6月9日~12日に大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる「第106回日本選手権」の見どころや楽しみ方を『記録と数字』の視点から紹介する。
・第106回日本選手権 エントリーリスト
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1652-4.pdf
・第106回日本選手権 TV&ライブ配信情報
https://www.jaaf.or.jp/jch/106/tv-live/
・オレゴン 2022 世界選手権 トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202112/16_191504.pdf
・準決/6月10日(金)19:33 2組3着+2
・決勝/6月11日(金)16:02
4月10日に行われた北陸実業団選手権予選で12秒86(-0.2)の日本新、今季アジア最高を出した青木益未(七十七銀行)が、オレゴン世界選手権参加標準記録突破まであと0.02秒まで近づいた。
以前の日本記録は、昨年青木と寺田明日香(ジャパンクリエイト)がマークした12秒87。青木は、日本新の前日に100mでも向風2.3mの中で自己記録(11秒60)に迫る11秒66で走っており、走力が格段に向上。日本記録をさらに伸ばし、世界選手権参加標準を突破してくる可能性は大いにある。大会記録更新、日本選手権初の12秒台誕生も十分に期待できるだろう。
昨年学生歴代4位の13秒23で走っている芝田愛花(環太平洋大)、今季学生歴代5位タイの13秒26で走っている玉置菜々子(国士舘大)は、学生記録更新へのチャレンジとなる。
木村が今年1月に引退、寺田は今大会欠場するため、優勝経験者で今大会参加は2人。紫村が勝てば7年ぶり3回目、青木が勝てば2年ぶり3回目、その他の選手が勝てば初優勝。紫村が7年ぶり優勝となると、昨年の寺田の11年ぶり優勝にはさすがに及ばないが、この種目では歴代では2番目の「久しぶり」優勝となる。
昨年12秒台を7度マークした寺田の欠場は残念だが、日本新を出した青木を筆頭に13秒0台~2台の資格記録者が居並び、レベルは非常に高い。寺田、青木に次ぐ日本人3人目の12秒台誕生の予感を感じる。
この他にも昨年4位の竹内真弥(ミズノ)や自己記録13秒21の野村有香(MammyS)、13秒22の相馬絵里子(関彰商事)、13秒26の玉置らがおり、決勝進出ラインの争いが熾烈になりそうだ。
5月8日のセイコーGGPで日本歴代8位の13秒05を出した福部は、100m(11秒96)、200m(24秒52)でも今季自己新を出しており、青木同様、走力アップをハードルタイムの向上に繋げた。今季は青木との直接対決でも2戦2勝しており、タイム差ほどの実力差はない。
31歳のベテラン・紫村は、今季200mで自身初の23秒台、10年ぶりの自己新となる23秒83をマークし好調。2013年の日本選手権優勝時に出した13秒02の9年ぶりの自己記録更新を見据えている。
表でまとめると、青木・清山・紫村の入賞回数の多さが目を引く。表では都合上2012年からの過去10年間に限って入賞歴をまとめているが、実は紫村は2009~2011年も入賞(5位・5位・5位)しており、2020年まで12年連続で入賞を続けていた。昨年連続入賞が途絶えてしまったが、入賞回数は今年改めて増やしてくるだろう。
2019年は木村(13秒14)、青木(13秒15)、寺田(13秒16)の3人が0.01秒で続いた大激戦のレース。3人の激戦に引っ張られるように4位以下の選手も好タイムで続き、着順別最高記録も一気に更新された。2019年に匹敵するレベルの選手がエントリーしているだけに、2年ぶりの記録更新ラッシュを期待したい。
JAAFメディアチーム
写真提供:フォート・キシモト、アフロスポーツ
日本選手権で実施されるハードル競走は4種目あります。男子は110mと400m、女子は100mと400mです。いずれも10台のハードルを飛び越えますが、高さと間隔が異なります。 高さは男子110m:1m067、400m:914mm、女子100m:838mm、400m:762mmです。このように高さが中途半端なのは、陸上競技の発祥地がイギリスであることの名残です。男子の高さは3フィート6インチですがJR在来線のレール幅と同じです。日本最初の鉄道はイギリスの技術を導入して開業しましたがその時のレール幅が1m067だったのです。 ハードルを設置する位置にはトラック上に青、黄緑、黄と色違いの5cmのマークがペイントされています。
日本一の決まる瞬間を見逃すな!
■第106回日本陸上競技選手権大会 特設サイト
https://www.jaaf.or.jp/jch/106/
■オレゴン2022世界選手権 日本代表選手選考要項
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・第106回日本選手権 エントリーリスト
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1652-4.pdf
・第106回日本選手権 TV&ライブ配信情報
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・オレゴン 2022 世界選手権 トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項
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【女子100mH】
・予選/6月10日(金)16:45 4組3着+4・準決/6月10日(金)19:33 2組3着+2
・決勝/6月11日(金)16:02
4月に日本新更新の青木を筆頭にレベルは非常に高い。寺田、青木に次ぐ日本人3人目の12秒台誕生に期待
■主な記録一覧(2022年5月31日現在)
・世界記録 | 12秒20 |
---|---|
・アジア記録 | 12秒44 |
・日本記録 | 12秒86 |
・U20日本記録 | 13秒05 |
・学生記録 | 13秒15 |
・大会記録 | 13秒02 |
・今季世界最高 | 12秒39 |
・今季アジア最高 | 12秒86 |
・今季日本最高 | 12秒86 |
・‘22オレゴン世界選手権参加標準記録 | 12秒84 |
以前の日本記録は、昨年青木と寺田明日香(ジャパンクリエイト)がマークした12秒87。青木は、日本新の前日に100mでも向風2.3mの中で自己記録(11秒60)に迫る11秒66で走っており、走力が格段に向上。日本記録をさらに伸ばし、世界選手権参加標準を突破してくる可能性は大いにある。大会記録更新、日本選手権初の12秒台誕生も十分に期待できるだろう。
昨年学生歴代4位の13秒23で走っている芝田愛花(環太平洋大)、今季学生歴代5位タイの13秒26で走っている玉置菜々子(国士舘大)は、学生記録更新へのチャレンジとなる。
■過去10年の優勝者(所属は当時のもの)
年 | 記録 | 選手 | 所属 | 優勝回数 |
---|---|---|---|---|
2012年 | 13秒25(-0.7) | 木村文子 | エディオン | 2回目 |
2013年 | 13秒02(-0.6) | 紫村仁美 | 佐賀陸協 | 初 |
2014年 | 13秒34(+1.6) | 木村文子 | エディオン | 3回目 |
2015年 | 13秒27(-0.2) | 紫村仁美 | 佐賀陸協 | 2回目 |
2016年 | 13秒23(+2.1) | 木村文子 | エディオン | 4回目 |
2017年 | 13秒12(-0.1) | 木村文子 | エディオン | 5回目 |
2018年 | 13秒17(+1.1) | 青木益未 | 七十七銀行 | 初 |
2019年 | 13秒14(+0.6) | 木村文子 | エディオン | 6回目 |
2020年 | 13秒02(-0.1) | 青木益未 | 七十七銀行 | 2回目 |
2021年 | 13秒09(+0.0) | 寺田明日香 | ジャパンクリエイト | 4回目 |
■資格記録順(資格記録有効期間2021年1月1日~2022年5月22日)
資格記録 | 選手 | 所属 | 自己記録 |
---|---|---|---|
12秒86 | 青木益未 | 七十七銀行 | 12秒86 |
13秒00 | 鈴木美帆 | 長谷川体育施設 | 13秒00 |
13秒05 | 福部真子 | 日本建設工業 | 13秒05 |
13秒14 | 清山ちさと | いちご | 13秒13 |
13秒20 | 中島ひとみ | 長谷川体育施設 | 13秒20 |
13秒21 | 大久保有梨 | ユティック | 13秒21 |
13秒23 | 芝田愛花 | 環太平洋大 | 13秒23 |
13秒23 | 紫村仁美 | 静岡陸協 | 13秒02 |
13秒23 | 田中佑美 | 富士通 | 13秒18 |
13秒24 | 藤原未来 | 住友電工 | 13秒24 |
この他にも昨年4位の竹内真弥(ミズノ)や自己記録13秒21の野村有香(MammyS)、13秒22の相馬絵里子(関彰商事)、13秒26の玉置らがおり、決勝進出ラインの争いが熾烈になりそうだ。
■2022年記録順(2022年5月31日現在)
資格記録 | 選手 | 所属 |
---|---|---|
12秒86 | 青木益未 | 七十七銀行 |
13秒05 | 福部真子 | 日本建設工業 |
13秒07 | 寺田明日香 | ジャパンクリエイト |
13秒23 | 紫村仁美 | 静岡陸協 |
13秒26 | 玉置菜々子 | 国士舘大 |
31歳のベテラン・紫村は、今季200mで自身初の23秒台、10年ぶりの自己新となる23秒83をマークし好調。2013年の日本選手権優勝時に出した13秒02の9年ぶりの自己記録更新を見据えている。
■資格記録上位選手の日本選手権100mH入賞歴
選手 | ‘12 | ‘13 | ‘14 | ‘15 | ‘16 | ‘17 | ‘18 | ‘19 | ‘20 | ‘21 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
青木益未 | 6 | 4 | 3 | 3 | 1 | 2 | 1 | |||
鈴木美帆 | 7 | 5 | 3 | |||||||
福部真子 | 5 | 4 | 7 | 6 | ||||||
清山ちさと | 5 | 8 | 6 | 8 | 6 | 4 | 5 | 2 | ||
大久保有梨 | 8 | 5 | ||||||||
芝田愛花 | 8 | |||||||||
紫村仁美 | 3 | 1 | 5 | 1 | 4 | 2 | 2 | 4 | 6 | |
田中佑美 | 6 | 7 | 4 | 6 | ||||||
藤原未来 | 4 | 8 | 7 |
■日本選手権決勝における「着順別最高記録」※追風参考除く
順位 | 記録 | 年 |
---|---|---|
1位 | 13秒02 | 2013年2020年 |
2位 | 13秒03 | 2013年 |
3位 | 13秒16 | 2019年 |
4位 | 13秒20 | 2019年 |
5位 | 13秒24 | 2019年 |
6位 | 13秒30 | 2019年 |
7位 | 13秒31 | 2019年 |
8位 | 13秒41 | 2019年 |
JAAFメディアチーム
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■第106回日本陸上競技選手権大会 特設サイト
https://www.jaaf.or.jp/jch/106/
■オレゴン2022世界選手権 日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202112/16_191504.pdf
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