100th JAPAN NATIONAL CHAMPIONSHIPS

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NEWS 2016.06.11

【日本選手権混成 1日目】 中村、初日の日本最高となる4278点で前半終了! ヘンプヒル、桐山が自己新ペース

第100回日本選手権混成競技が、リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねて、6月11日、長野市営陸上競技場において開幕しました。

 

■中村選手、初日の日本最高となる4278点で前半終了!
前半5種目を終了した男子十種競技で首位に立ったのは中村明彦選手(スズキ浜松AC)。最初の100mを全体で2位となる10秒69(+1.8)でスタートすると、走幅跳では自己記録(7m66)に1cmと迫る7m65(+0.8)を跳び、トップに立ちました。砲丸投で自己新となる12m47を投げ、走高跳では2m02をクリア、最終種目の400mでは種目別優勝となる47秒82でフィニッシュして4278点を獲得。これまで自身が持っていた1日目の日本最高(4252点、2015年に自己記録8043点をマークしたときのもの)を26点更新。目標に掲げる8100点(リオデジャネイロ五輪標準記録)突破に向けて、上々の滑り出しを見せました。

 

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初日を終えた中村選手は、「悪いところがあまりなく、いい1日になった。昨年(のこの大会)は記録を出そうと思って空回りしてしまったが、今年は自分のペースで、なおかつ十種競技の選手みんなで盛り上がりながら試合ができた。最初の2種目(100m、走幅跳)が良かったので、気持ち的にも少し楽に入れたと思う」と振り返るとともに、後半に向けて、「(前半の)5種目の調子が良かったぶん疲労も蓄積していると思うので、思わぬミスをしないよう、メンタルコントロールと身体のコンディショニングをしっかりして、8100点を取りたい」と言葉に力を込めました。
なお、1週間前に起きた練習中のケガの影響が懸念されていた日本記録保持者の右代啓祐選手(スズキ浜松AC)は、1種目めの100mに出場して12秒21(+1.6)でフィニッシュしたものの、ケガの状態からドクターストップがかかり、その後の種目を途中棄権しました(右代選手のコメントは、別記ご参照ください)。

 

■七種競技はヘンプヒル選手、桐山選手が自己新ペース
女子七種競技は、最初の100mHで13秒43(+1.7)の好記録でトップに立ったヘンプヒル恵(中央大)が、走高跳1m68、砲丸投11m23、200m25秒29(+1.4)の記録で3360点を獲得し、首位を譲らぬまま初日を終了しました。この点数は、4月の日本選抜和歌山大会で5730点のベスト記録をマークした時より+53点となるもの。

 

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しかし、ヘンプヒル選手自身は、「流れとしては良かったので、200m(が25秒29に終わったこと)は悔しい。(走高跳も)1m70は越えたかったし、(砲丸投でも)12m投げたかった。手が届くところまで来ているからこそ余計に、試合で(記録が)出ないもどかしさがある」と振り返り、自己記録を更新した100mHについても「13秒3台を狙っていた。スタートして1歩目でつまずいてしまったので、そこがなければ…という思いもあり、あまり納得はしていない」と反省が口をつきました。しかし、「1日目を終えて100点満点で何点?」との問いには、「60点。悪いけれど、悪いなかでもよいほうで、後半に巻き返しのきくレベル」と答え、日本記録更新を目指して、後半での挽回に意欲を見せました。
2位は桐山智衣選手(モンテローザ)。100mH(13秒63、+1.7)、砲丸投(12m44=種目別優勝)の2種目で自己記録を更新し、ベスト記録を樹立した時(5564点、2013年)を55点上回る3318点で前半を終了しています。3位には5月の九州インカレで5751点の日本学生新記録を樹立した山﨑有紀選手(九州共立大)が3186点で続きました。
このほか、併催となった日本ジュニア選手権の男子十種競技では、走高跳で逆転した久家俊希選手(筑波大)が3783点を獲得してトップで前半を終了。女子七種競技は、3171点をマークした高校生のシュレスタまや選手(東大阪大学敬愛高)が首位で折り返しました。

 

■右代啓祐選手コメント(第1種目の100mを終えた段階で、残りの種目を途中棄権)
「先週の土曜日(6月4日)に棒高跳の練習中に棒を折るアクシデントがあり、それにより左膝を6針縫うケガと、左拇指基節骨骨折という診断を受けたのだが、左親指が縦に割れるようなケガをしてしまった。ケガをした後は、すぐに病院に向かい、どういった治療をしていくか先生と相談し、週明けの火曜日(7日)に、ボルト3本と網目状のプレートで親指を固定する、3時間に及ぶ手術をした。
折ったときはすごく痛くて、(指が)全然曲がらなかったが、スポーツにも関わりのあるドクターに手術してもらったおかげで、親指は動くくらいまで回復している。
今日の日本選手権を迎えるまで、1日たりとも1秒たりともムダにしなかった。チームメイト、仲間、トレーナー、コーチなど、たくさんの方々に支えてもらったおかげで、スタートラインに着くことができた。実は、一昨日まで走れないくらいだったのだが12秒で走れたのでホッとしている。
僕としては十種競技すべてを、どんな状態でもやりきって終えたいという気持ちでいたが、脚の傷口からリンパ液が出ているので、(以降の種目は)大事をとってやめたほうがいいとドクターストップがかかってしまった。現実を見て、しっかりとこの試練を乗り越え、オリンピックの選考を待ちたいなという気持ちでいる。
やり残したことはない。それに関しては、自分のなかですっきりしている。」

 

 

(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

 

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第100回日本陸上競技選手権大会は6月24日~26日の3日間、名古屋市パロマ瑞穂スタジアムで開催。

リオデジャネイロ五輪代表選手選考競技会を兼ねた本大会をぜひスタジアムでご覧ください!

 

<第100回日本陸上競技選手権大会チケット情報>  #100日本陸上

http://www.jaaf.or.jp/jch/100/ticket.html

 

 

 

写真提供:フォート・キシモト