒21は、村竹選手が予選でマークした五輪日本人最高記録(13秒22)を再び塗り替える好記録。予選(13秒22)、準決勝(13秒26)、決勝(13秒21)と、3レースのすべてで東京世界選手権の参加標準記録(13秒27)を上回る圧巻のパフォーマンスでした。この種目でのオリンピック入賞は日本史上初の快挙。シニアの世界大会では、昨年のブダペスト世界選手権で5位入賞を果たした泉谷駿介選手(住友電工)に並ぶ最高順位です。
村竹選手のコメントは、以下の通りです。
男子110mハードル 決勝
村竹ラシッド(JAL)
5位 13秒21(-0.1)=東京世界選手権参加標準記録突破(決勝の舞台は)ものすごく楽しかった。1台目のハードルに脚を当ててしまったが、2台目、3台目以降でなんとか持ち直すことができたので、そんなに大きな影響はなかったと思う。
<最後は競り合いになった、との投げかけに>
はい。もう、「魂のトルソー」(注:トルソー=もともとは胴体を意味するが、上体を突き出すようにしてフィニッシュする行為自体を指す言葉としても使われている)ですね(笑)。
<レース後の表情は、どういう思いがあってのものだったか、の問いに>
一番は、ずっと待ち望んでいた舞台だったので、この舞台で走れたことが本当に楽しかった。その楽しさもあれば、メダルを取れなかったという悔しさもあった。いろいろな思いが入り交じっての表情だったと思う。上位は本当に速くて、強かった。
この舞台を一回経験しただけで、ものすごい経験知を得られたと思う。来年は東京で世界陸上があるので、そのときは必ずメダルを取りたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:アフロスポーツ