写真:フォート・キシモト
本連盟では、国際大会における活躍が大いに期待できる次世代の競技者を強化育成する「ダイヤモンドアスリート」制度を2014-2015年から展開しています。このたび新規認定者2名、継続認定者6名からなる第8期(2022-2023)指定競技者を選出いたしましたのでお知らせいたします。
第8期生となる「2022-2023ダイヤモンドアスリート」は、第4期からの継続認定となるクレイ アーロン 竜波選手(テキサスA&M大学、800m)、中村健太郎選手(日本大学2年、やり投)、第5期から認定されている出口晴翔選手(順天堂大学2年、400mH)、第6期から認定されている藤原孝輝選手(東洋大学1年・走幅跳)、第7期から認定されている栁田大輝選手(東京農業大学第二高等学校3年・群馬・100m )、アツオビン ジェイソン選手(福岡大学1年・砲丸投)、そして新たに選出された佐藤圭汰選手(洛南高等学校・京都・中長距離)と西徹朗選手(名古屋高等学校3年・名古屋・110mH)の8名です。
※所属は2022年3月28日現在のものといたします。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から認定式・修了式の実施はいたしません。
第8期ダイヤモンドアスリートプログラム始動にあたり下記につきましてご紹介いたします。
◇第8期認定アスリート一覧
◇室伏由佳 プロジェクトマネージャー 新規認定アスリートへのコメント
◇新規認定アスリートプロフィール紹介・コメント
第8期認定アスリート 一覧
氏名 | 所属(学年) | 種目 |
---|---|---|
クレイ アーロン 竜波 CLAY ALLON Tatsunami | テキサスA&M大学 | 男子800m |
中村 健太郎 NAKAMURA Kentaro | 日本大学(2年) | 男子やり投 |
出口 晴翔 DEGUCHI Haruto | 順天堂大学(2年) | 男子400mハードル |
藤原 孝輝 FUJIHARA Koki | 東洋大学(1年) | 男子走幅跳 |
栁田 大輝 YANAGITA Hiroki | 東京農業大学第二高等学校(3年) ※4月1日より東洋大学 | 男子100m |
アツオビン ジェイソン ATUOBENG Jason | 福岡大学(1年) | 男子砲丸投 |
佐藤 圭汰 SATO Keita | 洛南高等学校(3年) ※4月1日より駒澤大学 | 男子中・長距離 |
西 徹朗 Tetsuro NISHI | 名古屋高等学校(3年) ※4月1日より早稲田大学 | 男子110mハードル |
室伏由佳 プロジェクトマネージャー
~新規認定アスリートへのコメント~ダイヤモンドアスリート制度に選ばれたアスリートは、国際的に活躍できる資質が見込まれた選ばれし者です。プログラムを通じ、多面的に“磨く”ことにより、個々の持つダイヤモンド原石が輝くものとして期待されます。実際に、修了生の多くは日本が誇るエリートアスリートに成長した実績を持ちます。 佐藤圭汰選手と西徹朗選手は、近い将来自身がエリートアスリートとして活躍することになった際に必要となる資質を備えられるよう、この制度を自己研磨する場として大いに活用して頂きたいです。
新規認定アスリート
〇佐藤圭汰(SATO Keita)
写真:アフロスポーツ
専門種目 | 中・長距離 |
---|---|
所属 | 洛南高等学校(京都) ※4月1日より駒澤大学 |
生年月日 | 2004年1月22日 |
学年 | 3年 |
自己記録 | 1500m:3分37秒18(2021年) U20日本記録・U18日本記録・日本高校記録 3000m:7分50秒81(2021年) U20日本記録・U18日本記録・日本高校最高記録 5000m:13分31秒19(2021年) U18日本記録・日本高校記録 |
出身中学 | 蜂ケ岡中学校(京都) |
指導者 | 奥村隆太郎(洛南高等学校) |
<2021年の主な実績>
・2021/6/25 第105回日本陸上競技選手権大会 男子1500m 8位 3分42秒30
・2021/7/29 令和3年度全国高等学校総合体育大会 男子1500m 1位 3分41秒26/男子5000m 4位 13分41秒72
・2021全国高等学校リモート陸上競技大会 男子1500m 1位 3分43秒54
<プロフィール>
小学生のころから、全国高校駅伝の発着点として知られる京都・西京極陸上競技場を拠点とするクラブチーム「佐々木塾(SASAKI・AC)」で中・長距離に親しむ。蜂ケ岡中学校では1500mと3000mに取り組み、2年の段階から3000mで全日本中学校選手権に出場(予選落ち)、1500mではジュニアオリンピックBクラスで決勝へ進んだ(12位)ほか、年が明けて実施された全国都道府県男子駅伝では中学生区間の6区を走り区間2位の成績を残した。3年時には、1500mと3000mの2種目で全日本中学校選手権に出場して、1500mで3位、3000mは13位。秋のジュニアオリンピックBクラス1500mで初の全国優勝を果たしたほか、1500m(3分57秒34)と3000m(8分27秒39)をマークして同年の中学リスト1位に収まった。
2019年に陸上競技の名門で、数多くのトップ選手を輩出している洛南高校へ進学。12月の全国高校駅伝では、のちに東京オリンピック3000m障害物で7位入賞を果たす三浦龍司からタスキを受けて2区で区間賞を獲得した。2年時の2020年前半は、コロナ禍により約2カ月間の休校や部活動禁止などを余儀なくされたうえにインターハイ、国体が中止となるなど、レース自体の機会も奪われる事態に見舞われたなか、全国高校競技会(1500m予選)、全国高校駅伝3区区間5位(日本人トップ)を経て、2021年2月のU20日本選手権クロスカントリー(8km)で優勝を果たした。
大きな成長を遂げたのが、3年生となった2021年シーズン。屋外のトラックレース初戦となった金栗記念選抜中長距離の1500mで、高校歴代2位となる3分40秒36をマークすると、インターハイ路線と並行して臨んだ6月の日本選手権1500mでシニア選手を相手に果敢なレースを展開し、高校生ながら8位に入賞。7月のホクレンディスタンスチャレンジ千歳大会において、3分35秒42の日本新記録を樹立した河村一輝と競り合って、高校記録を22年ぶりに更新する3分37秒18をマーク。U18およびU20でも日本記録保持者となった。
続いて臨んだ福井インターハイでは、1500mで優勝を果たすとともに、高校歴代4位の13分41秒72で走った5000mでも日本人トップの4位でフィニッシュして母校の総合優勝に貢献した。秋シーズンには、10月に5000mで13分31秒19(U18日本記録・高校記録)、11月に3000mで7分50秒81(U20日本記録・U18日本記録・高校最高記録)をマークし、高校中・長距離を席巻。1500mと3000mで2021年U18世界リスト3位、5000mで同2位となる高い水準でシーズンを終えた。今年2月の日本選手権クロスカントリーは、シニアの部(10km)に参戦し、29分18秒で8位に入賞。春からは駒澤大学へ進み、さらなる活躍を目指す。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
<佐藤圭汰選手 コメント>
この度はダイヤモンドアスリートに認定していただきありがとうございます。
コロナ禍や社会情勢が不安定な中、競技に打ち込める環境を提供していただき感謝しております。
今後、陸上競技の中長距離種目において世界で結果を残せるよう、より一層精進してまいります。
また、多くの方々に応援していただける選手となれるよう精神面でも成長したいと思います。
自分の持ち味である序盤から積極的に前に出る姿勢を貫いていきます。
今後もご声援の程、よろしくお願いします。
〇西徹朗(Tetsuro NISHI)
写真:フォート・キシモト
専門種目 | 110mハードル |
---|---|
所属 | 名古屋高等学校(愛知) ※4月1日より早稲田大学 |
生年月日 | 2004年2月5日 |
学年 | 3年 |
自己記録 | 110mハードル(1m067/9m140): 13秒69(2021年) 日本高校記録・U18日本最高記録 |
出身中学 | 猪高中学校(愛知) |
指導者 | 森谷晴彦・鈴木孝則(名古屋高等学校) |
<2021年の主な実績>
・2021/6/27 第37回U20日本陸上競技選手権大会 男子110mハードル 2位 13秒57
・2021/8/1 令和3年度全国高等学校総合体育大会 男子110mハードル 1位 13秒69
・2021/10/22 第15回U18陸上競技大会 男子110mハードル 1位 13秒48
・2021全国高等学校リモート陸上競技大会 男子110mハードル 4位 14秒13
<プロフィール>
小学4年生のときに、生まれ育った大阪府守口市から愛知県名古屋市へ転居したのを機に、クラブチームの「TSM」で陸上競技を始めた。小学時代は、走高跳、短距離・リレー、中距離(1000m)等に取り組んでいたが、猪高中では、短距離・リレーのほか、走高跳・ハードルに取り組みながら徐々に四種競技に軸を移し、3年時の2018年全日本中学校選手権は四種競技で6位に入賞。3年時から本格的に取り組み始めたハードルでは、ジュニアオリンピックBクラス110mハードル(ユース規格)で3位、日本室内大阪大会U16男子60mハードルで優勝を果たした。
名古屋高校進学後は、スプリントハードルをメインに据えて競技に取り組み、1年目のインターハイで準決勝へ進出、秋には高1歴代2位の14秒26をマーク。2年時は、コロナ禍による競技活動自粛期間を経てインターハイ、国体が中止となる1年となったなか、一般規格の110mハードルでは14秒13まで記録を更新(高2歴代6位)、U20規格で実施された全国高校競技会110mハードルでは3位の成績を残した。
昨シーズンは、故障の不安が残る状態で4月に14秒00の自己新をマーク。その後、さらに捻挫や筋膜炎などに見舞われながらも、インターハイの予選会を勝ち上がったほか、大学生に交じって戦った6月のU20日本選手権110mハードル(U20規格)で2位と健闘。ケガが治癒して充実したトレーニングを積んで臨んだ福井インターハイでは、予選を自身初の13秒台となる13秒97(±0)で滑りだすと、準決勝では追い風参考記録(+3.6)ながら13秒78をマークする。決勝では、1.4mという絶好の追い風にも恵まれ、自己記録を大きく塗り替える13秒69でフィニッシュ。屋外での全国初タイトルを獲得した。この記録は、従来の高校記録(13秒83)を大きく塗り替える高校新記録で、U20では日本歴代3位。シニア規格におけるU18日本最高記録でもあった。
新型コロナウイルス感染症の感染再拡大の影響で、秋シーズンは国体が中止となったが、U18競技会110mハードル(ジュニア規格)は13秒48で優勝。この大会の予選で、U18日本歴代2位の13秒41をマークした。シーズン最終戦となった11月中旬の大会では八種競技に挑戦し、100mの10秒65、走高跳の 1m95をはじめとして、各種目で自己新記録をマークして5399点の記録を残した。
今季初戦となった3月の日本選手権室内では、世界レベルに到達しているシニアに交じっての勝負となったなか、一般規格におけるこの種目のU20室内日本最高(8秒87、1987年)、高校日本最高(8秒89、2013年)を上回る7秒85をマークと健闘、早稲田大学に進んで迎える2022年屋外シーズンに向けて、好スタートを切っている。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
<西徹朗選手 コメント>
競技に取り組む上で最高の環境を提供していただけることに深く感謝いたします。
このプログラムを通して、世界で戦っていける選手になれるよう、1人の競技者として、また1人の人間として成長していきたいと思います。また、コロナ禍で人々がスポーツに触れる機会が減少していますが、より多くの人がスポーツに興味を持ち、陸上競技並びにスポーツの魅力を発信していけるような選手になれるよう精進していきます。
様々な人の尽力により自分が試合に出場できることに感謝をし、そのことを忘れずに競技を続けていきます。
応援よろしくお願いいたします。
ダイヤモンドアスリート特設ページ (4月上旬更新予定)
https://www.jaaf.or.jp/diamond/
▼サポート企業へのインタビュー
~豊かな人間性を持つ国際人への成長を支えるために~
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15260/
▼【日本陸連アスレティックス・アワード2021】
新人賞(日本陸上競技連盟選出)佐藤圭汰選手(洛南高等学校)
https://youtu.be/qje0jntj1SI
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