2022.06.08(水)選手

【記録と数字で楽しむ第106回日本選手権】女子走幅跳:2018年から優勝は髙良→秦→髙良→秦。今大会はいかに!?

6月9日~12日に大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる「第106回日本選手権」の見どころや楽しみ方を『記録と数字』の視点から紹介する。

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・第106回日本選手権 エントリーリスト

https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1652-4.pdf

・第106回日本選手権 TV&ライブ配信情報
https://www.jaaf.or.jp/jch/106/tv-live/

・オレゴン 2022 世界選手権 トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項

https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202112/16_191504.pdf





【女子走幅跳】

・決勝/6月9日(木)17:40


2018年から優勝は髙良→秦→髙良→秦。今大会はいかに!?

主な記録一覧(2022年5月31日現在)

・世界記録7m52
・アジア記録7m01
・日本記録6m86
・U20日本記録6m44
・学生記録6m78
・大会記録7m03
・大会日本人最高6m82
・今季世界最高7m09
・今季アジア最高6m65
・今季日本最高6m63
・22オレゴン世界選手権参加標準記録6m82
大会記録の7m03は1990年にR.ベレズナヤ(ソ連)が出したもので、四半世紀以上破られていないが、日本人選手がこれを破るのは、現状では至難の業である。

2001年に花岡麻帆が出した大会日本人最高(6m82)の更新がまずはターゲットとなるが、大会日本人最高を上回ることができれば、同時にオレゴン世界選手権の参加標準突破がついてくることになる。そして、その一歩先には日本記録。

今大会エントリー選手で最も良い自己記録(6m65)をもつ秦澄美鈴(シバタ工業)でさえ、オレゴンまで17cm。いい追風が吹けば、一発ビッグジャンプが誕生することも少なくない種目であるから、最終6本目のラストジャンパーまで目を離さないでいてほしい。

6m44のU20記録を保持しているのは、今大会エントリーしている中野瞳(つくば分析センター)と髙良彩花(筑波大)。同じ兵庫県出身、大学もともに筑波大という「縁」のある2人だ。中野も髙良も自己記録の6m44をその後更新できていないが、今大会で、中野は「15年ぶり」、髙良は「4年ぶり」の自己新に挑む。


過去10年の優勝者(所属は当時のもの)

記録選手所属優勝回数
2012年6m55(+0.0)岡山沙英子ボスアル
2013年6m59(-0.3)岡山沙英子広島JOC2回目
2014年6m19(+2.9)五十嵐麻央福島大
2015年6m21(+0.6)岡山沙英子広島JOC3回目
2016年6m36(+0.5)甲斐好美VOLVER
2017年6m14(+1.1)髙良彩花園田学園高
2018年6m22(+0.5)髙良彩花園田学園高2回目
2019年6m43(+0.3)秦澄美鈴シバタ工業
2020年6m32(+0.5)髙良彩花筑波大3回目
2021年6m40(-1.3)秦澄美鈴シバタ工業2回目
2018年から優勝者は髙良→秦→髙良→秦と続いており、順番的には次は髙良の番だが、今季、秦は日本人選手に負けなし。髙良との直接対決でも3戦3勝で、秦の分が良い。

花岡麻帆、池田久美子、桝見咲智子らが凌ぎを削った2000年代は、優勝記録が6m60台~80台となることが多かったが、近年は優勝記録が6m50に届かない。6m80台の優勝は2001年以来、6m70台の優勝は2006年以来、6m60台の優勝は2009年以来、6m50台の優勝は2013年以来誕生していない。

秦、髙良を中心とした久々の大台突破の優勝記録に期待である。


資格記録順(資格記録有効期間2021年1月1日~2022年5月22日)

資格記録選手所属自己記録
6m65秦澄美鈴シバタ工業6m65
6m38髙良彩花筑波大6m44
6m29中野瞳つくば分析センター6m44
6m25嶺村優オリコ6m25
6m24小玉葵水東海大北海道6m24
6m21木村美海四国大6m21
6m18北田莉亜関西学院大6m18
6m16中尾優花福岡大6m16
6m16小林聖SMILEY6m16
6m15権瓶明日夏ALSOK新潟6m15
昨年の兵庫リレーカーニバルで公認6m65、追風参考ながら6m69(+3.0)を跳んだ秦が、資格記録で頭一つ抜け出している。秦は今季、セカンドベストの6m63を5月8日のセイコーGGPで、サードベストの6m60を4月24日の兵庫リレーカーニバルで出しており、安定感も増している。

5月22日の関東学生対校選手権で6m38を跳び圧勝した髙良でも、秦と対等に争うためには20cm以上の記録の上乗せが必要となる。資格記録3番目以下は混戦な状況の中で、小玉・木村・北田・中尾の地方大学勢の活躍が目を引く。


2022年記録順(2022年5月31日現在)

資格記録選手所属
6m63秦澄美鈴シバタ工業
6m38髙良彩花筑波大
6m20小玉葵水東海大北海道
6m16熱田心岡山陸協
6m15嶺村優オリコ
秦の6m63は、自己記録(6m65)に次ぐセカンドベスト。髙良の6m38も自己記録(6m44)に次ぐセカンドベスト。小玉の6m20も自己記録(6m24)に次ぐセカンドベスト。いずれもシーズン序盤から自己記録に迫る好記録をマークしている。

ちなみに、秦の6m63は5本目の試技で、髙良の6m38は6本目の試技でマークされたもの。試技の後半になるにつれ調子をあげてくる特徴が2人にある。


資格記録上位選手の日本選手権走幅跳入賞歴

選手‘12‘13‘14‘15‘16‘17‘18‘19‘20‘21
秦澄美鈴      2131
髙良彩花     11312
中野瞳 6 4484  5
嶺村優   55   44
小玉葵水        58
北田莉亜        6 
4大会連続3位以内の秦と5大会連続3位以内の髙良。2人の安定ぶりは他の選手から抜きんでている。過去9年間で6回入賞している中野だが、なぜだか3位以内の表彰台からは見離されている。今年こそ、秦・髙良に割って入って、3位以内を手にしたいところだろう。同じく、入賞常連の嶺村も初表彰台を射止めたいはず。なお、夫・鴻汰は2014年と2016年の2回、走幅跳で優勝している。


日本選手権決勝における「順位別最高記録」

※「w」は追風参考記録
順位記録
1位7m13w1990年
2位6m782001年
3位6m43w1990年
4位6m332008年
5位6m322008年
6位6m212006年
7位6m161993年
8位6m051990年
2位の順位別最高記録は、2001年に花岡麻帆(6m82)、池田久美子(6m78)ともに日本新を樹立した「伝説の勝負」の中で誕生したもの。この記録と1位記録を更新するのはさすがに難しいが、3位以下は今大会出場選手の資格記録を見ても決して届かない記録ではない。

なお、8位入賞者が全て6m超えだったのは、過去1990年、1999年、2006年、2007年、2009年、2017年の6回だけ。8位入賞者が全て6m10超えは過去にゼロ。優勝争いとともに、入賞ラインのレベルにも注目していいただきたい。


秦澄美鈴と髙良彩花の2020年以降の直接対決勝敗

日付大会秦澄美鈴勝敗髙良彩花 
2020/8/23セイコーGGP6m24(+0.7)6m22(+0.7)
2020/10/1日本選手権6m12(-0.3)6m32(+0.5)
2021/4/25兵庫リレーカーニバル6m69(+3.0)6m35(+2.8)
2021/5/9東京五輪テスト大会6m48(+0.6)6m24(-0.1)
2021/10/17日本選手権6m40(-1.3)6m30(-1.0)
2021/10/17田島直人記念6m42(+1.4)6m22(+2.4)
2022/4/24兵庫リレーカーニバル6m60(+1.8)6m27(+2.1)
2022/5/1木南記念6m43(-0.6)6m28(+0.5)
2022/5/8セイコーGGP6m63(+0.5)6m26(+0.2)
今大会の「2強」である秦と髙良の直接対決の2020年以降の試合結果をまとめた。2020年の日本選手権は髙良が圧勝したが、それ以降は秦の7連勝中。秦は対髙良に限らず、2020年日本選手権で髙良に敗れて以来、日本人選手に負けなし。秦の連勝記録が続くのか、髙良が2年半ぶりにストップをかけるのか、はたまた別の選手が連勝を止めるのか。


JAAFメディアチーム
写真提供:アフロスポーツ



【走幅跳観戦におすすめの座席】

男子走幅跳は最終日大会4日目の6月12日(日)に、女子走幅跳は大会初日の6月9日(木)に開催されます。
走幅跳はバックスタンドで実施されるためB席からの観戦がおすすめです!
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【初めての観戦でも大丈夫!走幅跳のルール】



走幅跳と三段跳の決勝では、すべての選手は3回の試技ができ、さらに上位8名はもう3回の試技が許されます。最も遠くまで跳んだ選手が優勝ですが、もし同記録だった場合には、2番目に良い記録、3番目、4番目というように比較して上位者を決めます。 記録は砂場に残された痕跡の踏切板に最も近い場所から踏切板までの距離が測られますが、踏切板を踏み越した場合には赤旗が上がります。選手は砂場を逆に戻ってはならず、審判員は踏み切りだけでなく砂場を出る動作まで確認して白旗を挙げます。 選手の跳躍順番は4回目以降、変更になります。最終跳躍者は、3回目までに最もよい記録の選手です。


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■第106回日本陸上競技選手権大会 特設サイト
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■オレゴン2022世界選手権 日本代表選手選考要項
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