2024.08.10(土)
【パリオリンピック】男子4×100mリレー決勝:日本、予選で出したシーズンベストを更新する37秒78で5位入賞!
Day9:8月9日(金)
パリオリンピック陸上競技9日目の8月9日、男子4×100mリレー決勝が行われました。日本は、1走に坂井隆一郎選手(大阪ガス)、2走にサニブラウンアブデルハキーム選手(東レ)と、前半を予選から変更し、3走・桐生祥秀選手(日本生命)、アンカー上山紘輝選手(住友電工)へとつないでいくオーダーで、3レーンに入ってメダル獲得に挑みました。狙い通りに首位争いをしながら最終コーナーを抜けたものの、想定していたほどのリードを前半で奪いきることができず、ホームストレートでカナダ、南アフリカ、イギリス、イタリアに先行されることに。シーズンベストの37秒78をマークして、5位でのフィニッシュとなりました。
日本チーム各選手のコメントは、以下の通りです。
男子4×100mリレー 決勝
日本(坂井隆一郎、サニブラウンアブデルハキーム、桐生祥秀、上山紘輝)
5位 37秒781走:坂井隆一郎(大阪ガス)
本当にたくさんの方が応援してくれていたので、それに応えたいという一心で走った。本気でメダルを狙っていたし、行けるタイムだと思っていたので、(5位という結果は)本当に悔しい。このパリオリンピックは、観客の方がたくさんいて、盛り上がった大会だった。少しでも(予選で敗退した)100mのリベンジをということで、4×100mリレーに挑んだが、そこでメダルが取れなかったのは、まだ自分の弱さかなと思う。
2走:サニブラウンアブデルハキーム(東レ)
もっともっと思いきり出られたかなと思う。加速自体は悪くはなかったのだが、もっと思いきり出ていたら、早い段階で桐生さんに(バトンを)渡して加速に乗ってもらえたし、上山に渡すところでもっともっと前(の位置)で渡せたかなと思うので。シーズンベストを出すことはできたが、まだまだ足りないし、自分も、どこ(の走区間)でも行けるように、もっともっとバトンを練習しなきゃいけないなと、改めて感じた。
今回は、全体を通して、ものすごい悔しい結果になった。100mも思ったような結果が出ず、4継(4×100mリレー)も本当に金メダルを目指して、ここまでみんなで切磋琢磨してきたが、努力の末、叶わずという結果だった。ただ、まだ自分たちの競技人生は終わりではない。この反省点を踏まえて、来年の東京世界陸上や2028年のLA(ロサンゼルス)のオリンピックで、日本の皆さんの前でしっかり金メダルを取って、笑顔で終わりたいなと思う。
3走:桐生祥秀(日本生命)
メダルを狙っていたところを届かなかったので悔しい。決勝は、急きょハキームくんに2走を任せた。ハキームくんは100(m)で疲れているはずなので、本当だったら1~3走でリードを取って、ハキームくんがアンカーという、そういうオーダーでタイムをもっともっと上げられたらよかったのかなと思う。(そういう意味でも)まだ(サニブラウン選手に)頼っている部分があるということ。前から言っていることではあるが、(序盤で他国に)置いていかれないように、そして、ハキームくんとしっかり個人(種目の100m)でも勝負できるようにならないといけないと思う。
(これで3回目のオリンピックを終えたが)メンバーは違えども、バトンは日本の伝統として続いているし、注目もしてもらっている。次も行けるかどうかは僕自身はまだわからないが、しっかりと、足が速くなれるようにしたい。
4走:上山紘輝(住友電工)
(トップ選手が揃う4走を務めるうえで)緊張とかはなかったが、しっかり勝負をしないといけないと思っていた。そこで抜かれてしまったことはすごく悔しいし、まだまだ(力が)足りないなと思った。
<レース後、何を話していたのか、という問いに対して>
一番でバトンを持ってきてもらって、どんなリードでもしっかり守らないといけないところを、(ラストで逆転されるという)本当に悔しい結果になったので、「すみません」という話をした。頑張った結果といえば、そうかもしれないが、まだ力が足りなかったと思う。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト/アフロスポーツ