写真:陸上競技マガジン
本連盟では、国際大会における活躍が大いに期待できる次世代の競技者を強化育成する「ダイヤモンドアスリート」制度を2014年から展開しています。
このたび新規認定者2名、継続認定者5名からなる第9期指定競技者を選出いたしましたのでお知らせいたします。
第9期生となるダイヤモンドアスリートは、第6期からの継続認定となる藤原孝輝(東洋大学2年・走幅跳)第7期からの継続認定となる栁田大輝(東洋大学1年・100m )、アツオビン ジェイソン(福岡大学2年・砲丸投)、第8期からの継続認定となる佐藤圭汰(駒澤大学1年・中・長距離)、西徹朗(早稲田大学1年・110mハードル)、そして新たに選出された北田琉偉(大塚高等学校3年・棒高跳)と澤田結弥(浜松市立高等学校2年・中・長距離)の7名です。
また、第4期から認定されたクレイアーロン竜波(テキサスA&M大学・800m)、中村健太郎(日本大学年3年・やり投)、出口晴翔(順天堂大学3年・400mハードル)の3名がこのたび修了を迎えました。
新規認定アスリート
北田 琉偉(KITADA Rui)
写真:陸上競技マガジン
専門種目 | 棒高跳 |
---|---|
所属 | 大塚高等学校(大阪) |
生年月日 | 2004年4月22日 |
学年 | 3年 |
自己記録 | 棒高跳:5m30 |
出身中学 | 大阪市立松虫中学校(大阪) |
指導者 | 舩津哲史(大塚高) |
<2022年の主な実績>
・第105回日本陸上競技選手権大会・室内競技 U20男子棒高跳 5位
・第75回全国高等学校陸上競技対校選手権大会 男子棒高跳 5位
・第77回国民体育大会 少年男子A棒高跳 優勝
・2022釜山国際棒高跳大会 U20男子棒高跳 優勝
<プロフィール>
スウェーデン人の父と日本人の母を持ち、姉の莉亜(りあ)も2018年U18日本選手権走幅跳・三段跳2冠、2019年インターハイ走幅跳優勝などの実績を残している選手。姉と同じく、大阪・松虫中学校から陸上競技を始め、1年時の2017年秋から走高跳を中心に取り組んできた。3年時の2019年には、この種目で全日本中学校選手権に出場している。
2020年の春に大塚高校へ進学。コロナ禍の影響でスポーツ活動に大きな制限がかかったことにより、実質的なシーズンインが夏までずれ込んだ同年は走高跳・三段跳に取り組んでいたが、オフシーズンから舩津哲史先生のもと棒高跳を始める。2021年の春に“ボウルターデビュー”を果たすと、取り組んで1年に満たない10月末には5m00をクリアして注目を集めた。
チームメイトで中学時代から棒高跳で実績を残してきた渡邉瑛斗との切磋琢磨により力をつけて迎えた今季は、4月に5m10をマークすると、インターハイ大阪府大会で5m22を跳んで優勝。渡邉とともに上位独占を狙ったインターハイは経験不足が出て5位にとどまったが、渡邉の直前のケガにより急きょ代わって出場した国体少年Aを制して、初の全国タイトルを獲得した。記録面でも9月に5m25をマークすると、11月には高校歴代6位に浮上する5m30を1回で成功。このときには5m36の高さもクリアしたものの、跳躍後にバーが落ちたために無効となる非常に惜しいジャンプを見せている。190cmを超える長身に恵まれている点も魅力で、それだけに、技術・体力ともに未完成のなかでの今季の躍進は、ポテンシャルの高さを際だたせる形となった。今後の成長が大いに期待される存在である。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
澤田 結弥(SAWADA Yuya)
写真:陸上競技マガジン
専門種目 | 中・長距離 |
---|---|
所属 | 浜松市立浜松高等学校(静岡) |
生年月日 | 2006年3月1日 |
学年 | 2年 |
自己記録 | 1500m:4分12秒87 3000m:9分12秒32 |
出身中学 | 浜松市立細江中学校(静岡) |
指導者 | 杉井將彦(浜松市立高校) |
<2022年の主な実績>
・第106回日本陸上競技選手権大会 女子1500m 10位
・カリ2022 U20世界陸上競技選手権大会 女子1500m 6位
・第77回国民体育大会 少年女子A3000m 2位
<プロフィール>
小学生のころからバスケットボールに取り組み、細江中学校でもバスケットボール部に所属していたが、2年時から中長距離や駅伝のレースに出場する。最終学年の2020年は、コロナ禍の影響により春から夏にかけてスポーツ活動も大きく制限される形となったが、8月中旬に開催された静岡県中学通信陸上1500mで優勝すると、通常は8月に行われる全日本中学校選手権が中止となったことにより10月中旬に開催された全国中学生大会1500mで5位に入賞。秋の静岡県中学校駅伝では、1区で2位に27秒の差をつける快走を見せ、チームの優勝に貢献している(全国中学校駅伝は、コロナウイルス感染拡大防止のため中止)。
2021年春に浜松市立高校へ入学したのを機に、陸上競技に専念して、1500mと3000mに取り組む。1年の段階で、東海地区大会で6位となった3000mでインターハイに出場。また、12月の全国高校駅伝では2区(区間5位)、翌1月の全国都道府県女子駅伝では2区(区間14位)を走っている。
2022年シーズンは、4月に1500mで4分20秒を切ると、インターハイ静岡県大会、東海地区大会で、ともに1500m・3000mの2冠を獲得。その間に行われた日本選手権では、シニアの1500mに唯一の高校生として出場し、予選を、日本記録保持者の田中希実(豊田自動織機)に次いで2着で通過する好走を披露し、注目を集めた。決勝では、シニアならではの駆け引きもあり、10位でのフィニッシュとなったが、この結果、U20世界選手権の日本代表に選ばれ、会期が重複したインターハイには出場せず渡航を選択した。
8月に開催されたU20世界選手権では、南米・コロンビア(カリ)という遠隔地への初の海外遠征であったにもかかわらず、予選を4分15秒29の自己新記録で突破すると、1日おいて行われた決勝では、ケニア、エチオピア勢が熾烈な上位争いを繰り広げたハイレベルなレースに臆することなく挑み、自己記録を2秒以上更新。U20日本歴代2位、U18日本歴代2位、高校歴代2位となる4分12秒87をマークして、6位入賞を果たした。10月に行われた国体には少年A3000mに出場して、悪天候のなか自己記録に迫る走り(9分14秒70)を見せて2位でフィニッシュ。インターハイ上位者を押さえて日本人トップの座を占め、強さを印象づけている。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
第9期認定アスリート 一覧
氏名 | 所属(学年) | 種目 |
---|---|---|
藤原 孝輝 FUJIHARA Koki | 東洋大学(2年) | 男子走幅跳 |
栁田 大輝 YANAGITA Hiroki | 東洋大学(1年) | 男子100m |
アツオビン ジェイソン ATUOBENG Jason | 福岡大学(2年) | 男子砲丸投 |
佐藤 圭汰 SATO Keita | 駒澤大学(1年) | 男子中・長距離 |
西 徹朗 Tetsuro NISHI | 早稲田大学(1年) | 男子110mハードル |
北田 琉偉 KITADA Rui | 大塚高等学校・大阪(3年) | 男子棒高跳 |
澤田 結弥 SAWADA Yuya | 浜松市立高等学校・静岡(2年) | 女子中・長距離 |
修了生一覧
氏名 | 所属(学年) | 種目 |
---|---|---|
クレイ アーロン 竜波 CLAY ALLON Tatsunami | テキサスA&M大学 | 男子800m |
中村 健太郎 NAKAMURA Kentaro | 日本大学(3年) | 男子やり投 |
出口 晴翔 DEGUCHI Haruto | 順天堂大学(3年) | 男子400mハードル |
【ダイヤモンドアスリート】特設サイト
>>https://www.jaaf.or.jp/diamond/
【第9期認定アスリート紹介】その才能で世界を掴め!
■【ダイヤモンドアスリートスペシャル対談】室伏由佳×佐藤圭汰×西徹朗
https://www.jaaf.or.jp/news/article/16072/
■【オレゴン世界選手権】ダイヤモンドアスリート修了生の活躍を振り返る!
https://www.jaaf.or.jp/news/article/16596/
■【ダイヤモンドアスリート】栄養講習実施レポート:
アスリートにおける食事の意義と役割、暑熱対策についての理解を深める
https://www.jaaf.or.jp/news/article/16608/
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