2021.04.28(水)大会

【サトウ食品日本グランプリシリーズ・広島大会】織田記念前日会見レポート



第55回織田記念陸上は4月29日、サトウ食品日本グランプリシリーズ「広島大会」として開催されます。大会前日となる4月28日午後には、会場の広島広域公園陸上競技場(エディオンスタジアム広島)において、大会前日の記者会見が行われました。会見には、男子100mに出場する山縣亮太選手(セイコー)と桐生祥秀選手(日本生命)、女子100mHに出場する木村文子選手(エディオン)、女子やり投に出場する佐藤友佳選手(ニコニコのり)の4名が参加。大会に向けての抱負をそれぞれに語りました。
各選手のコメントは、以下の通りです。

【会見参加選手コメント】

※会見実施順に掲載


■山縣亮太(セイコー) ※男子100mに出場

久しぶりの広島で、オリンピック(出場)を懸けた大きいレースになる。(今の心境としては)ワクワクする気持ちと、少しばかりのプレッシャーと、いろいろな気持ちが入り交じっている。
(今季は)ここまでに鹿児島(2月28日:室内100m10秒39)と宮崎(3月28日:10秒36、-0.1)で2試合走った。それぞれ似たようなタイムだったが、違った課題が見つかって、織田記念までの1カ月間は、その課題と向き合ってやってきた。それがこのレースでクリアできれば、いい記録、いい順位はついてくると思っている。(向き合った課題というのは)とにかくスピードを出しきるということ。自分にはもともと爆発力があまりないとか言われてきたりしてきたこともあったので、そのあたりも意識してトレーニングしてきた。
この冬は、身体のバランスをしっかり保ちながら、ケガとかで落ちてしまった必要なパワーを取り戻すことを意識した。パワーとバランスを整えてやってきたつもりなので、今、述べた自分の課題がしっかりクリアできたら、いい走りができる自信はある。
(10秒05の)オリンピック参加標準記録をまだ突破していないので)1日も早く、1試合でも早く、切りたいと思っている。とにかく1試合1試合全力を尽くして、記録を切れるように頑張っていきたい。意識するのは、記録と勝つことの両方。しばらく調子のいい姿をお見せできていないので、この試合をきっかけに「また、復活してきたな」と思ってもらえるように頑張りたい。



■木村文子(エディオン) ※女子100mHに出場

3月に日本選手権室内(60mH)に出場したが、アウトドアの試合は1年半ぶりくらいとなるので、(明日のレースを)すごく楽しみにしている。
昨年は、オリンピックに向けて着実に積み上げてきたものがあったなかで、そのオリンピックが1年延期となり、正直、不安のほうが大きかった。ただ、周りの人からのアドバイスもあり、そうした不安を感じながら試合に出続けるよりも、自分自身を見直したいなという気持ちになり、原点回帰するために、地元の高校生たちと一緒に練習をした。そうしたことによって、初心に返ることができ、余計なことを考えずに「速く走るため必要なこと」を着実に積み上げていく取り組みができている。また、高校生たちが本当に楽しんで走っている姿を(そばで)見たことで、それにあと押しされながら、ここまでやってくることができたように思う。
(現状の)コンディションについては、今までだったら、自分がやってきた練習の内容などから、「おそらくこれくらい(のタイムが)出るだろう」ということがわかっていたのだが、(3月の)日本選手権室内のときに思っていた以上の記録(※8秒12の自己新記録で2位)が出たことによって、予測がつかなくなってしまった。「状態は悪くはないけれど、どのくらいのタイムになるかは全くわからない」という感じである。ただ、「着実につくっていきたい」という思いが強いので、「いい形でシーズンインがいい形でできればいいな」という気持ち。まずは、明日はしっかり(予選・決勝の)2本をきっちりと、ケガなくゴールしたい。



■佐藤友佳(ニコニコのり) ※女子やり投に出場

やり投のオリンピック参加標準記録は64m00なので、今回は、その記録を目指して頑張りたい。一番頭に置いているのは標準記録の突破だが、勝ちにもこだわって試合を進めたいと思っている。
この冬は、昨年の11月末から今年の3月末にかけて、海外で合宿を行ってきた。2月までフィンランドのクォルタネンでトレーニングをしたあと、3月はフィンランドの強化選手たちと一緒に避寒地の南アフリカへ行き、そこで1カ月程度の合宿に参加した。フィンランドでの合宿は、一昨年度に続いて2回目となるが、この冬は、肩の柔軟性とか強さ、連動させることなどを、しっかりと鍛えてきた。また、南アフリカでの合宿で、シーズンを迎えるための準備をしっかりとすることができた。去年よりもいい状態にあると思うし、(南アフリカで出場した)3月の試合で60mを投げられたこと(※2戦目とした臨んだ3月17日の競技会で60m34をマーク)が自信に繋がっている。シーズンインしたばかりだが、参加標準記録を突破できる手応えはある。
自分は広島県(福山市)の出身で、中学まで過ごした。織田記念には中学のころに4×100mRに出場したことがあり、「すごい選手が集まる」という印象を持っていた大会。その大会に、(自分が)シニアの選手として出場することになるので、しっかり記録を残したい。今、子どもたちや中学生、学生たちは、コロナ禍で部活動が禁止になったりするなど、しんどい思いをしていると思う。そうした人たちに向けて、また、いつもたくさん応援してくださる方々に向けて、ここでいい結果を残すなかで、オリンピックにつなげていきたい。



■桐生祥秀(日本生命) ※男子100mに出場

(3月の)日本選手権室内60mは予選を走った(※予選3組に出場し、6秒70で1着)が、決勝は棄権した。そのあと、1~2週間休んだら状態も良くなってきたので、練習を積んできた。最近、スピードもアップしていて、なかなかいい感じで(調子は)上がっている。
(棄権の理由となった部位は)左ふくらはぎの上の辺り。痛みではなく、ちょっと違和感があった。走れないわけではなかったが、そこで無理をするような時期でもないし、この大会の100mの初戦に自信を持って臨めるような練習をしたかったので棄権した。その決断は間違っていなかったと思う。明日が楽しみ。
今シーズンに向けて、昨年の冬から一番課題として取り組んできたのは、「トップスピードをもう少し上げること」。これは、ここ最近言っていることで、去年もスタートをいろいろと変えてみたりもしたが、(成果は)「百発百中」ではなかったので、今季はしっかりと決めて、ゴールを駆け抜けたいと思う。
(日本選手権)の室内の予選のときは(スタートを)出た瞬間に違和感があったために思いきり走っていない。なので、あのときの感触とかはあまり考えずに、明日はしっかりとスターティングブロックの練習などをして、レースに臨む気持ちでいる。
今回は、(屋外での)今季初戦となるので、いい流れをつくることができたら、それで満足だと考えている。オリンピック参加標準記録(10秒05)を切っているからといって、安心できるわけではないのだが、まずは自分の走りをして、明日の大会を終えられたら、自分としてはそれでいいかなと思っている。もちろん「しっかり勝つ」ということも大切。今のメンバーだとタイムが遅いと優勝することができない。優勝できれば、(いい)タイムもついてくるはずだ。
織田記念は、僕の人生の第一ピリオドじゃないけれど、そういう(意味合いのある)大会。注目してもらうことになったきっかけが、8年前のこの大会で出した10秒01なので。そこからいろいろなことがあったが、僕としては好きな競技場。明日も楽しんで走りたい。


大会は、4月29日午前9時15分に競技がスタート。グランプリ種目は10時50分に競技開始となる男子三段跳が最初の種目で、トラック7種目、フィールド7種目が行われるほか、広島県内種目など各カテゴリー別にさまざまな種目が予定されています。タイムテーブルやエントリーリスト等の詳細は、日本陸連公式サイトの大会ページ(https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1545/ )をご参照ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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