2023.02.04(土)大会

【日本選手権室内】1日目ハイライト/60mハードルは男子高山が優勝、女子はアジア室内代表の青木と清山がワン・ツー。U18&U16女子走幅跳で好記録連発!

第106回日本陸上競技選手権大会・室内競技が2023日本室内陸上競技大阪大会との併催で開幕。2月4日には、大阪市の大阪城ホールで第1日の競技が行われました。この大会は、シニア種目が「日本選手権・室内競技(以下、日本選手権室内)」として、U20、U18、U16の3カテゴリが日本室内陸上大阪大会で実施されています。

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女子60mハードルは、アジア室内代表の青木と清山がワン・ツー

男子は高山が快勝


日本選手権の部で、初日に決勝が行われたのは、60mハードルの男子と女子、女子棒高跳、女子三段跳の4種目。女子60mハードルでは、翌週にカザフスタンで開催されるアジア室内との2連戦を予定している青木益未選手(七十七銀行)と清山ちさと選手(いちご)が出場しました。
この種目の室内日本記録保持者(8秒05)で、日本選手権室内3連覇中の青木選手は、予選を全体トップの8秒16で通過すると、決勝でも地力の差を見せつける8秒11で大会4連覇を達成。室内2連戦に対して、「ここにピークを合わせるつもりはなかった」という青木選手は、この大会に向けても特段調整することなく臨んでいたそうですが、それでも「7秒台、少なくとも8秒0台では走りたかった」と物足りなさをにじませました。2016年カタール大会(5位)以来、久しぶりの出場となるアジア室内に向けては、「海外でのレースで、なかなか自分の思い通りにいかない面もあると思うが、そのなかで今の自分をしっかり出せれば…。7秒台を目指して頑張りたい」と頼もしい言葉を聞かせてくれました。
一方の清山選手は、予選で8秒26の自己新をマークすると、決勝では室内日本歴代7位タイに浮上する8秒17まで記録を更新して、青木選手に続きフィニッシュ。「アジア室内に選んでいただいたので、しっかり走らなければ…と、自分でプレッシャーをかけて臨んでいた」という清山選手は、予選から(スピードに)乗っていく感じがあったが、決勝でも力むことなく身体が前に進んでいった」とレースを振り返りました。この冬は、苦手意識の強かったスタートに特化した練習を積んできたといいますが、そのなかでの今回の好記録に、「やってきたことの手応えをつかむことができた」と笑顔。清山選手にとっては、今回のアジア室内が初めての日本代表選出となりますが、「選ばれただけで終わるわけにはいかない。しっかりと(WAワールドランキングの)ポイントを稼いできたい」と、強い意欲を見せました。
男子60mハードルは、アジア室内代表の野本周成選手(愛媛陸協)が欠場したなか、昨年、ブダペスト世界選手権参加標準記録(13秒28)を突破する13秒10(日本歴代2位)をマークしている高山峻野選手(ゼンリン)が7秒64で快勝。「この大会は、練習の延長で出場していた」という高山選手は、「7秒8台が出ればいいと思っていたので、この結果はまずまず」と振り返りました。




女子棒高跳は諸田が3連覇、女子三段跳は船田が初優勝

女子棒高跳は、3m90から試技を始めた諸田実咲選手(栃木スポ協)が、4m00、4m10をともに1回でクリア。4m20を2回目に成功させて、この高さで竜田夏苗選手(ニッパツ、4m10、2位)を突き放し、3連覇を達成しました。その後、諸田選手は、前回大会に続いて、今大会でも室内日本新記録の4m34に挑戦。残念ながら攻略はなりませんでしたが、屋外シーズンに向けて順調に仕上がってきている様子をうかがわせました。なお、アジア室内代表の那須眞由選手(KAGOTANI)は3m90のクリアが叶わず、3m80で7位の結果でした。
第一人者の森本麻里子選手(内田建設AC)が海外転戦中で不在のなか行われた女子三段跳は、昨年屋外で13m81の学生記録を樹立した船田茜理選手(武庫川女子大)と、13m48まで記録を伸ばしてきた髙島真織子選手(九電工)との対決に。競技は、前年同様に前半3回・後半2回の全5回のシリーズで実施されましたが、2回目に13m18を跳んでトップに立った髙島選手を、船田選手が最終5回目に13m27を跳んで逆転。初の日本選手権タイトルを獲得しました。船田選手は、この春から武庫川女子大学大学院に進学し、環境を変えることなく競技を継続することが決まっています。「13m後半をコンスタントに跳べるようにして、その延長線上で14m(台)を狙えたら…」という屋外シーズンに向けて、好スタートを切る結果となりました。

U18&U16女子走幅跳で好記録連発!

U20女子60mハードルでは林が今季7つめの全国タイトル

併催の日本室内大阪大会は、U20、U18、U16の3カテゴリでの実施ですが、この日は17の決勝種目が行われました。そのなかで大きく目を引くパフォーマンスが飛び出したのは、最初の決勝種目として同時に行われたU18とU16の女子走幅跳。U18では、恒石望乃選手(高知高2年)が1・2回目で5m68をマークしたのちに、3回目で5m88を跳んで大会記録(5m77)を更新すると、最終跳躍となった5回目の試技で、自己記録(5m91、2022年)を大きく上回る6m10のビッグジャンプを披露。嬉しい全国初優勝を果たしました。6m10はU18室内日本新記録。室内高校歴代でも3位となる好記録です。 また、U16では、中学1年生の藤本茉優選手(津幡中)が1回目の試技で、昨年9月に出していた5m39の自己記録を、一気に20cm更新する5m59をマーク。先輩選手たちの逆転を許さず勝利しました。
新記録誕生なるかに注目が集まったのはU20女子棒高跳。ともに4m00をクリアした柳川美空選手(前橋育英高)と村田蒼空選手(前橋女高)が、U20室内日本記録の4m10(南野弥生、2004年)に挑みましたが、惜しくもクリアはならず。4m00までをすべて1回で成功させてきた柳川選手が、村田選手の連覇を阻んでいます。
このほか、U20女子60mハードルは、今年度のU20日本選手権混成(七種競技)、U20日本選手権100mハードル、インターハイ100mハードルおよび七種競技、国体少年A100mハードル、U18競技会100mユースハードルを制している林美希選手(中京大中京高)が8秒37で圧勝し、7つめの全国タイトルを獲得。U18男子60mジュニアハードルでは、昨年の全日中110m中学ハードルで13秒51の中学記録を樹立した岩本咲真選手(八屋中)が高校生選手を圧倒。2位に0.22秒の差をつける7秒89で優勝を果たしました。また、U16女子60mでは、中学1年生の三好美羽選手(福山神辺西中)が予選を7秒56の好タイムでトップ通過すると、決勝でも2レース連続7秒5台となる7秒59をマーク。年上の選手を押さえて優勝を果たしています。

大会第2日の2月5日は、午前9時40分に競技がスタート。日本選手権の部で8種目の決勝が、U20の部で6種目の決勝が、また、オープン種目として小学生男女60mが実施されます。1日目同様に、競技の模様はメインとフィールドの2チャンネルに分けて、午前9時30分(予定)からライブ配信の予定。会場で、オンラインで、アスリートたちのパフォーマンスをお楽しみください! 
競技日程、出場選手、スタートリストやライブ配信スケジュールなど、大会に関連する情報は、日本陸連公式サイト( https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1693/ )および日本陸連公式SNSをご参照ください。

文 :児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真 :フォート・キシモト


===関連情報!===

▼第106回日本陸上競技選手権大会・室内競技/2023日本室内陸上競技大阪大会 大会ページ
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1693/

▼ライブ配信情報はこちら
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17430/

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https://www.jaaf.or.jp/news/article/17431/

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