2016.09.02(金)選手

【リオ五輪帰国後インタビュー】 第1回 男子4×100mR[山縣選手・飯塚選手・桐生選手・ケンブリッジ選手](その2)

予選の37秒68は想定内
1/4足長までこだわって、攻めた決勝

――今回、予選で従来の日本記録(38秒03)を大幅に塗り替える37秒68(アジア新記録)という記録を出しました。決勝で同じ記録を出せばメダルは狙えるのではないかという状況で、実際にはそれを上回りました。皆さん自身は、どういう気持ちで臨んでいたのでしょう? 「もっと記録を出してやろう」という感じ? また、予選のタイムは予想していた? それとも思っていた以上だった?
山縣:予選の記録は想定内でした。ただ、決勝に向けては、“この記録ではメダルはどうだろう”という気持ちがみんなにあったと思うんですが、(他メンバーに向かって)どうでしたか?
飯塚:そうですね。いつも…前回もそうでしたが、決勝で大幅に(タイムが)落ちてしまっていた。「決勝でこの(予選と同程度の)記録で走れば行ける」という気持ちで走って記録を落としていたので、今回は“さらに上の記録を狙うつもりで取り組まないと”と思っていましたね。
山縣:アメリカも、ジャマイカも、けっこうメンバーを残していたじゃないですか。なので、レベルは例年に比べて高いのかなと思っていたんです。となると、37秒6台ではあやういのではないかというのが僕の中にはあって、“こりゃもう攻めていくしかないだろう”と思っていました。

――桐生選手、ケンブリッジ選手は?
桐生:同じくです。
ケンブリッジ:(うなずく)

――レース前に、みんなでそういう話はしたのですか?
飯塚:決勝の前にミーティングをやりました。決勝では歩数(スタートのマーク位置の距離)をちょっとだけ攻めようって。(スタート位置を)半足分広げると(全力で)出ることに躊躇しちゃうから、1/4足分にして思いきり出ようという話になったんです。スタートをゆっくり出ちゃうのが一番良くないからって。

――広げたのは全区間とも1/4足分?
桐生:僕とケンブリッジさんのところは半足です。
山縣:ここ(山縣・飯塚)は1/4です。
桐生:ここも(飯塚・桐生)も1/4です。

――結果的に、それがハマッたわけですね。
山縣:そうですね。
飯塚:ぎりぎり。
山縣:まあ、思った以上に伸びましたけどね。
飯塚:意外とね。これ半足だったら絶対もう…。
山縣:いやあ、もう絶対に渡せなかった(笑)。
全員:爆笑
飯塚:だから、ほんとにぎりぎり(笑)。
山縣:よかったですよね。あれ、半足にしなくて。
飯塚:うん。

決勝は37秒4台くらい出たと思っていた(山縣・ケンブリッジ)
0.2秒くらい上がってもおかしくはなかった(飯塚)
2番ということに盛り上がってタイムは考えなかった(桐生)

――決勝のタイム(37秒60)は、見てどう思いました? 走った感じと出た記録との実感は伴っていましたか?
山縣:正直言っていい?(と他のメンバーに問いかけた上で)僕、もうちょっと行くかなと思ったんですよ、タイム的には。
ケンブリッジ:僕、4くらいだと思っていました。
山縣:思ったよね? 1着でジャマイカが2(37秒27)で入って、“ああ、4くらいかな”と思ったんだよね。だから、意外とかかったなと…。

――37秒4台?
山縣:はい。
ケンブリッジ:山梨(国内での事前合宿地)で話していたんですよ、山縣さんと。7秒4か5くらいかなという話を…(と山縣選手を見やる)。
山縣:…していて、予選もけっこう修正点がありながらの68だったわけじゃないですか。で、決勝もスムーズに流れたので、もっと行くかなと。だからタイムに関しては意外と伸びなかったなというのが率直な感想です。

――飯塚選手、桐生選手は?
飯塚:そうですね。(予選の)68から(決勝の)60ですよね。バトン(パス)を考えたら内容はかなりよくなっているし、雰囲気も盛り上がっていたので、0.2秒くらい上がっていてもおかしくはなかったですよね。
桐生:僕はあまりタイム気にしていなかったんで…。
山縣・飯塚・ケンブリッジ:(思わず吹き出す)
桐生:(笑いながら)だって2番で……僕はゴールした瞬間、タイム見ていなかったんですよ。ケンブリッジさんが2番でゴールして、そこからいろいろあったあとでタイムを見たので、あんまりタイムに、「わーっ」とはならなかったです。もう「2番だー!!」というほうで盛り上がっていたので。

――桐生選手の位置だと、フィニッシュは後ろから見ることになるけれど、順位はわかったのですか? それともモニターを見て?
桐生:後ろから見ていてもわかりましたよ。もうジャマイカと日本しかいないと思っていたので、絶対にメダル圏内だって。

>>リオ五輪帰国後インタビュー 第1回 男子4×100mR(その1)はこちら
>>リオ五輪帰国後インタビュー 第1回 男子4×100mR(その3)はこちら

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◎写真/競技写真:フォート・キシモト、インタビュー写真:高橋将志
◎取材・構成/児玉育美(JAAFメディアチーム)

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