日本陸上競技連盟は12月16日、第72回理事会をオンラインにより開催しました。2022年に開催されるオレゴン2022世界陸上競技選手権、杭州アジア競技大会の代表選考の道筋や、日本陸上競技選手権の参加資格などについて協議し、承認されました。
個人種目では、2022年の第106回日本選手権で3位以内に入った選手が、有効期間内(2022年6月28日まで)に参加標準記録を突破すると代表に内定します。内定者以外は、▽日本選手権3位以内で2022年6月29日頃にワールドアスレティックス(WA)が発表するワールドランキングによる出場資格取得者、▽参加標準記録の突破者、▽ワールドランキングによる出場資格取得者--の優先順により選考し、6月30日以降に発表します。基本的には東京2020オリンピック競技大会の日本代表選考と同様の仕組みで選考します。
リレー種目は、日本選手権や日本グランプリシリーズ等の国内主要競技会の成績、リレーの特性と戦略も考慮して選考します。また、競歩の代表選手選考要項も、選考競技会の変更に伴う若干の改定がなされました。
<オレゴン2022世界陸上競技選手権大会 選考要項>
トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項(2021.12.16)
競歩日本代表選手選考要項(2021.12.16改訂)
【第106回日本陸上競技選手権大会 日程・会場】
2022年6月9日~12日、大阪・ヤンマースタジアム長居
10000m=2022年5月7日、会場未定
混成競技=2022年6月4日~5日、秋田・秋田県営陸上競技場
【世界選手権参加標準記録有効期間】
2021年6月28日~2022年6月28日
10000m、混成競技=2020年12月27日~2022年6月28日
日本選手権より前(5月中)に代表を決めてエントリーしなければならない可能性も高く、トラック&フィールド種目はその場合、日本グランプリシリーズを重視して選考します。優先順位は、▽オレゴン世界選手権の標準記録突破者、▽オレゴン世界選手権に出場が見込まれる水準の記録を持つ競技者、▽アジア大会でメダル獲得が期待される水準の記録を持つ競技者、▽アジア大会で入賞が期待される競技者――の順で、日本オリンピック委員会(JOC)から指定された代表選手数の範囲内(現時点では人数未定)で選考します。選考要項は2022年1月に発表予定です。
マラソンは、ジャパンマラソンチャピオンシップ(JMC)シリーズのシリーズ1(第0期、第1期)の総合成績3位以内と、JMCシリーズ第1期のグレード1各大会の日本人3位以内の競技者から選考します。競歩は2022年2~4月に開催される日本選手権など国内主要大会と世界競歩チーム選手権大会(2022年3月4~5日、オマーン・マスカット)が選考競技会となります。
<杭州2022アジア競技大会 選考要項>
トラック&フィールド種目日本代表選手選考方針(2021.12.16)
マラソン日本代表選手選考要項(2021.12.16)
競歩日本代表選手選考要項(2021.12.16)
参加申込者の中から、まず全国10地域の地域選手権で3位以内に入賞した競技者のうち2021年以降の記録の上位3名が優先的に参加可能となります。続いて、すべての申込者の中から2021年以降の記録順に、ターゲットナンバー(定員)までが参加できます。
<第106回日本選手権参加資格>
第106回日本陸上競技選手権大会
第106回日本陸上競技選手権大会・10000m
第106回日本陸上競技選手権大会・混成競技
※申込資格記録や記録の有効期間などは2022年1月に発表予定です。
日本グランプリシリーズは、2022年4月9日の金栗記念選抜中・長距離大会(熊本・えがお健康スタジアム)からスタート。今年度は開催されなかった南部記念大会(北海道・札幌市厚別公園陸上競技場)も7月10日に開催され、全部で12大会が行われます。
今年度は新型コロナウイルスの影響で中止となった日本選手権・リレー競技は、10月にリレーのみ単独の競技会として開催予定です(日程、会場は調整中)。また、9月の本連盟理事会時点では2023年2月4~5日に開催と発表していた第106回日本選手権・室内競技と日本室内陸上大阪大会(大阪・大阪城ホール)は、日程が変更となる可能性が生じたため調整中となりました。
調整中の大会については2022年3月の理事会で協議する予定です。
>>2022年主要競技会日程(案)
大学生登録の方は日本学生陸上競技連合を通じて本連盟に登録をする際、どの陸協に登録するかを一つ選択することになっています。現在は、▽卒業した高校の所在地、▽在籍している学部・学科等の所在地、▽住居地--のいずれかの都道府県の陸協から選択することになっていますが、この選択肢に卒業した中学校の所在地が加わります。これにより、自宅(実家)近くの中学校を卒業して他の県の高校へ進学した方が、大学生になった時に実家がある県の陸協に登録できない、といった事例が解消されます。日本学生陸上競技連合でも関係の規程が改定され、2022年度から適用されます。
■標準記録突破者は日本選手権3位以内で世界選手権代表に内定
オレゴン2022世界選手権(2022年7月15~24日、アメリカ合衆国・オレゴン州)のトラック&フィールド種目の日本代表選手選考要項が承認されました。個人種目では、2022年の第106回日本選手権で3位以内に入った選手が、有効期間内(2022年6月28日まで)に参加標準記録を突破すると代表に内定します。内定者以外は、▽日本選手権3位以内で2022年6月29日頃にワールドアスレティックス(WA)が発表するワールドランキングによる出場資格取得者、▽参加標準記録の突破者、▽ワールドランキングによる出場資格取得者--の優先順により選考し、6月30日以降に発表します。基本的には東京2020オリンピック競技大会の日本代表選考と同様の仕組みで選考します。
リレー種目は、日本選手権や日本グランプリシリーズ等の国内主要競技会の成績、リレーの特性と戦略も考慮して選考します。また、競歩の代表選手選考要項も、選考競技会の変更に伴う若干の改定がなされました。
<オレゴン2022世界陸上競技選手権大会 選考要項>
トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項(2021.12.16)
競歩日本代表選手選考要項(2021.12.16改訂)
【第106回日本陸上競技選手権大会 日程・会場】
2022年6月9日~12日、大阪・ヤンマースタジアム長居
10000m=2022年5月7日、会場未定
混成競技=2022年6月4日~5日、秋田・秋田県営陸上競技場
【世界選手権参加標準記録有効期間】
2021年6月28日~2022年6月28日
10000m、混成競技=2020年12月27日~2022年6月28日
■アジア大会の代表選考は日本グランプリシリーズ重視の可能性も
杭州2022アジア大会(2022年9月10~25日、中国・杭州)の日本代表選手選考方針・要項も承認されました。選考方針・要項の検討段階では大会のエントリーに関する詳細な情報がまだ発表されていなかったため、トラック&フィールド種目は概要を選考方針としてまとめています。日本選手権より前(5月中)に代表を決めてエントリーしなければならない可能性も高く、トラック&フィールド種目はその場合、日本グランプリシリーズを重視して選考します。優先順位は、▽オレゴン世界選手権の標準記録突破者、▽オレゴン世界選手権に出場が見込まれる水準の記録を持つ競技者、▽アジア大会でメダル獲得が期待される水準の記録を持つ競技者、▽アジア大会で入賞が期待される競技者――の順で、日本オリンピック委員会(JOC)から指定された代表選手数の範囲内(現時点では人数未定)で選考します。選考要項は2022年1月に発表予定です。
マラソンは、ジャパンマラソンチャピオンシップ(JMC)シリーズのシリーズ1(第0期、第1期)の総合成績3位以内と、JMCシリーズ第1期のグレード1各大会の日本人3位以内の競技者から選考します。競歩は2022年2~4月に開催される日本選手権など国内主要大会と世界競歩チーム選手権大会(2022年3月4~5日、オマーン・マスカット)が選考競技会となります。
<杭州2022アジア競技大会 選考要項>
トラック&フィールド種目日本代表選手選考方針(2021.12.16)
マラソン日本代表選手選考要項(2021.12.16)
競歩日本代表選手選考要項(2021.12.16)
■日本選手権の参加資格は「申込資格記録」に一本化
2022年の日本陸上競技選手権大会の参加資格の概要が承認されました。今回の大会では、突破者が参加申し込みをすれば必ず参加できる参加標準記録がなくなり、「申込資格記録」のみが設定されます。申込資格記録は従来の参加標準記録よりやや低いレベルで設定される見込みで、2021年1月1日以降にこの記録を突破した競技者が参加申し込みをすることができます。参加申込者の中から、まず全国10地域の地域選手権で3位以内に入賞した競技者のうち2021年以降の記録の上位3名が優先的に参加可能となります。続いて、すべての申込者の中から2021年以降の記録順に、ターゲットナンバー(定員)までが参加できます。
<第106回日本選手権参加資格>
第106回日本陸上競技選手権大会
第106回日本陸上競技選手権大会・10000m
第106回日本陸上競技選手権大会・混成競技
※申込資格記録や記録の有効期間などは2022年1月に発表予定です。
■日本グランプリシリーズ12大会などの日程を承認
2022年度の主要競技会のうち、日本グランプリシリーズ各大会などの日程が固まり、承認されました。日本グランプリシリーズは、2022年4月9日の金栗記念選抜中・長距離大会(熊本・えがお健康スタジアム)からスタート。今年度は開催されなかった南部記念大会(北海道・札幌市厚別公園陸上競技場)も7月10日に開催され、全部で12大会が行われます。
今年度は新型コロナウイルスの影響で中止となった日本選手権・リレー競技は、10月にリレーのみ単独の競技会として開催予定です(日程、会場は調整中)。また、9月の本連盟理事会時点では2023年2月4~5日に開催と発表していた第106回日本選手権・室内競技と日本室内陸上大阪大会(大阪・大阪城ホール)は、日程が変更となる可能性が生じたため調整中となりました。
調整中の大会については2022年3月の理事会で協議する予定です。
>>2022年主要競技会日程(案)
■大学生は卒業中学校がある都道府県への登録も可能に
2022年度から、大学生登録の方が卒業した中学校の所在地(都道府県)の陸上競技協会にも登録できるようになる登録会員規程の改定が承認されました。大学生登録の方は日本学生陸上競技連合を通じて本連盟に登録をする際、どの陸協に登録するかを一つ選択することになっています。現在は、▽卒業した高校の所在地、▽在籍している学部・学科等の所在地、▽住居地--のいずれかの都道府県の陸協から選択することになっていますが、この選択肢に卒業した中学校の所在地が加わります。これにより、自宅(実家)近くの中学校を卒業して他の県の高校へ進学した方が、大学生になった時に実家がある県の陸協に登録できない、といった事例が解消されます。日本学生陸上競技連合でも関係の規程が改定され、2022年度から適用されます。
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