東京・江戸川区の南に位置する葛西地区は、1960年代ごろから都心のベッドタウンとして発展してきました。安全性・快適性・利便性などに恵まれ、「住んでみたい街」として人気を博しています。街として比較的若いこの地域には、公園が多いことも特徴の一つ。東西3kmにわたって大小14の公園が連なる「総合レクリエーション公園」は、長きにわたって人々の憩いの場として親しまれてきました。
今回のRIKUJO JAPANでは、その総合レクリエーション公園の1つでもある「ファミリースポーツ広場」の一角にできた「かけっこひろば」をご紹介しましょう。東京メトロ東西線葛西駅からバスに揺られること約5分。「総合レクリエーション公園前」で降りて、環状七号線を渡ってすぐのところにある広場に足を踏み入れると、なんと公園の北側には、100m全5レーンのブルートラックが広がっているのです。実は、このブルートラック、江戸川区が民間企業と連携して展開しているリニューアル事業によって今年1月に誕生したばかり。公園内にある珍しいサイズ感のトラックは、すでに大きな話題を集めています。時間帯に応じて、さまざまな年代の人々がやってきてトラック上を走ったり歩いたり、さらには各レーンに入って「ヨーイ・ドン!」と競走したり…。RIKUJO JAPANが目指している「2040年の日本」を先取りする光景を見ることができました。
「なぜ、100mもの直線トラックをつくったの?」「設計や施工段階で苦労したことは?」「どんな人が使っているの?」「今後、どんな使い方ができそう?」
計画・設計・施工・管理を担当している皆さんに、それぞれの立場からのお話を伺いました。
<江戸川区役所(計画担当)>
植松丈詞(環境部水とみどりの課南地区公園づくり連携係係長)
山岸 真(環境部水とみどりの課公園利活用係主査)
<大和リース株式会社(施工担当)>
松井友紀(東京本店公共営業部中央省庁・都庁担当営業三課)
陽 清一郎(東京本店工事部工事一課課長)
<株式会社戸田芳樹風景計画(設計担当)>
古賀健一(代表取締役)
伊藤 唯(デザイナー)
<株式会社日比谷アメニス(管理担当)>
髙橋 将(東京東部エリア運営部・江戸川区公園管理課課長)
町田安里紗(東京東部エリア運営部・江戸川区公園管理課)
日本陸連では、去年からRIKUJO JAPANというプロジェクトを立ち上げて、競技場の中だけではなく、「走ったり、跳んだり、投げたり」が遊ぶようにできる場をいろいろなところに増やしていくことを狙いとした活動を始めています。そんななか「直線で100mを走れる全天候型トラックが、江戸川区の公園にある」と、このファミリースポーツ広場の存在を知りました。実際に見に来たら、たくさんの子どもたちが楽しそうに走っていて、「うわ、これすごい!」と、まさに私たちが日本中に広めていけたら…と思う風景が広がっていたんですね。
そこで、今回は、このトラックがつくられた経緯や、施工に際してのエピソード、実際にどんな使われ方がされているのかなどを、担当されたそれぞれの立場からお聞きしようと、皆さんに集まっていただきました。どうぞよろしくお願いします。
今回、お話を伺った方々。
上段左から戸田芳樹風景計画の伊藤さんと古賀さん、大和リースの陽さんと松井さん
下段左から江戸川区役所の山岸さんと植松さん、日比谷アメニスの町田さんと髙橋さん
――最初は、江戸川区さんに伺いましょう。この公園が整備された目的や経緯をお聞かせいただけますか?
山岸:このファミリースポーツ広場は、実は、総合レクリエーション公園のなかの1つなんです。総合レクリエーション公園は、江戸川区南部の葛西地区に、特徴の異なる大小14の公園が東西3kmにわたってつながる形で構成されている区内で最も大きな総合公園で、区民の方はもちろん、区外の方からも長く親しまれてきました。しかし、開園してから30年以上が経過して、施設の老朽化、周辺環境や利用者のニーズの変化など、多くの課題が出てきていました。ただ、これだけ大きな公園を独自に改修するとなると、非常に時間と費用がかかります。そこで、平成29年(2017年)の5月に、都市公園法に新設されたPark-PFIという制度(公募設置管理制度:都市公園の魅力と利便性の向上を図るために、公園の整備を行う民間の事業者を公募し選定する制度)なども活用し、官民連携によるリニューアル事業が行われることになりました。事業協力者として大和リースさん、戸田芳樹風景計画さん、日比谷アメニスさんの3社を選定し、2023年度から設計が始まり、現在もリニューアルを進めています。このファミリースポーツ広場は、昨年末に「子供の広場」「新左近川親水公園」の2公園とともに先行して整備が完了。今年1月10日にリニューアルオープンしました。
――公園を、どんな方向でつくり変えていくかは、もともと江戸川区で考えていたのですか? それとも皆さんからご提案があった?
山岸:この制度自体が、民間活力を利用して公園を改修していこう、整備していこうというものなので、自然と民間の方にご協力いただくことになります。
――では、3社を選ぶ前には、コンペティションみたいなものが行われたということでしょうか?
山岸:はい、プロポーザル(企画競争方式:複数から内容に関する企画提案を募り、その内容について審査を行い、価格だけでなく、技術・経験・企画力等を総合的に評価して契約先を選定する方法。公共事業委託先の選定などに用いられる)を行っています。そのなかでグループを組んでいただいたのが、こちらにいらっしゃる皆さんだったということです。
――最初にオリエンテーションをしたときに、例えば「100m走れるところをつくってほしい」というような具体的な要望は、江戸川区のほうから出していたのですか?
山岸:具体的な内容までは入れていません。そこは事業者さんからの提案になります。
――では、今度は事業者として参加された3社の皆さんに伺っていきましょう。まずは、古賀さん。設計にあたられた総合レクリエーション公園全体はとても広いのですが、今回は、ファミリースポーツ広場内の「かけっこひろば」と呼ばれている100mトラックに絞ってお聞きしたいと思います。「ここに、これを設置したら面白くなるんじゃないか」という発想に至るまでに、どんな経緯があったのでしょう?
古賀:ここはもともと「ファミリースポーツ広場」という名前で、(広場に接している)環状七号線の近くに屋根付きの大きな相撲場があり、いろいろな遊具もあった。また、大きな芝生広場があって、そこで子どもがボール遊びできるようになっていたり、壁打ちテニスができる設備があったりしていたんですね。そういった形で「多様なスポーツを楽しめる広場」というのが、もともとの公園にあったので、それを新しくするときに、どうすればいいのかを、まず考えました。
――そこから100mの走路という発想が?
古賀:やっぱり大きな特徴となったのは、この細長い地形です。実際には、東西に約230m、南北には約67mの距離があるのですが、その長さを生かして、何か特徴的な…日本のほかの公園にないようなものがつくれないか、と…。近ごろ都心の学校で100mをまっすぐとれるようなグラウンドのある学校は少ないという話も聞いていたので、「この公園なら100mがとれる。それを売りにするのもあるんじゃないか?」ということで、「まずトラックありき」で始めた部分が多々ありました。
そのなかで「こんなものを入れたら面白いよね」とか、「やっぱりお店を絡めたほうがいいよね」とか「ここに(店舗を)入れたいんだよ」とかと、諸条件を入れていった結果、今の最終的な形になりました。
――大和リースさんや日比谷アメニスさんは、プラニングの段階で、そのアイデアが上がってきたときに、さらに「こうしたらいいんじゃないか」と検討されたことはあったのでしょうか?
松井:「せっかく長く走れる場所がとれるのなら、演出照明をつけて、光の速さと走る速さを比べるようなものができたらどうだろう」という案が出ました。けっこう費用がかかるということで、安全面の懸念もあり実現は叶わなかったのですが、施工にあたっては、そういう面白い取り組みができたらいいなという思いを常に持って取り組んできましたね。
髙橋:古賀さんも仰っているように、総合レクリエーション公園を構成している公園にはそれぞれに個性があり、水辺や緑林を楽しんでのんびり過ごせる公園もあれば、広場が特徴になっている公園もあります。ファミリースポーツ広場のような公園については、身体を使った催し物なども開いていくことを考えていたので、公園を管理する立場としては、そうした広場の特徴を生かせるようなつくりにしたいと考えていました。
――ファミリースポーツ広場には、この場所ならではの利用者の特色はあるのでしょうか?
植松:葛西エリアは、比較的若い世代の方が多いです。江戸川区のなかでも、住居を求めて30~40代になって移り住んできた方が比較的多くなっているエリアだと思います。
――その前提に立ったとき、この100mのトラックをつくるうえで、どんな利用者をイメージしていたのですか?
古賀:ここは、もともとは全部が芝生広場だったんですが、今回は、この「長い」という特徴を生かしたかったので、北側にかけっこひろばを、南側にさまざまな遊具を配置しました。遊具で遊べるところを南側に揃えて、中央を芝生の上で駆け回れる場所とし、そして北側にトラックをつくることで、遊びからスポーツみたいな方向に転じていけるのではないかと考えました。公園のなかを、誰もが回遊しながら利用できるイメージです。
――構想を形にする前段階では、何か事前調査はなさったのですか?
古賀:このファミリースポーツ広場に限らず、すべての公園について、実際にどのように使われているのかを調べたなかで、「ファミリースポーツ広場での利用には、やっぱり遊具が欠かせない」とか、「平日は、実は高齢の方々のほうが、健康遊具を使って運動しているな」とか、「毎日のように利用する人もいるな」とわかってきたので、そういったものを残しつつ、目新しいものを入れよう、と。
――100mの直走路を公園内に設けるというのは、全国的にも珍しいことだと思います。江戸川区の皆さんは、最初に、その提案を見たときには、どんな印象を持ちましたか?
植松:もともとファミリースポーツ広場は、いろいろな世代の方が運動に来ている場所というイメージがあったんですね。なので、そのイメージにすごくマッチしているなと感じました。小さいお子さんから高齢者の方まで使えるような、幅広い世代に対応している施設の一つになるなと思いましたね。
――実際にかけっこひろばをつくり上げていく段階の話を聞かせてください。施工の際に、難しかったことや苦労されたことはありましたか?
陽:公園の外側に100mの走路をつくるということになって苦心したのは、勾配です。雨が溜まらずに走れるということを考えると、走路の高さをどう管理するかのところに苦労しましたね。
――勾配、ですか?
陽:はい。実際に、ご覧になっていただくとわかりますが、かけっこひろばには水が流れるような勾配があって、フラットな状態ではないんですね。ただ、いわゆる公認競技場ではないわけですし、実際に走ってみると、そこまでの違和感はありません。公園を利用していただくうえで、雨の翌日に水溜まりができて使えないという状態は、絶対になくしたいと思っていたので、そこがうまくいくように考えるのは難しいところでした。
――リニューアルの工事が完了して、今年1月10日にオープンしてから、もうすぐ半年を迎えようとしています。実際に、区民の方が利用しているのを見ての感想や、実施しているイベントについて聞かせてください。
松井:思っていた以上に、子どもたちが各レーンに入って一斉に競走するなど、使っている方々が楽しまれている様子を見ることができたので、すごく嬉しく思いました。また、テレビ局に取材していただいた際にも、その目玉として、アナウンサーの方が100mを走っていました。レーンの存在は大きいのかなと思いましたね。
これからの暑い季節にはかけっこひろばで思いきり遊んだあとに、冷房の効いたこの屋内ひろばで涼むこともできますし、子どもたちに付き添うお母さんたちがここで待ったり、かけっこひろばに接しているスターバックスでコーヒーを飲んで楽しまれたりしています。そうやって公園のなかに、運動できる場所と運動しない時間を過ごせる場所が隣り合っているという構造が、この広場のすごく良いところだと思っています。
山岸:ここに来るとだいたい小さな子どもが走っていたりするので、「人間心理として、レーンがあると、走りたくなるものなのかな」というのを見ていて思いますね。
植松:実は今、江戸川区で一つ追加しようかなと思っていることがあって、それが10mごととかに目印をつけることなんです。実際に使っている方のお話を聞くと、やはり小学生だと100mを走りきるのは難しいという声をいただくんですね。また、30mとか、50mとかの距離でタイムを測れる機会を設けられたらな、というふうにも思っていて、そういった目印をつけられないかということで、今、検討をしているところです。(2025年8月設置済み)
――それは、すごくいいアイデアだと思います。マークがあると、いろいろな使い方ができるようになりますから、利便性がよくなりますし。まるで陸上競技場のようなブルートラックがあれば、そこを全力で走ってみたくなるでしょうし、さらに100mだけでなく、30mや50mのタイムが測れるとなると、その距離を全力で走ったり、競走したりする人も増えてくると思います。
髙橋:身体を使うイベントとしては、小学生を対象としたかけっこ教室とか、シニア対象としたノルディックウォーキングとかは、かけっこひろばを利用して開催しています。
町田:かけっこひろばで遊ばれる方では、小さなお子さんを連れた親御さんが子どもを走らせてみたりとか、あとは、運動をしているのだろうなと思われるような方が、トレーニングウエアを着て走ったりというのをよく見ることができますね。
古賀:あの走路に入った瞬間に、(地面が)柔らかいので歩行感が変わるんですね。「あ、ここはなんか違うな」って、みんな気づくのだと思うんですよ。特に子どもって、柔らかいところ、好きじゃないですか。思わずはしゃぎたくなるのかなと感じていて、そういったものが我々の意図した通りに使われていることがすごく嬉しくて、その部分については満足しています。
――利用者の声は、具体的に何か届いているのでしょうか?
髙橋:先ほどお話ししたかけっこ教室はリピーターの方も多くて、毎回定員まで予約でいっぱいという形になっています。「利用してよかった」と感じていただけているのではないかと思いますね。
――走ることは、別の側面からみると、健康にもすごく寄与すると思っているのですが、そのあたりを、この公園の整備を通して、江戸川区として考えているところはあるのでしょうか?
植松:例えばノルディックウォーキングなどは、シニア世代の方が参加されていることを私も確認しています。また、かけっこ教室は、やはり小学生を中心にということでやっています。あのかけっこひろばを使って、幅広い世代の方に、運動を始めるきっかけや、そういった場を提供するというようなことは、区役所としてもできるのではないかと思いますね。
――今、このレーンの使い方に関しては、何かルールはあるのでしょうか?
髙橋:オープン当初に、本格的に練習をされている方から、専用のスパイクシューズを使用していいかという問い合わせをいただいたのですが、現状は、運動靴での利用をお願いしています。
植松:先日、利用者の方から「一方通行にしたほうがいいのではないか」という声をいただきました。ただ、私たちの思いとしては、あまり形式張ってルールで縛ることをしてしまうと、ほかの目的で公園に来た方が、「ちょっとやってみるか」と気軽に走る場としての使い方ができなくなり、利用者が限定されてしまうのは良くないと考えています。
――確かに、そうですね。
植松:なので、現段階では、できるだけ手軽に使ってもらえるように、あまりルールを設けることはせずに、できるだけラフに使ってもらえたらいいなと考えています。今挙がったスパイクシューズは使用しないとか、ルールをつくるにしても管理上必要なものだけに抑えられたらと考えています。30mダッシュだけでも使うのもいいし、100mを全力で走るのもいいし、歩いてもいいと思っています。実際に、ウォーキングで使ってる方も多くいて、歩いている人のほうが多いなと感じるときもあります。あれだけの直線をずっと歩ける場所は、今はなかなかなくなってきていますから、そういう場として活用していただくのも有効なのかなと思ってます。
――ここは5レーンあるから、それが可能なのかもしれないですね。もし、2レーンしかなかったら、「ルールを決めなければ危ない」という話になるかもしれませんから…。
伊藤:公認競技場の基準は調べて、なるべくそれをこの場所で叶えつつ…ということは意識して設計しています。「5レーンしかつくれていないけれど、レーンの数字が描かれていれば、みんなが陸上選手になったつもりで、一斉にスタートしてくれるんじゃないかな」とか考えたりして、最終的な完成形に近づけていきました。
古賀:公認の競技トラックではなく、あくまで公園の1スペース。基本的には、「いかに“遊び”と“走り”がつながるか」、そこに尽きると思っています。
伊藤:こういう懐の深いデザインの施設が全国的に増えたら、RIKUJO JAPANで目指してらっしゃるような使われ方もたくさんされるようになるんじゃないかと感じます。レクリエーションレベルで陸上が楽しめる施設がたくさん増えたらいいなと思いますね。
――本当にそのあたりは、私たちの望むところです。なんか大切なところを全部まとめていただいたような感じですね(笑)、日本陸連の事業戦略チームに入っていただきたいです(笑)。
――日本陸連として、非常に勇気をもらえる事例を紹介していただくことができました。私たちの理想としては、将来、「江戸川区のファミリースポーツ広場みたいなものをつくろうよ」みたいな感じで、こういう場所がどんどん増えたらいいなと思っているんです。
ところで、5月11日に、日本陸連が主催して、東京駅前で「SPEED STAR 30m Dash Challenge(スピードスター)」という30m走のかけっこ大会を開催したのですが、そのことはご存じでしたしょうか?
山岸:以前に、陸連さんからYouTubeのページを教えていただいたので、それを事業者さんにも展開して、みんなで拝見しています。
――ありがとうございます。最終的な目的は、ここのかけっこひろばのような設備を、日本中にいっぱいつくりたいということで企画されたイベントなんですね。私たちは走る場や機会が増えれば、走る人がどんどん増えてくるはずと考えていて、結果的に陸上をやる人が増えてくれればいいし、陸上でなくても「走るのが得意で、サッカーをやり始めたとか、野球をやり始めた」でもいいと思っていて、そういう人たちをどんどん増やしていきたいと考えているんです。
5月のスピードスターでは、オリンピックメダリストの朝原宣治さんによるかけっこ教室をやったり、プロ野球の石毛宏典さんが参加してくださったり、サッカーの岡野雅行さんのように俊足で知られた人が走ってくださったりと、本当にいろいろな競技の方々が集まってくださって横断的にやることができ、「いろいろな競技のスポーツ選手たちが、こうやって陸上のかけっこでつながれるのが面白いね」という結果となったんです。
植松:テレビのニュースなどでも、報道されていましたよね。話題になっていたので、開催されたことは知っていました。
――今後も全国でやっていくことを考えていて、11月には大阪の梅田で開催する計画が進んでいるのですが、それ以外にも、例えば、自治体や区のレベルで、陸連と一緒にイベントをやろうと思ってくださるところはないかな、ということも考えています。例えば、もし「江戸川区で、スピードスターをやるよ」ということで実現できれば、「かけっこを活性化している区」といったプロモーションに役立てたり、公園の認知度向上や区としての取り組みなどを知らしめたりする機会にもしていただけるのではないかと思っているのですが、このファミリースポーツ広場のかけっこひろばを利用して、江戸川区で開催するというのはいかがでしょう?
山岸:無責任なことは言えないですが、個人的には非常に良いと思いますね。せっかく、こういった環境もあることですし…。
植松:このファミリースポーツ広場の良いところは、屋外施設のすぐそばに、この屋内ひろばがあることです。ここは、悪天候のときでも公園で遊べることを意図してフロアに人工芝を敷いたり、歓談エリアを設けたりしていますが、ミーティングスペースをイベント時には救護スペースや更衣室として使うこともできますし、授乳室やだれでもトイレといった施設もあります。実現する際には、こちらも活用できそうです。
――素敵な取り組みなので、実現できたらいいなあと思っています。これをご縁に、陸連としてもぜひ一緒に盛り上げていければなと思っています。引き続き、どうぞ、よろしくお願いします。本日は、貴重なお話を本当にありがとうございました。
(2025年7月2日収録)
インタビュアー:紫垣樹郎
構成・文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:梅原 渉