第103回日本選手権閉幕から一夜明けた7月1日、日本陸連は午前中に理事会を行い、日本選手権の結果を踏まえて、9月末から10月上旬に開催されるドーハ世界選手権の日本代表選手を承認、同日午後、福岡市内のホテルで、トラック&フィールド種目の代表選手を発表しました。
続いて行われた会見には、6名の選手が出席し、現在の心境や世界選手権に向けての抱負を述べました。
※「ドーハ2019世界陸上競技選手権大会 日本代表選手」「ドーハ2019世界陸上競技選手権大会 日本代表候補選手」の一覧は以下よりご覧ください。
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1367/
【各選手コメント】
※発表された代表選手一覧の順に記載■サニブラウン アブデルハキーム(フロリダ大学)
まずは、100m・200mともに内定して、ひと安心というところではあるが、まだ課題などはいろいろとある。世界選手権での記録などの明確な目標はまだないが、今回の日本選手権、(その前に臨んだ)全米学生選手権でも諸々の課題が出たので、フロリダに戻って練習し、自分の最高のパフォーマンスができるようにしたい。練習でやっていることをしっかり試合で出せるように調整できればと思う。(世界大会への出場は、2015年世界ユース選手権、2017年ロンドン世界選手権に続いて)今回が3回目となるが、世界大会であろうがオリンピックであろうが、一大会であることには変わりなく、名前がついてくるだけのこと。しっかり自分のやるべきことだけに集中していければと思う。
■戸邉直人(JAL)
まずはこのタイミングで内定をいただいてひと安心という気持ち。しかし、本番で結果を残すためには、ここからが本当の勝負となる。しっかり調整して、万全の状態でドーハに入れるように、ここから詰めていきたい。私は、本番では、2m40という記録を1つ目標にしたい。本番でそれが達成できれば、メダル以上の結果はついてくるのかなと思っている。そのために、ここから改めて、技術的にも、体力的にも、メンタル的にも鍛え直し、準備をしていきたい。
これまで、オリンピックや世界選手権といった世界の舞台で結果を残すために、積極的にヨーロッパやアメリカの試合に出場して経験を積んできた。そうしたなかでダイヤモンドリーグのような試合でも、少しずつ成果を出せるようになってきているので、それらを糧に、本番でもいつも通りにやるだけかなと思う。
■橋岡優輝(日本大学)
このように記者会見を開いていただいて、やっと代表になったんだなというような思いがある。この思いを、しっかりドーハにぶつけて、入賞という目標が果たせるように頑張りたい。世界選手権での目標は、8m40を跳んで入賞すること。それに向けては、今回ケガ明けで臨むことになった日本選手権のなかで、自分の課題が明確になった。そういうところを1つ1つしっかりクリアし、最高のパフォーマンスが出せる状態まで持っていきたい。
■木村文子(エディオン)
日本選手権終了後というタイミングで内定を決めることができたのは初めてだったので、ホッとしている。前回の世界選手権での悔しい思いを持って、この2年間準備してきた。同じ舞台で必ずリベンジを果たして、来年につなげていきたい。2年前(のロンドン大会で)に初めて予選を突破して準決勝で走ることができたが、全く自分の力を発揮することができずに終わってしまったので、この2年間は準決勝でどう戦うかということを意識して準備してきた。アベレージは上がってきていると思うが、そのなかで速い選手たちと走っていくことで、その速いリズムのなか後半まで、どこまで自分の走りができるかということがポイントになってくる。そのあたりをしっかりと準備していきたい。
■鍋島莉奈(JP日本郵政グループ)
2年前(のロンドン世界選手権)は5000mだったが、今回は10000mでの出場となる。前回の出場経験を生かすことと、昨年の転戦など、この2年間にいろいろな経験をしてきたので、それらを生かして自分の走りがしっかりできるように頑張りたい。例年言われているように、世界のトップ選手たちとは、スピードで差があると思っている。大会までにはまだ時間があるので、その差をしっかり詰めていきたい。また、10000mで、東京オリンピックにもつながるような記録を出せるようになることを目標にやっていきたい。
■北口榛花(日本大学)
ここ数年間、ずっと代表になりたかったが、なかなかなることができなかった。今回、このようなタイミングで代表に内定することができて、すごく嬉しい。世界の舞台でも臆することなく自分を表現できればいいなと思う。世界選手権での目標は入賞すること。世界の舞台でも、今回(の日本選手権)のように62m以上を連発できるようにしたいきたい。また、自己記録を更新すれば、メダルや入賞の可能性もあるので、それに向けて、しっかりコーチと連絡を取り合って、準備していいきたいと思っている。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト