2019.08.29(木)委員会

女性指導者のためのコーチングクリニック【3.ワークショップ「女性指導者活躍宣言!」】




日本陸連では、委員会組織として“指導者養成委員会”(旧普及育成委員会)を設置し、指導者の養成に、より力を注いでいます。2019年2月には、女性指導者に特化したコーチングクリニック「第25回JAAFコーチングクリニック」を、広島修道大学(広島市)において開催しました。このコーチングクリニックでは、企画・運営面を、加盟団体と共同で開催する初の試みが採用されました。タッグを組んだのは、広島陸上競技協会(以下、広島陸協)。『RIKUJO(陸女)』という女性推進プロジェクトを展開するなど、すでに日常的な組織運営において多くの女性関係者が積極的に活動していることで知られる協会です。

天候にも恵まれた当日には、中国・四国地区や九州方を中心に、全国から48名が参加。午前中に3種目の実技講習が行われたあと、午後には2つの講習に加えて、参加者全員で取り組むワークショップを実施されるなど、盛りだくさんのプログラムとなりました。

ここでは、その模様をご紹介します。

※本文中の内容や関係者の所属等は、実施された時点の情報です。

取材・構成、写真/児玉育美(JAAF メディアチーム)



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3.ワークショップ「女性指導者活躍宣言!」

コーチングクリニック最後のプログラムとなったのは、「女性指導者活躍宣言!」をテーマに据えたワークショップ。女性が陸上競技の指導者として活躍していけるようになるために、「どういう取り組みをすれば良くなるか」「自身が目指す指導者像」「将来やってみたいと思うこと」などを考えていこうとする取り組みです。
実施にあたっては、「参加者全員が皆で考え、皆が発言し、インタラクティブに考えをまとめていけるような状況をつくる」ことを目指し、まず、「講師(吉田真希子氏、近藤高代氏、成瀬美代子氏)によるトークセッション」を行ったのちに、「参加者全員でのグループワーク」を展開。最後に、その結果を、1グループずつ発表していくという形で進められました。


◎トークセッション:吉田氏、近藤氏、成瀬氏に聞く

グループワークに先立ち、午前中の実技講習で講師を務めた吉田氏、近藤氏、成瀬氏が登壇してのトークセッションが行われました。3氏はともに現役時代にはトップ競技者として活躍し、その後、指導者の道を歩んでいますが、指導者としての活動の場は、それぞれに異なっています。ここでは、それぞれの活動背景や、これまでの経験を踏まえつつ、各氏の考えが紹介されていきました。


【吉田氏への質問】
Q:「トップ・オブ・トップ」を目指す実業団チームで指導に当たり、また、女子リレー特別対策プロジェクトでは、4×400mR担当コーチにも就任した。「世界で戦うことを目標とする」場面でのコーチングにおいて、一番大切にしていることは? また、師の川本和久先生から指導を受けたなかで、指導の仕方やテクニックで学んだことは?

吉田:今回のリレープロジェクトも含めて、「日本の女子が世界に出ていくためにはどうしていくか」ということを中心に考えて毎日を過ごしている。また、チームも実業団という形で、スポーツに価値を見出てくれる企業があって、それに見合った成果を出していかなければならない環境。いかに結果を出していくかがポイントになってくる。
そのなかでやるべきなのは、「違いを生み出していく差は何かを、まずは明確にする」ことに尽きると思っている。「世界で戦うために、何が必要か。また、現状は自分と世界とではどう違うか、何を埋めていけばいいのか」を明確にして、そのあとに策を講じていく。本当にシンプルなことの積み重ねに取り組んでいる。
女子リレープロジェクトに取り組んでいるなかで、選手たちは一様に「52秒台を出したい」「51秒台を出したい」と言ってくるが、具体的に「52秒で走るためにどういうポテンシャルが必要で、どういうことが足りないのか」を陸連科学委員会やJISSの医科学委員の皆さんなどからサポートをいただき、測定や分析を行うことによって、そこに取り組んでいる。リレープロジェクトでは、たくさんの方々に応援していただいているので、これまで短距離にかかわった方々や女子選手として世界を目指してきた方々の思いも含めて引き継ぎ、それをみんなと共有しながらやっていくことも意識している。まずは、選手たちの「目線を変え、自分の戦う場所をしっかり見据えられるようにすること」が必要。それを共有しながら進めるようにしている。
私自身は、福島大学の川本先生と出会ってから、競技力が高まっていったわけだが、そのなかで「努力とは、できるようになるまでやること。時間や労力を費やすことではなく、できなかったことができるようになったことをいう。その努力を積み重ねて自分を変えていくことが一番大切で、それは選手自身がやっていかねばならない」ということを強く学んだ。
今、コーチングの場面で意識しているのは、「余計な口出しをせずに、技術の成熟する過程を見守る」ということ。川本先生はよく「教えが大きいと学びが小さい」と言う。実は私自身が、今日の実技でも行った「ポンと脚を入れ替える動き」を教えてもらった際、その1歩の動作だけを2時間くらいやった経験を持っている。先生は、その1歩ができるようになるまで「ダメ」「違う」としか言わず、できたときに「それだよ」と言ってくれたのだが、そのときに自分のなかの感覚が変わり、一気に400mが速くなっていった経験を持っている。手取り足取り教えることが必要なときもあるが、「選手の感覚は、選手のもの」ということを外さないようにしながら選手に向き合っている。



Q:将来、最終的になりたい「こういうコーチになりたい」像は? そのためにやっていきたいことは?
吉田:私が選手のころからずっと目標にしていたのが、「女子の選手が世界(大会)のファイナルに残ること」。選手時代は、自分が残りたいというのがあったが、今は、「いつか残る姿を見たい」というのが最終的な夢である。2001年に初めて世界選手権に出場した際、4×400mRのアンカーを務め、前を走るチームの選手の背中との差をものすごく遠いと感じた。そのときに前にいたチームの記録は当時の日本記録から5秒くらい速いものだったが、2015年北京世界選手権で出すことができた日本新記録は、2001年のときに自分が「遠いな」と感じた、まさにその背中と同じタイムだった。その経験から、目指して、共有して、みんなで向かっていけば、必ず達成できると私は信じている。そこに向かって、みんなの思いを積み重ねていきたいというのが私の夢である。
実現するためには、さっきも言ったように「差を知っていく」ということが大切。自分がファイナルに残りたかったら、ファイナルのレベルを知って、勝負に行くことが大切。今回、リレープロジェクトに関わらせていただいているが、まずは東京オリンピックに出るという“スタートのスタート”に向かって一緒にやっていく。そこで感じたこと、感じた課題をまた持ち帰って、しっかりやっていくという積み重ねでしか、先を拓いていくことはできない。まずは、経験していく、そして全力でぶち当たっていくということが、私が今やっていかなければならないことだと思っている。



【近藤氏への質問】
Q:高校部活動の指導者という立ち位置。3年間で教える選手が常に入れ替わり、選手の競技レベルもまちまちで、自身の専門外の種目にも対応し、さらに発育発達を考慮し、将来のことも考えた指導が求められる。そのなかで一番大切にしていることは?
近藤:現在、近江高校で教員をしている。私は男子の棒高跳と女子の指導を担当していて、残念ながら男子棒高跳は知名度が低いこともあってゼロだが、女子は1・2年生合わせて8名という環境である。
一番大切にしているのは、生徒の持っている能力を最大限に引き出すこと。私自身は、ジュニアの時期に「近藤はオリンピックに行くだろう」とは誰も思わなかった選手だった。インターハイにも出ていない。大学に入って棒高跳という競技に出あって、いろいろな指導者やスポンサー、トレーナーの方々に力をいっぱい引き出してもらって、オリンピックに舞台を踏めたという背景がある。今の高校生たちを見ていると「能力が高いのに、もったいないな」と思うこともあるので、その能力をできる限り、私が指導する3年間で引き出して「ほら、できた。頑張ったからできたんだよ」という結果を残してあげられるように必死でもがきながらやっている。
高校生の間で、「できた!」「こんな力を自分は持っているんだ」と思う経験ができると、その後の将来で、競技を続けていく場合でも、競技以外の道に進んだ場合でも、「私は頑張ったらできるんだ」という思いを、力に変えていくことができる。その能力を引き出していきたいと思っている。
高校で結果を残すためには、3年間と言いながらも、実質は2年ちょっとの期間しかない。いつも選手との関係が「やっといい形になってきた」と感じられるようになったところで引退を迎えてしまうので、もっと一緒にやりたいと思うことが多々ある。指導を始めて7年目で、ようやくそのあたりの感覚がつかめてきた。今では、できるだけ1年生のときから深く関わっていくようにしている。滋賀は公立志向が強いのだが、そんななかで私学である本校に来てくれる生徒たちが、卒業のときに「近江高校に行ってよかった」と思ってくれるようであってほしいと思っている。
また、多くの方がそうだと思うが、高校の指導者は得意種目ばかりを指導すればよいわけではない。現在、チームには肩のすごく強い選手がいて、やり投で高校リスト1位の成績を上げているが、私は何もしておらず、大阪高校の松井江美先生に指導法を仰いで、いわば“遠隔操作”(笑)してもらっている。このように、選手時代に築いた人脈をフルに使って、いろいろなところで、いろいろ種目の指導方法を教えていただいていて、そうやって学んでいくことも私自身の楽しみになっている。アドバイスや指導をしてくれる人を多く持つことは、指導者として非常に大事だと思う。


Q:将来、最終的になりたい「こういうコーチになりたい」像は? そのためにやっていきたいことは?
近藤:今、高校の指導者をしているので、やはりインターハイ優勝といったトップを目指していきたい思いはあるのが1つ。あとは、きれいごとかもしれないが、「陸上をやってみて楽しかったな」というレベルでもいいから、選手たちが陸上の楽しさを知ってくれるような指導をしていきたい。そのためには、自分ももっともっと勉強しなければならないなと感じている。競技者としては、けっこう自分のなかで満足して現役を終えたのだが、指導者側に立ってみて、全然足りていないことがわかった。これからもいろいろなところを渡り歩いて勉強していきたいと思う。



【成瀬氏への質問】
Q:現役時代から単独で海外でトレーニングに取り組み、引退後はドイツで投てき技術や育成システムを学んだ。ドイツのナショナルチームのスタッフとして帯同した経験も持っている。ドイツでコーチングを学んだなかで、すごく勉強になったことや日本との違いは?
成瀬:現役時代に、ドイツでトレーニングをしてきて、退いたときに練習してきたことを学びたいと思い、その後、2年間、ドイツで育成システムを学んだ。最初にドイツに行ったのは、日本陸連の遠征がきっかけ。社会人になってからドイツに拠点を置き、春と秋の2シーズンは日本に帰ってきて、夏と冬はドイツでトレーニングをするという形をとっていた。
ドイツでは、学校単位ではなく、地域クラブでスポーツを行っている。トレーニングする場所は、小学生からオリンピック選手まで同じところで一緒。なので、小学生の段階からオリンピック選手の練習を目の当たりにして育つことになる。
先ほど配布された競技者育成指針で6つのステージが設けられていたが、ドイツでは、それぞれの年代の専門のコーチがいる。国際競技大会で活躍する(競技者育成指針でいう)ステージ5へ到達するために、小学校期ではその年代専門のコーチが指導し、次の年代では、その年代専門のコーチが引き継いで指導する…という形の「つながるトレーニング」が展開され、途切れないシステムができている。各年代のコーチは同じ場所にいるので、コミュニケーションがとれていて、その選手の課題やポテンシャルを共有できるようになっている。
また、トップ選手は、コーチを変えることがたくさんある。それがなぜできるかというと、コーチが持つべきベースとなる知識が共通しているから。コーチは資格を取るためにアカデミーで勉強するが、そこで使われる教科書もきちんとあるため、知識にばらつきがない。ベースが同じなので、コーチが変わっても指導自体には迷いがなく、うまくマッチすれば選手の最高の能力を引き上げていくことが可能であるため、選手のほうもコーチを変えることを恐れずに変えていくことができる。
日本と一番大きく違う点は、コーチが職業として成り立っていることだろう。給料をもらって、コーチングに専念できる状況にある。女性のコーチもたくさん活躍しており、現在、ドイツ陸連の男女マラソンのヘッドコーチが女性であったり、U20の男子走高跳のコーチが女性だったり、逆にU20の女子走高跳のコーチは男性だったりする。男女関係なく、その人物を見て、配置しているのがドイツである。


Q:将来、最終的になりたい「こういうコーチになりたい」像は? そのためにやっていきたいことは?
成瀬:私は、教員ではないので、現在、個人的に選手を見ているという立場ではないけれど、私自身は選手として、たくさんの経験をさせてもらった。合宿でナミビアに行ったこともあるし、いろいろな国で競技会に出場したりもしている。そうしたことを生かして、今後、いろいろなところへ飛び出ていこうとする選手を、応援することができればいいなと考えている。また、自分自身のコーチング能力も高めていきたいと思いもある。講習会などに参加して、知識の更新を図っていきたい。





◎グループワーク:参加者全員による「女性指導者活躍宣言!」発表

トークセッションでの講師の話も参考にしつつ、参加者は「RIKUJO」にちなんだ「R」「I」「K」「U」「J」「O」の6グループに分かれて、グループワークへと移りました。参加者は、事前に各自で「指導者としてやりたいこと」「こんな指導者になりたい」を検討。グループワークではそれを書き込んだ付箋を、グループ単位で用意された模造紙の「目指す姿」の項目に貼り付けた上で、実現するための「課題」と「対策」を、20分間の制限時間のなかで議論し、書き出していきました。
議論を進めていくなかでポイントとして挙げられたのは、「ネガティブ思考でなく、ポジティブ思考で」ということ。各グループともに、課題や問題を否定的に捉えるのではなく、「女性だからできること」「やりたいこと」「男性女性関係なくやっていくこと」を明確にして、その実現に向けた作戦を練っていくというスタンスで、活発な意見交換が展開されました。
ディスカッション後は、グループごとに発表。1グループに割り当てられた持ち時間は90秒。「R・I・K・U・J・O」の順番に、模造紙を提示しながら、グループワークで議論された内容の要旨が発表されました。


「R」グループ
Rグループは、幼児対象から高校の指導者まで集まった。そのなかで、「家庭を持つ指導者の時間の取り方」や、「広い世代に対する、それぞれに合った指導の仕方」やフィジカル面やメンタル面のことが課題として出てきた。
そのなかで一番上がってきたのは、「自分たち指導者側のスキルアップ」。自分の知識を高めていくことを目的に、この会に参加したという声が多く上がった。
男性の指導者が多いという状況のなか、女性の立場が必要になってくる場面は今後たくさん出てくると思う。そういったなかで、こういった機会を経験して、私たちの意識・知識が、これから先の指導に生かせていければいいなと思った。


「I」グループ
私たちのチームでは、ジュニアのクラブチームや中学校の教員、高校の教員、実業団のスタッフという顔ぶれとなったこともあり、異なる立場でのさまざまな課題、目指す姿などが出てきた。
そのなかで共通していえたことは、今回のプログラムにもあったように、「ジュニアの時期から段階を踏んで育成していくことで、いろいろな問題が解決できるのではないか」ということ。自分それぞれのスキルアップも重要だが、こうした場所に来ての情報交換であったり、各カテゴリーでの話を聞いたりすることで、知らないことを知ったり、つながりができたりする。そうしたことを大事にしていけば、まずは「陸上競技を好きになってもらう」というジュニアの段階から始まって、チャンピオンを目指していく人や社会人になってお金をもらって陸上競技を取り組んでいこうとする人が増えるのかなと思った。
そのなかで、実業団が陸上教室を開き、ジュニアや中・高校生、大学生に参加してもらい、陸上競技を好きになってもらうといったような取り組みを、ギブ&テイクとしてやれるようになれば、もっと陸上競技を好きになって強くなっていく人を増やせるのではないかと思った。


「K」グループ
Kグループが話し合ったことは、これまでの2グループも言っていた内容も多かった。「全国で活躍する選手を育てたい」ということなどのほか、私たちのグループで一番ポイントとなったのは「陸上競技の競技人口には偏りがあるのではないか」ということだった。各県で競技人口に偏りがあるということが、まず1つとして挙がった。
その対策として出てきたのが、ストリート陸上で競技を見せるということ。陸上競技場で走高跳をやっていると、見ている人は2mがどのくらいの高さであるかを実感しづらいが、競技場ではない公共の場で2mを跳ぶとなったら、人の力だけで電話ボックスとかを跳び越えるんだということを実感してもらうことが可能となり、そのすごさに興味を持ってもらうことができる。
また、小さな子どもは賞状をもらうだけですごく喜びを感じてもらえるので、いろいろなタイプな賞を設定して、子どもたちが賞状をもらえる経験を増やしてやるような工夫をすることもよいのではないかと考えた。


「U」グループ
Uグループでは、中学の先生、高校の先生などが集まって主に話が進んだ。そのなかで、「トップ選手を育てる」という話も出たのだが、主に「中学から高校へ、高校から大学へ、そして大学から実業団へと、うまくつながっていない」ということが課題として上がり、目指す姿として、そこがつながるようにしていきたいという意見でまとまった。
課題としては、「人がいない」などのほか、いろいろとたくさん出てきたが、対策法として出た、「指導者の学ぶ姿勢」「地区・地域の協力が必要」「高体連の協力が必要」などは組織として対応できるという意見が出た。また、「自己のスキルアップ」「中学・高校で終わるのではなく、大学とも連携した練習会の実施」や、「学校だけ終わらずに実業団とも連携した活動」なども必要という意見が出た。


「J」グループ
とてもシンプルなことだが、目指す姿としては、「誰からも信頼される指導者になりたい」ということがまず出た。あと、「競技人口を増やしたい」「自由に陸上ができる環境をつくりたい」などがあった。また、「基礎や基本を教えられるようになりたい」という点では、多くの種目がある陸上競技では、経験したことのない種目を指導することになって悩むケースも少なくないため、こうした学ぶ場にどんどん参加して知識を高めることが大切。先ほども上がったように「ネットワークを増やす」ためにも、このような集まりにどんどん足を運ぶべきという意見が出た。
また、「信頼される指導者」になるためには、教えることに自信を持つだけでなく、「どういうことを悩んでいるのか」「どういうことを教えてもらいたいのか」といった生徒の声を聞くことも必要。話をする機会を増やす、練習ノートをつくってやりとりするなどの対策がよいのではないかという話になった。
あとは、部活動ということだけに縛られてしまうと、結果的に陸上に関わる機会が少なくなってしまう。学校外の練習会に参加する機会を増やしたり、それに自分たちが関わっていったりすることで、最終的には(選手の)「やる気スイッチを見つけてあげたい」という話になった。


「O」グループ
皆さんの話を聞いていたら、目指すところはだいたい一緒なのかなと思った。結局、「1人では無理」ということ。このグループでは「つながりが大事」ということが出た。
強い選手を育てると、「自分が育てた」と言いたがる傾向もあるが、それではその選手がかわいそう。中学・高校間の連携や協会との連携は、とても大切だといえる。
沖縄県では、すごく協会内の仲がいいそうで、1人の選手に対して、チームの垣根を越えて、いろいろなコーチが教えることができているという。そういう雰囲気も大事だという話になった。
私の県では、ちょっと閉鎖的なところがある。強いチームの指導者が「自分のチームでは、こういうことをやっている」というようなことをもっと公開して、県レベルで力をしっかりと上げていけるようでありたい。今回の、こういう機会を、ぜひ今後に生かしていきたい。

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