日本陸上競技連盟は3月14日、第74回理事会をオンラインにより開催しました。2022年度の事業計画・収支予算、主要競技会日程、ブダペスト2023世界陸上競技選手権の内定条件などについて協議しました。承認された主な事項をご紹介します。
「パリオリンピックに向けた強化策」では、パリオリンピックに多くの競技者が出場し、メダルや入賞を一つでも多く獲得するための強化策を推進します。そのステップとしてオレゴン2022世界選手権では複数種目でのメダル獲得を目指します。また、時代に合ったトップアスリートの強化策を検討しつつ、陸上はもちろんさまざまな面で将来的に活躍ができるジュニア世代の育成を図ります。
「指導者養成および指導者資格制度の整備」では、2021年3月に策定した指導者養成指針を本連盟の関連団体や指導者へ周知することを継続し、「全ての指導者にコーチ資格取得を」の実現に向けて指導者養成に取り組みます。「アスレティックファミリーの拡大」は、登録会員制度の充実と、その制度に沿った登録会員システムの構築を進め、会員登録や大会エントリーの合理化、記録サービスの提供の実現を目指します。
「国際的な役割」は、東京2020オリンピックのレガシーを継承し、世界やアジアの陸上界の一員として役割を果たすことに努めます。「ガバナンスの強化」では、国民や社会に対する説明責任を果たし、適切な組織運営、組織の多様性への配慮などにも取り組むとともに、長く続くコロナ禍の影響で揺らいだ経営基盤の立て直しにも努めます。
収入の減少は、コロナ禍や東京オリンピック終了などの影響による協賛金の減少、一部事業の縮小に伴う助成金の減少などが主な要因となっています。一方で支出は、コロナ禍の影響が軽減され国内外の競技会が通常通りに開催されることを見込み、競技会開催費用や国際競技会の代表選手団派遣費用を増額するなど、中央競技団体として実施すべき事業を進めるために必要な支出を計上しました。同時に、さまざまな事業において可能な限り支出を抑制しています。収入増加の努力や支出の精査には継続して取り組み、今後さらに財政状況の改善を目指します。
10月1~2日の期日のみ承認されていた第106回日本選手権リレー競技は東京・国立競技場での開催が決まりました。より多くのアスレティックファミリーが参加し楽しめるリレー種目のイベント「リレーフェスティバル(仮称)」の併催も予定しています。詳細については追って募集や公表をします。
福岡国際マラソン選手権大会2022を12月4日に開催することも承認されました。この大会は2021年の第75回大会で一旦は終了しましたが、歴史と伝統の継承について地元・福岡の関係の皆様と本連盟で検討を進め、新たな運営体制により継続開催できることになりました。まずは、これまで同様に男子のエリートマラソンとして着実な運営を目指します。
また、オレゴン2022世界選手権の入賞者、杭州2022アジア競技大会の優勝者に送られる報奨金も承認されました。
■中長期計画「JAAF REFORM」を踏まえて事業を推進 2022年度の事業計画
本連盟は2022年2月に、今後の本連盟や陸上界が取り組むべきアクションをまとめた中長期計画「JAAF REFORM ~新たなステージへの挑戦~」を策定、公表しました。2022年度はその内容にも基づき、「パリ2024オリンピックに向けた強化策」「指導者養成指針に基づいた指導者養成および指導者資格制度の整備」「アスレティックファミリーの拡大」「国際的な役割」「ガバナンスの強化」などに重点を置き、さまざまな事業を進めていきます。「パリオリンピックに向けた強化策」では、パリオリンピックに多くの競技者が出場し、メダルや入賞を一つでも多く獲得するための強化策を推進します。そのステップとしてオレゴン2022世界選手権では複数種目でのメダル獲得を目指します。また、時代に合ったトップアスリートの強化策を検討しつつ、陸上はもちろんさまざまな面で将来的に活躍ができるジュニア世代の育成を図ります。
「指導者養成および指導者資格制度の整備」では、2021年3月に策定した指導者養成指針を本連盟の関連団体や指導者へ周知することを継続し、「全ての指導者にコーチ資格取得を」の実現に向けて指導者養成に取り組みます。「アスレティックファミリーの拡大」は、登録会員制度の充実と、その制度に沿った登録会員システムの構築を進め、会員登録や大会エントリーの合理化、記録サービスの提供の実現を目指します。
「国際的な役割」は、東京2020オリンピックのレガシーを継承し、世界やアジアの陸上界の一員として役割を果たすことに努めます。「ガバナンスの強化」では、国民や社会に対する説明責任を果たし、適切な組織運営、組織の多様性への配慮などにも取り組むとともに、長く続くコロナ禍の影響で揺らいだ経営基盤の立て直しにも努めます。
■必要な事業を進めながら財政状況の改善も目指す 2022年度予算案
2022年度の収支予算案も承認されました。経常収益(収入)は15億2308万円(2021年度予算比2億1414万円減)、経常費用(支出)は16億6903万円(同比6820万円減)で、支出が収入を1億4595万円超過する赤字予算となりました。収入の減少は、コロナ禍や東京オリンピック終了などの影響による協賛金の減少、一部事業の縮小に伴う助成金の減少などが主な要因となっています。一方で支出は、コロナ禍の影響が軽減され国内外の競技会が通常通りに開催されることを見込み、競技会開催費用や国際競技会の代表選手団派遣費用を増額するなど、中央競技団体として実施すべき事業を進めるために必要な支出を計上しました。同時に、さまざまな事業において可能な限り支出を抑制しています。収入増加の努力や支出の精査には継続して取り組み、今後さらに財政状況の改善を目指します。
■日本選手権リレーは国立競技場で 誰もが参加できるフェスティバルも併催
2022年度の主要競技会日程で、新たに日程や会場が決まった大会について承認されました。10月1~2日の期日のみ承認されていた第106回日本選手権リレー競技は東京・国立競技場での開催が決まりました。より多くのアスレティックファミリーが参加し楽しめるリレー種目のイベント「リレーフェスティバル(仮称)」の併催も予定しています。詳細については追って募集や公表をします。
福岡国際マラソン選手権大会2022を12月4日に開催することも承認されました。この大会は2021年の第75回大会で一旦は終了しましたが、歴史と伝統の継承について地元・福岡の関係の皆様と本連盟で検討を進め、新たな運営体制により継続開催できることになりました。まずは、これまで同様に男子のエリートマラソンとして着実な運営を目指します。
■世界トップレベルの実績を残せば早期に日本代表に ブダペスト2023世界選手権の内定条件
ブダペスト2023世界陸上競技選手権大会のトラック&フィールド種目、競歩種目について、オレゴン2022世界選手権で8位以内(競歩は3位以内)に入賞した日本人最上位者が2023年の指定期間内にブダペストの参加標準記録を満たす記録を出せば、同年の日本選手権より前に日本代表に内定する条件が承認されました。オレゴンの勝負の舞台と、2023年に入ってからの記録の両方で世界トップレベルの実力を示した競技者は、日本選手権に出場せず同時期に他国で開催されるダイヤモンドリーグの大会などに挑むことが可能となり、国際経験を積んでブダペストやパリオリンピックでの活躍につなげることも期待されます。また、オレゴン2022世界選手権の入賞者、杭州2022アジア競技大会の優勝者に送られる報奨金も承認されました。