2月上旬から国際陸上競技連盟が主催する世界室内ツアー(以下、世界室内ツアー)をメインに、ヨーロッパで室内競技会の転戦し、初戦で2m35の日本新記録を樹立。世界室内ツアーで全勝して、日本人初の総合優勝の偉業を達成した男子走高跳の戸邉直人選手(つくばツインピークス)が、2月23日午前に帰国。到着した成田空港で記者会見を行いました。また、この日は、あわせて戸邉選手が新年度(4月1日)から日本航空のアスリート社員として採用されることも正式に発表され、会見は、「凱旋帰国」と「採用報告」を兼ねる形に。20を超えるメディア関係各社が集まるなかでの実施となりました。
戸邉選手は、ヘルシンキ(フィンランド)からの直行便であるJAL414便で、午前10時前に成田空港へ到着。その後、疲れた様子も見せずに11時30分から記者会見に臨みました。冒頭で、春からの所属先となる日本航空の社員から、快挙を祝う花束を受け取った戸邉選手は、「今回の室内転戦は、屋外シーズンに向けた冬のトレーニングをチェックする目的で臨んでいた。そのため、初戦も“2m30くらい跳べたら嬉しいな”というモチベーションで臨んだのだが、結果的には日本新記録。その後、2戦目、3戦目と勝利を重ねることができ、結果的に4戦全勝。国際陸連のワールドインドアツアーでもツアーチャンピオンになることができた。本当に躍進できた(室内)シーズンだったなと思う。この今の世界での立ち位置を東京オリンピックまで維持して、本番ではメダル獲得や優勝を目標に、またここから頑張っていきたい」と、穏やかな物腰で挨拶しました。
続いて行われたJALアスリート社員採用に関する会見では、昨年からアスリート社員としてJAL所属で活動している男子三段跳の山本凌雅選手と女子100mの土井杏南選手も出席。戸邉選手は、「跳躍選手ということで、航空業界の“飛ぶ”は“跳ぶ”と同じイメージがあり、私自身、この業界に憧れのようなものが強くあったので、来年度から日本航空所属で、そのロゴを胸に跳べることを、すごく嬉しく思っている」と述べると、年下ながら社歴では“先輩”となる土井選手・山本選手を見遣りながら、「“先輩のお二人”もいるので(笑)、みんなで頑張って東京オリンピックでいい結果を残せるようにやっていきたい」とコメント。さらに、記者から跳躍の“とぶ”だけでなく、名前の“とべ”にも重なることへの感想を問われると、「名前は“とべ”だし、(跳躍選手として)“とんで”いる。アイコンという意味では、非常にインパクトの強い人間なのかな、と(笑)。今さらだが、これからも“名前負け”しないよう、しっかりと跳んでいきたい」と答え、会場を和やかな笑い声で満たしました。
続いて、アスリート社員の“先輩”として、土井選手と山本選手が挨拶。両選手は、“先輩”扱いされることに恐縮しきりという様子を見せつつも、「一緒のチームとなるのはとても光栄なこと。私自身も日本記録更新を目指して、日々頑張りたい」(土井選手)、「“先輩社員”と言われているが、競技のなかでは大先輩にあたる方。また、同じ跳躍競技ということで、僕としてはすごく嬉しくて、僕自身の陸上人生が今後ちょっと変わるのではないかと楽しみに思っている。日本記録を出された方が身近となるので、それを僕の力に変えて、僕も日本記録を目指して頑張っていきたい」(山本選手)と、戸邉選手がチームに加わることを歓迎していました。
文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)
▶走高跳で戸邉直人選手が日本新&世界室内ツアー優勝!!
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