2020.02.19(水)大会

【日本選手権20km競歩】男子は山西利和選手が日本選手権初優勝!女子は岡田久美子選手が6連覇達成!/レポート&コメント



第103回日本選手権男子・女子20km競歩は2月16日、この夏に開催される東京オリンピックの代表選考会を兼ねて、今回から新設された兵庫県神戸市の六甲アイランド甲南大学周辺公認コース(1.0km)において開催されました。

男子20kmは、ハイペースの入りとなったなか、終始流れをコントロールする形でレースを進めたドーハ世界選手権金メダリストの山西利和選手(愛知製鋼)が、セカンドベストの1時間17分36秒で先着し、日本選手権初優勝を果たしました。2位には池田向希選手(東洋大)が1時間19分07秒で、また、大会5連覇中だった髙橋英輝選手(富士通)は終盤で歩型違反により2分のペナルティをとられながらも1時間19分53秒・3位でフィニッシュしました。すでにオリンピック代表に内定している山西選手が大会最上位を占めたことにより、この大会での男子の即時内定者は出ず、残る2枠は、3月に行われる全日本競歩能美大会以降に持ち越しとなりました。

女子20kmは、昨年、20km、10000m、5000mの3種目で日本記録を樹立し、ドーハ世界選手権で6位入賞を果たしている岡田久美子選手(ビックカメラ)がスタート直後から飛び出すと、その後は“一人旅”。気象条件に恵まれなかったため、自身のもつ日本記録更新は次回にお預けとなりましたが、1時間29分56秒でまとめて6連覇を達成するとともに、内定条件を満たして東京オリンピック代表選手に内定しました。陸上競技における女子の代表内定は、昨年のマラソングランドチャンピオンシップで上位を占めた女子マラソンの前田穂南選手(天満屋)、鈴木亜由子選手(日本郵政グループ)に続き、岡田選手が3人目となります。


 

 

◎ワールドチャンピオンの山西が、初のナショナルチャンピオンに


レース会場となる六甲アイランドは、好天気を願う関係者の思いとは裏腹に、朝から雨模様となりました。気温は、最初の種目となった男子20kmがスタートした午前8時50分の段階で11.5℃と、例年に比べるとやや高め。雨には濡れるものの、選手にとっては寒すぎるほどの状況ではないコンディションのなかでのレースとなりました。

男子はスタート後、オープン参加で、ドーハ世界選手権銅メダリストで1時間18分07秒の自己記録を持つペルセウス・カールストローム選手(スウェーデン)が先頭に立ち、これに日本の有力選手がほぼつく形で13~14名の大集団となって、最初の1kmを3分55秒で入りました。集団は、3分49秒のラップに上がった次の1kmでは11名に、同じく3分49秒のペースを刻んだ3kmの通過では、カールストローム選手、山西利和選手(愛知製鋼)、野田明宏選手(自衛隊体育学校)、髙橋英輝選手(富士通)、池田向希選手(東洋大)、藤澤勇選手(ALSOK)の6名と、荒井広宙選手(富士通)、丸尾知司選手(愛知製鋼)をはじめとする5名が形成する2つのグループに分かれる形となりました。

先頭は、3~4kmを3分52秒、そして4~5kmを3分51秒のペースで進み、5kmは6選手がひとかたまりとなったまま19分19~20秒で通過。次の1kmは3分53秒で進み、6kmを過ぎて、先頭を引っ張っていたカールストローム選手が後退したことによって6~7kmのラップは3分57秒に落ちます。ここで池田選手と並ぶようにして先頭にいた山西選手が、7kmを通過してすぐのコーナーを回ったタイミングでペースアップ。池田選手と髙橋選手が追いつき、さらにいったん後れたカールストローム選手も再び盛り返してきて、8kmはカールストローム選手が30分59秒で通過し、池田・山西・髙橋の3選手が2秒差で続く順列となりました。しかし、カールストローム選手はここで大きく後退。トップグループは池田選手が先頭に立ち、すぐ後ろに山西選手と髙橋選手が競り合うようにして続く並びへと変わります。10kmは、山西・池田・髙橋選手の順で38分49~50秒で通過。38分58秒で野田選手が4番手、カールストローム選手を挟んで、藤澤選手が39分28秒で続き、荒井・丸尾・古賀友太(明治大)の3選手が39分30秒で通過していきました。

レースが大きく動いたのは、先頭が42分48秒での通過となった11kmの直後でした。何度か仕掛けていたのと同様に、山西選手がコーナーを回ったタイミングでスパート。しかし、今度はラップを10~11kmの3分58秒から、次の1kmで一気に3分40秒まで引き上げて、髙橋選手と池田選手を引き離しにかかったのです。ここで池田選手が大きく離され、2番手となった髙橋選手も4秒ほど後れることに。しかし、単独トップとなった山西選手が、12~13kmを3分49秒、13~14kmを3分53秒、14~15kmを3分59秒とペースを落としたことで、髙橋選手はじりじりとその差を詰め、15kmまでに追いつき、再び競り合いながら58分11秒で通過することとなりました。3番手の池田選手が、この5kmを19分50秒までペースダウン(58分40秒)したことで、優勝争いは山西選手と髙橋選手に絞られたかのように見えましたが、16kmを通過する直前で髙橋選手が2mほど後れると、17kmを通過した時点でその差は3秒差に。18kmを通過した段階では6秒差へと開いていきました。

山西選手は、19kmを1時間13分42秒で通過して最後の周回に。一方、髙橋選手は、このタイミングで3回目となる歩型違反のレッドカード(警告)が出て、最後の周回を迎える直前でペナルティゾーンでの2分間の待機が課せられ、万事休すの状態となってしまいました。ここで勝負は決する形となり、ラスト1周を3分54秒でカバーした山西選手は、セカンドベストの1時間17分36秒でフィニッシュ。日本選手権初優勝を果たしました。

「なるべく後半の勝負に持ち込む(前の)段階で(ライバル選手を)削っておくことが、自分の持ち味を一番生かせるパターン」という言葉の通り、1kmごとのペースを見ながら、11kmからの強烈なスパートのほかにも何度か要所で仕掛けて、常にレースをコントロール。「去年の能美(1時間17分15秒の自己新記録で優勝)に比べると少しは落ちるけれど、今の自分のこの状態のなかで、このタイムが出たのは、昨年1年間取り組んだベースアップが効いているのかなと感じる」と自信を深める結果となったようでした(山西選手の優勝コメントは、別記をご覧ください)。

山西選手に続いて競技を終えたのは野田選手。12km以降、ペースを落とした池田選手に15~16kmの周回で追いつくと、18km過ぎで突き放して自己記録を大きく上回る1時間18分26秒でフィニッシュ。しかし、ラスト1kmを切ったところで3回目のレッドカードが出ていたことにより、ペナルティとして2分が加算されることとなり、決勝記録は1時間20分26秒・5位という結果になりました。レース後、「なんか、“一瞬の夢”のような感じで(笑)」と振り返った野田選手は、「メディアの方々が“ええーっ”と言うような大番狂わせをしたかったけれど、やはり競歩は難しい」と苦笑い。とはいえ、自身の正念場となる輪島(日本選手権50km競歩)に向けて、多くのプラス材料を得られたと晴れ晴れとした表情を見せ、「これからの数カ月で、しっかりと動きの精度を上げていきたい」と意気込んでいました。

最終的に2位となったのは、1時間19分07秒でフィニッシュした池田選手。髙橋選手がペナルティゾーンに入ったことで3位に浮上し、先着された野田選手に2分間のペナルティがついたことにより、さらに順位が上がる結果となりました。しかし、当の本人にとっては「自動的に2位にはなったけれど、レース的には本当に負けたな、と。自分のやりたかったレースが全くできなかった」と、ただただ悔しさばかりが募った様子。「前半は、3分49~51秒くらいのハイペースで進めていきたいという思いがあったので理想通りの展開だったが、山西さんの11km過ぎのペースアップに対応できなかった。焦りからか、脚が一気に止まってしまい、動かなくなってしまった」と振り返りました。オリンピック代表入りを目指して、3月の能美で再度の、そして最後のチャンスに挑む予定。多くの選手に複数のレッドカードが出されるなかで、その数が少なかったことは今後の強みになると考えているそうで、「ハイペースになっても落ち着いてレースを進めていけるようになることが必要。今回の反省を生かして、どんなペースでも、リラックスしてレースすることを目指したい」とコメント。「能美では、しっかり優勝して、自分の力でオリンピック内定をつかみたい」と力強く言いきりました。

3位は、ペナルティゾーンで2分間待機の罰則を受けても、1時間19分53秒でのフィニッシュとなった髙橋選手。実は、8km通過の段階で2回目として掲示板に出ていたロス・オブ・コンタクトが実は運営ミスによる誤表示で、16km地点に向かう段階でベント・ニーが出たことによってレッドカードが3つ掲示されたタイミングで、その誤りが判明し、急きょ2つめのレッドカードが取り消しとなるというトラブルに見舞われていました。最終的に、残り1kmのところで再びロス・オブ・コンタクトがとられてレッドカードが3つとなったため、ペナルティゾーンで2分間の待機に。この結果、6連覇とこの大会でのオリンピック内定を逃す形となりました。

レース後、取材に応じた髙橋選手は、「混乱しながら歩いていた」と認めつつも、誤表示が結果に影響したのでは? という問いに対しては、「そこは勝敗とは関係ない。自分の歩きが悪かったという部分なので」と返し、「先頭の2人とフォームの練度が全然違った。相手が…というより、自分のフォームに原因がある」と反省。オリンピック代表選考の最後のチャンスとなる3月の全日本競歩能美大会に向けて、「まだチャンスがあるので頑張りたい。今日のレースをしっかり反省して、何がいけなかったのかを考えて臨もうと思う」と話しました。

このほか、4位には、藤澤選手が1時間20分15秒でフィニッシュ。中盤以降、荒井・丸尾・古賀の3選手による戦いとなった6~8位争いは、荒井選手が最後の1kmで丸尾選手を突き放して1時間20分32秒で先着、丸尾選手が9秒後れて1時間20分41秒で続き、ともに「残り1枠」を競うことになる4月の日本選手権50kmに向けて順調な足どりを示しました。なかでも荒井選手は、入賞選手が軒並みレッドカードを受けたなか、ただ一人なし。イエローパドル(注意)もベントニーで一度出たのみにとどまったことで、歩型の精度の高さを印象づけました。また、19km手前でベテラン勢に突き放される形となった古賀選手は、自己2番目の1時間20分47秒でフィニッシュ。8位に食い込み、日本選手権初入賞を果たしました。





◎岡田、圧巻の6連覇。東京オリンピック代表に内定!


女子20kmは、男子のレースが終了したあと一時期やんでいた雨が再び降り始めた午前10時35分にスタートしました。スタートしてすぐに、日本記録保持者で、この大会5連覇中の岡田久美子選手(ビックカメラ)が首位に立ち、最初の1kmは4分28秒で入ると、続く1kmごとのラップを4分23~26秒前後で刻み、5kmを22分10秒で通過。ここで2番手にいた河添香織選手(自衛隊体育学校)に30秒の差をつけると、その後は完全に単独でレースを進めていく展開となりました。

展開に関して、前日の記者会見では、気象状況に応じて「スタートしてから決めるつもり」と話していた岡田選手は、最初の1kmであまり身体が動かなったこと、向かい風が強いと感じたこと、途中は暑さを感じていたことなどもあり、「“変な天気だな”と思ったので、安全なペースで行こうと」と無理のない展開を選択し、10kmを44分33秒(この間の5kmは22分23秒)、15kmは1時間07分08秒(この間の5kmは22分35秒)で通過。「15kmくらいまでは練習の、“ペース歩”みたいな感じで歩いていた」と振り返りました。最後の5kmはペースを上げてまとめるつもりだったそうですが、「雨が強くなったせいか、ラスト5kmでめちゃくちゃ寒くなったので、ペースを上げるのがなかなか難しくて、とにかく(オリンピック)代表内定をとろうと気持ちで歩いた」と、最後の5kmはややペースを落としたものの22分48秒でカバー。再び派遣設定記録の1時間30分00秒を切る1時間29分56秒でフィニッシュし、日本選手権における連勝回数を「6」に増やすとともに、内定の条件をも満たし、東京オリンピックの日本代表に内定しました。

レース直後のフラッシュインタビューでは、無事に内定したことに安堵の様子も見せていた岡田選手でしたが、表彰式後のインタビューでは「練習がすごく順調に来ていたので、欲をいえば日本新で内定を決めたかった」と記録には満足していないことを明かしました。さらに、「世界チーム競歩選手権(ベラルーシ・ミンスク)が5月にあるので、そこで日本記録を更新して、上位に食い込むことで札幌(東京オリンピック)につなげたい」とコメント。「もう、今、メラメラ来ているので、ベラルーシでもう1回やってやるぞという気持ち。(世界チーム競歩は、オリンピックの)前哨戦になるので、言い方が悪いけれど、“ぶちかまして”やりたい」と頼もしい言葉を続けたあと、「さっきから、“メラメラ”とか、“ぶちかます”とか、私、まだアドレナリンが出ているのかな。すごくしゃべっていますよね」と語り、記者陣を笑わせました(岡田選手の、優勝コメントは、別記をご覧ください)。

2位には河添選手が1時間33分15秒で続き、3位には学生の林奈海選手(順天堂大)が、1時間35分10秒でフィニッシュしています。

 

 

◎U20男子10kmは萬壽が初タイトル、女子は薮田がU20日本歴代3位で2連覇達成


このほか、同時に行われた第31回U20選抜競歩のU20男子10kmは、昨年のインターハイ5000m、国体少年共通5000mでともに2位の成績を残している萬壽春輝選手(飾磨工業高・兵庫)が、昨年この大会でマークした42分20秒を大きく更新する41分41秒で初の全国タイトルを獲得。2位には、国体覇者の向井大賀選手(鹿児島商業高・鹿児島)が41分53秒で続きました。

U20女子5kmは、昨年のインターハイチャンピオンで、前回のこの大会を2年生ながら22分23秒の大会新で制した薮田みのり選手(県西宮高・兵庫)が、U20日本歴代3位、高校歴代2位となる22分12秒の大会新をマークして2連覇を達成しました。レース後、「タイム的には最低ラインが21分台だったので、そこが達成できなくて悔しい部分はある」と振り返った薮田選手。しかし、実は、これまで課題として強化に取り組んでいた「腹筋を使った歩き」が、大会直前に急にできるようになり、「その影響なのか反動なのか、腹筋がつっておなかが痛くなるということがあって十分な練習ができていなかった」と、皮肉にも不安を抱えてレースに臨んでいたそう。そんな経緯もあっただけに、「とりあえず優勝できて、ほっとした」と笑顔を見せていました。

高校卒業後は、武庫川女子大へ進学し、「高校と大学が近いので、練習環境は変えずに今の先生にみてもらって競技を続ける予定」とのこと。「4年後のパリオリンピックに出て、そこで活躍できるような選手になりたい」というのが将来の目標です。シニアへと移行する今後は、20kmという距離への対応も必要となってきますが、「高校では多かった5km(5000m)は力でも行けてしまうが、20kmとなるとそれだけでは無理。技術的にもっとレベルアップしていかなければ…」と課題も見えています。「初めての20kmレースは、今年秋の全日本競歩高畠大会になると思うので、そこに向けて頑張っていきたい」と、これからの展望を、瞳を輝かせながら話してくれました。2020年トラックシーズンは、7月にナイロビ(ケニア)で開催されるU20世界選手権でのメダル獲得を目指しています。

この種目で、薮田選手に続いて2位でフィニッシュしたのは2年生の梅野倖子選手(宗像高・福岡、22分46秒)。また、3位の下岡仁美選手(泉陽高・大阪)も22分51秒をマーク。上位3選手が22分台でフィニッシュするレベルの高さとなりました。

 

※本文中、1kmごとのラップは大会時に速報としてアナウンスされた記録もしくは、筆者計測によるものを記載。なお、5kmごとのスプリットは公式発表の記録である。

 

 

【日本選手権獲得者コメント】

■日本選手権男子20km競歩

山西利和(愛知製鋼)1時間17分36秒


序盤はハイペースとなったが、カールストローム選手が世界記録にチャレンジするというようなことを公言していたので、その可能性は十分にあると思っていたし、そうでなくても、だいたい毎年(最初の1kmを)3分50秒くらいで入ったり、鈴木雄介さんが引っ張った去年の能美などは(最初の5kmを)19分ひと桁で入ったりしているので、このペースは普通にあり得る範囲と思っていた。

なるべく後半の勝負に持ち込む段階までに(ライバル選手を)削っておくことが、自分の持ち味を一番生かせるパターン。ペースが落ちているようなら前に出るとか、前に出なくてもカールストローム選手と2人で記録にチャレンジしていけたらいいんじゃないかという気持ちがあった。

11km過ぎのスパートのあとは、自分に引き離しきる力がなく、結局、(髙橋)英輝さんに、数km使って追いつかれてしまった。ペースを上げた反動で15km前後では少し苦しかったので、英輝さんに追いつかれたタイミングで後ろにつかせてもらい、整わせてもらった。

結局、勝負のつけ方は、僕が強かったから最後の競り合いで勝ちきれたというのではなく、警告(レッドカード)の数ということになってしまった。英輝さんのレッドカードの数も認識していて、それもあって、あの3枚だったのか2枚だったのかという運営側のあれ(誤表示)は、勝負に水を差すものだったなと感じる。

記録については、(自己記録を出した)去年の能美に比べると少しは落ちるけれど、今の自分のこの状態のなかで、このタイムが出たというのは、昨年1年間取り組んだベースアップが効いているのかなと感じる。自分の完成度がピカイチの状態でないなかでも、こういうタイムが出せるようになってきている。

このあと、(オリンピックの前までには)海外のレースに1本、出られたらなと思っているが、コロナウイルスの問題もあるので、様子を見ながら判断しようと考えている。また、トレーニングや強化については、まだまだチャレンジしていきたい。今日のレースでいうならペースアップした12kmから、そのまま押しきることができなかったところが、まだまだ課題。でもまあ、コンディションも含めて、いつも通りというか今まで通りというか、今後も、ボトムの部分からトップの部分までをまんべんなく、バランスよく、トータルで強化していきたい。

 

 

■日本選手権 女子20km競歩

岡田久美子(ビックカメラ)1時間29分56秒 =東京オリンピック女子20km競歩代表内定


なかなかいい動きができなかったが、それこそがやっぱりオリンピックの選考レースなのかなと実感しながら歩いた。応援してくださった皆さんのおかげで無事にゴールすることができ、今は、ほっとしている。

今日は、最初の1kmであまり(身体が)動かなくて、また、コースの奥のほうで向かい風が強かったり、急に暑く感じられて手袋を脱いだりと、「変な天気だな。脱水とかも考えられるかな」と思ったので、安全なペースでレースを進めることにした。15kmくらいまでは、まるで練習みたいな感じで歩けていたので、ラスト5kmでペースを上げようと思っていたが、そこから急に寒さを感じてしまって難しかったので、まずは、とにかく代表を取ろうという気持ちで最後まで歩いた。

練習がすごく順調にできていたので、欲を言えば、日本新で内定を決めたかった。そういう意味では、(男子優勝の)山西くんはタイムがよかったので、そこは(自分との間に)強さの差があるのかな、と。こんな天候でも、最後まで押しきれる。「金メダリストはやっぱり違うな」と思った。

1回、(日本記録を狙える)4分25秒とか23秒のペースに上げたときもあったが、あまりしっくりこなかったので、(日本新は)ベラルーシにとっておこうと思った。世界チーム競歩(選手権)が5月にあるので、そこで日本記録を更新して、上位に食い込むことで札幌(で開催される東京オリンピック)につなげたいと思っている。

オリンピックに向けては、肩甲骨と骨盤の動きをもっと連動させたいと思っている。私は、皆さんから「きれいな動き」と言っていただけるのだが、きれいだけじゃ戦えないという部分があって、肩甲骨と骨盤の縦の連動がもっと速くて強くならないと、後半のペースアップに対応できない。これから、それがうまくいくようなトレーニングに取り組んでいくつもりでいる。

タイムとしては、1時間26分台は、最低でも出したい。また、ドーハ(世界選手権)で入賞することができたので、それ以上の結果を求められることになると思う。難しい部分もあるが、メダル獲得を目指して頑張りたい。


文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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