■適用対象競技会
Q1:対象競技会は?A1:下記の競技会で主催者の判断により適用除外の可否を決めていただきます。
(1)日本中体連陸上競技専門部およびその下部組織の主催・共催する競技会
(2)全国高体連陸上競技専門部およびその下部組織の主催・共催する競技会
(3)日本学生陸上競技連合およびその下部組織の主催する競技会
(4)加盟団体およびその加入団体が主催する競技会
Q1-2:日本陸連主催、後援の大会については改正ルール適用という認識で良いか?
A1-2:陸連主催、後援大会では、厳格に対応をお願いいたします。
Q1-3:加盟団体が「適当と判断した場合」の「適当」の判断基準は?
A1-3:どんな選手が参加するのか?普及目的の大会なのか?選手権に該当する大会なのか?で判断できるのではないでしょうか?
当然、選手権となればそれなりの選手が出場し、1位を決めるわけですから、規則を厳格に適用するという判断になりますし、普及目的の大会や初心者が多く出場する大会でここまで厳密にやらなくてもよいという大会があると思いますので、大会主催者がしっかり判断をお願いします。
Q1-4:漠然と思うに、県内での上位大会につながらない記録会や県内大会においてできるという認識で良いか?
A1-4:構いません。
ただし、上記以外の大会に出場したときにはこのルールが厳格に適用される場合があります。普及目的の大会とはいえ、将来好記録を目指すアスリートになるときには、このルールの存在も熟知しておくことが必要です。どんなシューズでも参加できる大会だけではないこと、選手のレベルや実情に応じて、ルール適用も変えて対応していることをしっかり選手・コーチ・監督たちにも認識してほしいと思います。
Q1-5:適用期間は?
A1-5:2024年10月31日までとします。その期間に本規程について周知していただき、本規程に適合したシューズに取り替えていただくようにお願いいたします。
■記録の扱い
Q2:記録の取り扱いはどうなるのか?A2:この措置を適用する前提は、日本記録(シニア・U20・U18)に相当するレベルあるいは世界ランキング200位以内の記録が出るようなレベルの競技会を想定していません。つまり普及強化を目的とした競技会や全国大会の手前の段階までを前提に考えています。そのレベルにおいては、記録は公認記録として取り扱うことといたします。
Q2-2:日本記録とは高校記録、中学記録、ジュニア記録等も含めるという認識でよいか?
A2-2:陸連で管理している記録は、日本記録、ジュニア記録等です。高校記録は高体連、中学記録は中体連が管理していますので、そちらにお問い合わせください。
Q2-3:県記録、大会記録等が出た場合は認めるのか?
A2-3:県記録、大会記録も同様で主催者判断となります。ただし、基本的には日本記録に通じる記録ですので、できれば同様の扱いが望ましいと考えています。
Q2-4:記録の取り扱いに関してですが、競技会全ての記録の申請等の作業は今まで通りで良いのでしょうか?
A2-4:今まで通りで結構です。
Q2-5:適用除外している大会だと日本陸連に知らせる方法はWeb申請の中にありますか?
A2-5:その旨を大会名などに付記していただくなど、工夫をお願いいたします。正式には追って連絡をいたします。
Q2-6:日本記録が出てしまったら?
A2-6:その競技種目もしくはラウンドに参加していた競技者のシューズを事後検査していただきます。その種目が世界陸連(WA)の規定に従って行っていたことにするためです。当該競技者が規程違反でしたら日本記録は無効となります(参考記録としては残す)。日本記録はWAに申請しますので世界陸連の規程に則っていなければ認定されません。また当該競技者以外で規格外のシューズを使用していた場合はやはり「規格外シューズ使用」とコメントを付けて記録申請することとなります(WAは承認しない)。
Q2-7:もし計測しないと大会要項に記載して競技会を開催し、その中で海外試合の参加標準記録を突破した場合、競技終了後計測し問題なければ、公認されると思いますが、その際、記録一覧に何か記載しなければならないと思いますが、それで可能なのでしょうか。それとも大会要項で国内ルールと記載した場合は、すべて認められないのでしょうか。
A2-7:上記のような場合(派遣標準記録などを予想外に突破した場合)当該種目に出場した全競技者のシューズ検査を事後に実施してWA規程に従って開催したことにすべきでしょう。その際、規格外のシューズがあった場合は使用した競技者の記録はWAでの扱いは非公認となり、WAには規格外シューズの使用という注釈を付けて提出となるかと思います。国内的には認められるので、2020年の移行期間での扱いと同様に備考欄に「TR5.5」と付記していただくようにお願いいたします。
対応としてはこのようにせざるを得ないので、記録が出ることが予想される競技者が出場する場合はWAの規程通り実施すべきということにすべきでしょう。
補足:WAへの記録申請は当該競技者だけの記録を送るわけではなく、競技会全体の記録を送ります。そのため参加者全員の記録(リザルト)が必要になります。
Q2-8:適用除外している競技会で陸連主催競技会の参加標準記録を突破してしまった場合、この参加資格は認めて良いのか?
A2-8:記録の扱いは国内だけのものなので、参加資格については問題なく認められます。
■シューズの計測について
Q3:シューズの計測はどうするのか?A3:主催者はTR5.5を適用除外するにあたって大会要項に明記していただく事が必要になります。参加する競技者が記録の扱いについて知っていただくためです。
フィールド競技用シューズでTR5.5を適用除外にした場合は、つまり2020年7月28日以前通りということですから、フィールド競技用シューズについて靴底厚の計測は必要ないことになります。
Q3-2:フィールド競技においては、全てのシューズ(トレーニングシューズを含む)についての除外措置でしょうか。例えば、ロード用の厚底シューズを履いてきても要項等で認めていれば、フィールド競技では公認としても良いのでしょうか。
A3-2:従来通りの扱いですから、認めて構いませんが、初回は注意に留め次回から規則通りのシューズを用意させるなど、現行の規則に適合させるように指導と啓蒙をしていただくことをお願いいたします。
Q3-3:前足部と踵部の厚さの規定に関する理由により「全てのフィールドシューズを計測しなくてよい」と読めるのですが、大会要項等にその旨を記載し、参加者がWAに記録申請されないことを了承していれば、極端な話どんな靴を履いていてもよいということでしょうか?
A3-3:今までしていなかったので、そのようになります。
Q3-4:実際にはやり投げのスパイクシューズの問題だと思いますが、フィールドシューズ全般について、適用外大会を設ける時、砲丸、円盤、ハンマー、跳躍スパイクシューズの全てのシューズを適用外とすることになるという認識で良いか?
A3-4:A1-3でお答えしたとおり、競技者のレベルや実情に合わせてTR5を適用するかしないか決めていただきますが、あくまでも今まで競技会をやってきた経験などを踏まえて、今回TR5.5というルールが決められています。これを適用除外にするからといって、どんなシューズでもよいということではなく、今までの競技会の中で認めていたものは認めていこうという趣旨をご理解ください。
Q3-5:スパイクシューズの前足部の計測は特に紐をほどき、スパイクを取り外さなければならず、招集所で行うには時間がかかってしまう。適用除外を大会要項に謳わない競技会でもレベルの高い記録が出なければ、検査を省略し、レベルの高い記録が出たときに事後検査で対応するということは可能か?
A3-5:適用除外を検討した理由の一つは招集所での検査の煩雑さと所要時間です。前日までに検査するという方法を採ることも手段の一つです。また提案のようにレベルの高い記録が出たときのみ事後検査を行うということも手段の一つでしょう。その際は、その競技種目がWA規則に則って行われたことにする必要がありますので、当該種目の当該ラウンドに出場した全競技者のシューズの検査が必要でしょう。
補足:適用除外の他の理由は競技者の負担軽減です。高価なシューズを規則に合ったものへと買い換えなければならない負担を軽くすることも目的としています。趣旨をご理解いただき競技会で運用していただく事をお願いいたします。
Q3-6:中学生の場合、投てき種目には初心者、他競技から借り出された競技者が多数います。シューズについてはアップシューズで参加する場合が多く見られます。極論すると適用外と判断した大会ではどんなシューズで出場してもよいという認識で良いか?
A3-6:3-5と同様ですが、アップシューズでの投てきも今までOKとしていたと思います。
競技をするうえで、明らかに有利に働くようなシューズの着用は認めるべきではないと思います。そういう意味ではどんなシューズでもよいかと包括的に聞かれてしまうとNOと答えざるを得ないと思います。
Q3-7:先のことになりますが、2024年10月31日以降、投てき種目に初めて参加するような選手についても、投てきシューズ又は厚さ20mm以下の靴でないとダメなのでしょうか?
A3-7:前述しましたが、すべてのシューズが厚底ではありませんのでその競技にはその競技に適したシューズを用いるという原則を周知していただければと思います。