日本陸上競技連盟公式サイト

新年、明けましておめでとうございます。

新しい年の始まりを迎え、健やかな一年となることを願い、今私たちにできることを考え、陸上競技を応援していただいている皆さまへ陸上競技の魅力を存分に届けていくとの決意を、改めて心に刻んでおります。そして、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を今夏に控え、この一年はまさに挑戦の年となるでしょう。東京2020後の将来も見据え、未来に向かって輝き続ける日本の陸上競技界が持続的に発展していくために、多くのアスレティックファミリーの皆さまとともに新たなステージを創り上げていきたいと考えております。

昨年、2020年は始まってすぐに日本のみならず世界中が新型コロナウイルスの影響を受け、多くの競技会やイベントが中止や延期となり、活動を自粛する日々が続きました。そのような中、8月には東京2020の舞台として新装なった国立競技場においてセイコーゴールデングランプリ陸上2020東京を開催し、競技会再開を待ちわびたアスリートたちの躍動するパフォーマンスに、希望を抱きました。10月には第104回日本陸上競技選手権大会をはじめ、夏のインターハイや全日本中学校選手権大会が中止となり活躍の場を失われていた高校生、中学生の全国大会、全国高等学校陸上競技大会2020、全国中学生陸上競技大会2020を行い、一心不乱に競技に打ち込む姿に、競技会の大切さを感じました。12月の第104回日本陸上競技選手権大会・長距離種目では3名のオリンピック代表内定選手が誕生し、栄えある東京2020の舞台での飛躍を誓い、勇気を与えてくれました。

感動を届ける。それは、私たち陸上競技界の使命です。この危機がいつまで続き、どのような今後を迎えるか、今現在はっきりとはわかりません。このような現状で、今できる努力をして、この困難を乗り越え、再び、皆さまとともに感動を共有する、そんな日が一日も早く戻ってくることを待ち望んでおります。

陸上競技界の役目として、世界を目指すアスリートの育成強化はもちろん、アスリートを支える指導者の養成や陸上競技の裾野を広げる普及活動もまた私たちの務めです。先に策定した「競技者育成指針」において、一人でも多くの人が陸上競技を楽しみ、極め、また少しでも長く続け、そして関わることを望むことを謳っておりますが、その牽引役は指導者をおいて他なりません。指導者の数を増やしながらその質を更に向上させるための計画的かつ継続的な養成に向けた施策を検討すべく去る11月に「指導者養成指針」を発表いたしました。陸上競技のもつ特性を踏まえた資質・能力を身に付けた指導者を養成するためのカリキュラムおよびシステムを構築し、その学びを支援することを推進してまいります。普及活動においては、「JAAF VISION 2017」に掲げた二つのミッションの一つ、すべての人がすべてのステージにおいて陸上競技を楽しめる環境をつくるウェルネス陸上の実現に向けて、ライフステージに応じたスポーツの機会の創造を目指してまいります。

東京2020は多くのレガシーを私たちに残してくれるでしょう。このレガシーをスポーツの価値として発展させていくためにも、コンプライアンスの遵守、ガバナンスの強化は当然のことながら極めて重要なことです。社会の流れに機敏に反応し、陸上競技界を牽引する役割を果たすため、ワールドアスレティックスとともに組織力を更に充実させていき、日本陸上競技界の根幹を支えて頂いている加盟団体、協力団体をはじめとする地域や関連団体との連携をより進め、アスリートも含めた多くの関係者とともに歩み、スポーツの振興はもとより環境保全や社会貢献への積極的な取り組みも続けてまいります。

日頃の皆さま方のご協力に心から御礼申し上げますとともに、今一層、皆さまのご理解、ご支援をお願いいたしましてご挨拶といたします。






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