2024.11.28(木)その他

【お知らせ】日本陸上競技連盟ロードレース補償制度 加入について

※「日本陸上競技連盟ロードレース補償制度」は、RunLinkホームページ閉設に伴い日本陸連ホームページへ移行しました。

はじめに(日本陸上競技連盟 会長 尾縣 貢)


日本陸上競技連盟は中長期ビジョンである「JAAF VISION 2017」を策定し、従来のトップアスリートの育成・強化に注力してきたこれまでの取り組みに加え、競技団体としての新たな役割として、すべての人がすべてのステージにおいて陸上競技を楽しめる環境をつくるという「ウェルネス陸上」の理念を新たに掲げました。マラソン大会は日本全国に大小合わせて2000~3000大会もあると言われ活況を呈する一方で、相次ぐ事故・トラブルが発生している状況です。本連盟は「日本陸上競技連盟ロードレース補償制度」を2018年に立ち上げ、怪我等の傷害事故のみならず、心肺停止等の重篤な事故に発展し易い疾病事故、万が一訴訟に発展した場合の賠償補償を含めた補償を公認大会・非公認大会問わず提供しております。主催者の皆様には是非とも本制度をご利用いただき、当連盟とともに安全安心な環境構築にお取り組みいただきたく存じます。

心肺停止事例の調査(日本陸上競技連盟医事委員会)

日本陸上競技連盟は2011年4月から2017年3月までに、日本陸連公認コースで行われた389のフルマラソン大会における医療体制と心肺停止事例に関する調査を行いました。過去6年間で45件、心肺停止事例が発生しており10万人に1.56人の確率で発生しています。事前の安全対策はもちろん、万が一事故が発生した場合の対応も重要です。


出典「マラソンメディスンセミナー2017年抄録集」 写真提供:フォート・キシモト


各ロードレースの保険加入状況



上記の記載事項は、本連盟にて調査した一事例となります。
特に、心肺停止等の重篤な事故に繋がる疾病事故の補償がされていない大会も多くある状況です。本補償制度は、主催者の過失・事故等による責任の賠償に加え医師の賠償についても補償します。

補償制度加入対象大会

以下、いずれかの条件を満たす大会
1.日本陸上競技連盟公認ロードレース大会
2.大会開催予定があり以下、条件を満たす大会
<加入条件>
1.対象種目:
ハーフマラソン・フルマラソン・ウルトラマラソン・クロスカントリー・トラックレースをはじめとするロードレースやランニング大会 ※トレイルランニング、駅伝、リレーマラソン、競歩大会は加盟対象外です。
2.組織
主催、協力、後援、主管等の形で、以下のいずれかに該当する組織が関与している大会
①日本陸上競技連盟、加盟団体(都道府県陸上競技協会)、協力団体(実業団連合、日本学連、マスターズ連合等)、加入団体(郡市区町村陸上競技協会)
②行政(国、都道府県、市区町村)
③メディア(新聞、テレビ等)

特徴

大会の規模に関わらず、充足した補償が確実・簡単に手配できる。
補償金支払対応等は日本陸上競技連盟にて行うため、大会終了後の事故対応に関する事務が軽減される。
主催者責任を問われた場合の補償が手配できる。
医療従事関係者の責任が問われた場合の補償が手配できる。
加入費用 見舞金+損害賠償(主催者)+損害賠償(医療従事者)


見舞金補償内容

補償対象者

1.大会参加者
2.大会関係者(役員・ボランティア)

対象となる傷害および疾病

1.傷害事故:大会参加中の急激かつ偶然な外来の事故
2.疾病事故:大会参加中に突然発生した次の①から③までのいずれかの疾病による事故
①心筋こうそく、急性心不全等の心臓疾患
②くも膜下出血、脳内出血等の急性脳疾患
③低体温症、日射病、熱射病(熱中症)または脱水症

ー ご注意 ー
新型コロナウイルスによる肺炎や結核等、上記①〜③に該当しない疫病を原因とする事故は本制度見舞金補償の対象外となります。

見舞金額



損害賠償補償内容(主催者責任)【2019年度8月より追加】

マラソン大会の運営に起因して、参加者および第三者に身体・財物の損害が発生し、主催者(責任者)が法律上の賠償責任を負担しなければならない場合に損害賠償金をお支払いします。
①参加者および大会関係者に対する賠償責任
②第三者(観客等)に対する賠償責任

損害賠償補償金支払の対象

①損害賠償金
②緊急措置費用
③損害防止費用
④権利保全行使費用
⑤争訟費用

損害賠償補償の事故事例

①主催者が提供した飲食物によって生じた食中毒
②安全管理の不備による群衆事故(将棋倒し)等
※詳細については、補償制度事務局までお問い合わせください。

損害賠償補償金額

・一事故 支払限度額 10億円
・大会期間中に賠償事故が複数発生した場合の支払い限度額 10億円

損害賠償補償内容(医療従事者責任)【2019年度8月より追加】

医師賠償補償とは、大会開催時において医療業務を遂行するにあたり、職業上相当な注意を用いなかったことに起因して、患者に身体の障害(死亡も含みます)を与え、医療行為者が法律上の賠償責任を負担することによって被る損害に対して保険金をお支払い致します。

※要確認※
医師賠償に関する保険は、通常医師個人に対してではなく、医療機関等の施設に対して加入することになっております。ロードレースのような仮設施設でのイベントにおいては、大会開催の都度、救護所等に対して加入する必要があります。本制度を利用しない場合においても、貴大会の保険加入状況を保険代理店等に必ずご確認ください。

補償対象者

1.医師
2.看護師
3.伴走ドクター

医師賠償補償金額

・一事故 支払限度額 2億円
・大会期間中に医療事故が複数発生した場合の支払い限度額 6億円

日本陸上競技連盟ロードレース補償制度ご加入の流れ

1.「日本陸上競技連盟ロードレース補償制度 加入フォーム」より大会開催1か月前までにお申込み下さい。
2.eメールにて申込完了を通知いたします。
3.大会終了後、実際の参加人数・関係者人数に合わせて費用をお支払いいただきます。



  • 万一事故が起こった場合
下記補償制度事務局までご連絡ください。

  • 補償金をお支払いできない主な場合
①補償対象者の故意、犯罪行為等
②地震、もしくは噴火または津波等の自然災害
③医学的他覚所見のない症状
※詳細については、補償制度事務局までお問い合わせください。

写真提供:フォート・キシモト


<関連ニュース>
【RunLink】マラソン大会の安全・安心な環境作りの第一弾!「日本陸上競技連盟ロードレース補償制度」12月21日より受付開始!
https://www.jaaf.or.jp/news/article/12305/

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