English
  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter
  • youtube

2016年 10月7日 (金)  〜 11日 (火)

岩手(北上)

大会詳細情報

お知らせ

10/12 リザルトを掲載しました。
9/7 競技日程、競技注意事項、スタートリスト、トップ10リストを掲載しました。 
7/1 大会要項、予選会免除、トップアスリート参加資格特例措置、トップアスリート参加資格特例措置対象者を掲載しました。

競技日程等

デイリーハイライト

 Day1(10月7日)

10月7日、第71回国民体育大会(2016希望郷いわて国体)の陸上競技が、北上総合運動公園北上陸上競技場でいよいよ開幕。大会初日は、成年男女で3種目、少年男女で6種目の決勝が行われました。

好記録が誕生したのは、少年男女の跳躍種目。まず、少年女子B走幅跳で、藤山有希選手(足柄台中・神奈川)が2回目の跳躍で6m20(-0.1)をマークし、日本記録保持者(6m86、2006年)の池田久美子選手が酒田三中(山形)時代に樹立した中学記録(6m19、1995年)を21年ぶりに更新。岡山インターハイで1年生優勝を果たしている高良彩花選手(園田高・兵庫)ら高校生選手を抑えて優勝を果たしました。

バックストレート側のピットで行われた少年男子A棒高跳では、岡山インターハイを5m43の高校新で制した江島雅紀選手(荏田高・神奈川)が5m46をクリアし、自身の高校記録を塗り替えて快勝しました。5m10で優勝を決めた江島選手は、5m15をパスして、5m20を2回目にクリア、大会記録(5m31:笹瀬弘樹、2006年)を1㎝更新する5m32を1回で軽々と越えると、「ランキングで、シニアには負けてしまっても、大学生のなかに交じって上回りたかった」という思いから、今季日本学生リスト1位に相当する5m45(同1位:鈴木康太、中京大)を上回る5m46に挑み、これを2回目に成功。日本記録保持者(5m83)の澤野大地選手(富士通)が日大時代の1999年に樹立した5m50のU20日本記録更新はなりませんでしたが、インターハイに続く2冠目を手に入れました。

このほか、少年男子A100mでは、中学記録保持者(10秒56、2014年)で、岡山インターハイでは2年生優勝を果たした宮本大輔選手(洛南高・京都)が、インターハイ200m覇者の齊藤勇真選手(九州学院高・熊本)の猛追を振り切り10秒49(+0.0)で優勝。同女子A100mでも、2年生ながら地元開催となった岡山インターハイで100m、200m、4×100mRの3冠を達成した齋藤愛美選手(倉敷中央高・岡山)が快走し、準決勝で11秒64(+1.7、大会新)の自己タイをマークすると、追い風2.0mの好条件に恵まれた決勝では、高校歴代3位となる11秒57の自己新(大会新)で圧勝しました。また、少年男子共通円盤投でもインターハイ覇者の菊池颯太選手(弘前実高・青森)が唯一50m台に記録を乗せる51m61で制し、インターハイとの2冠を達成しています。

大会2日目の10月8日は、リオデジャネイロ五輪男子4×100mリレー銀メダルメンバーの山縣亮太選手(セイコー)、ケンブリッジ飛鳥選手(ドーム)がエントリーする成年男子100mをはじめとして16種目の決勝が行われ、成年女子100m、成年男子400mハードル、成年男子走高跳にはリオデジャネイロ五輪代表選手が出場の予定です。また、午後1時から予定されている栄章授与式では、2016年度勲功章としてリオデジャネイロ五輪でメダル獲得および入賞を果たした7選手――山縣選手、飯塚翔太選手(ミズノ)、桐生祥秀選手(東洋大)、ケンブリッジ選手(以上、男子4×100mR銀メダル)、荒井広宙選手(自衛隊体育学校、男子50km競歩銅メダル)、澤野大地選手(富士通、男子棒高跳7位)、松永大介選手(東洋大、男子20km競歩7位)の表彰も行われます。

 Day2(10月8日)

16種目の決勝が行われた大会2日目は、朝から雨模様で、気温も14℃を切るあいにくのコンディションとなり、少年男子B砲丸投(5kg)で大会新記録が誕生した以外は、全般に記録は低調な結果となってしまいました。その少年男子B砲丸投で優勝したのが松田貫汰選手(咲くやこの花高・大阪)。試技を重ねるごとに記録を伸ばし、最終投てきで17m94の大会新記録を樹立しました。
そのほか少年種目では、男子A走幅跳で橋岡優輝選手(八王子高・東京、7m57、+0.2)、男子Aハンマー投で服部優允選手(市尼崎高・兵庫、64m63)、女子共通円盤投で大河原梓選手(土浦湖北高・茨城、45m62)が、それぞれ岡山インターハイに続く優勝を果たし、力のあるところを見せつけました。また、女子共通棒高跳では8月末に開催された全国高校選抜女子棒高跳覇者の青柳有香選手(雪谷高・東京)が3m75で優勝、女子A400mハードルでも、全国高校選抜女子300mハードルを制した2年生の村上夏美選手(成田高・千葉)が59秒19でタイトルを獲得しました。

成年種目では、エントリーリストに山縣亮太選手(セイコー・広島)とケンブリッジ飛鳥選手(ドーム・東京)の名前が揃い、大会前から注目を集めていた成年男子100mが行われました。しかし、ケンブリッジ選手が体調不良により予選から欠場。また、予選を10秒48(±0)で1着通過した山縣選手も、レース後、大腿部に張りを感じたため大事をとって準決勝以降のレースを棄権することに。大接戦となった決勝(+0.8m)では、予選から安定感のある走りを見せていた長田拓也選手(法政大・愛知)が、川上拓也選手(中央大・千葉、10秒37)、多田修平選手(関西学院大・大阪、10秒38)を抑え、10秒35で優勝を果たしました。
成年女子100mは、この種目で2010年から勝ち続けている福島千里選手(北海道ハイテクAC・北海道)が11秒66(+0.5)で制して7連覇。成年女子200mに優勝した2009年新潟国体を含めると国体8連勝を達成しました。また、成年男子走高跳は、リオデジャネイロ五輪代表の衛藤昂選手(AGF・三重)が2m15で昨年に続く連覇を果たしています。
決勝に、オリンピックおよび世界選手権の代表経験者が5名顔を揃える豪華なレースとなったのが成年男子400mハードル。2012年ロンドン五輪代表で、今季はケガの影響で日本選手権決勝進出を逃していた岸本鷹幸選手(富士通・青森)が49秒99で優勝しました。2位には昨年の北京世界選手権代表で、今年は日本選手権3位ながら参加標準記録に届かず五輪代表入りがかなわなかった小西勇太選手(住友電工・兵庫)が続き、記録は50秒31にとどまったものの、リオ五輪出場を果たした野澤啓佑選手(ミズノ・山梨、4位50秒57)、松下祐樹選手(ミズノ・神奈川、5位50秒68)、杉町マハウ選手(埼玉陸協・群馬、※ブラジル代表として出場)に先着しました。

大会3日目の10月9日は、リオデジャネイロ五輪代表選手が出場を予定している成年男子400m、成年男子10000m競歩、成年女子やり投を含めて15種目の決勝が行われます。なかでも注目されるのが成年男子10000m競歩。日本記録保持者(38分01秒49)の高橋英輝選手(富士通・岩手、リオ五輪20km競歩代表)が開催県の岩手代表として地元優勝に挑みます。ほかにもリオ五輪20km競歩で7位入賞を果たした松永大介選手(東洋大・神奈川)をはじめとしてオリンピックや世界選手権での活躍実績を持つトップウォーカーが多数出場の予定で、レベルの高いレースが期待できそうです。
また、国体ならではのチーム構成が楽しめる成年少年共通4×100mリレーも、最終日の決勝に向けて、いよいよ予選がスタートします。

 Day3(10月9日)

岩手国体3日目は、雨天となった前日ほどではなかったものの、厚く低い雲に覆われがちで、急に強風が吹いたりにわか雨が降ったりする変わりやすい天候のなか行われました。

この日、最も注目が集まったのは、成年男子10000m競歩。同種目の日本記録保持者(38分01秒49)でリオデジャネイロ五輪男子20km競歩代表の高橋英輝選手(富士通・岩手)が出場し、38分21秒88の大会新記録をマークして、地元岩手に今大会最初の優勝をもたらしました。

レースは、スタート直後からリオ五輪20km競歩7位の松永大介選手(東洋大・神奈川)が飛び出し、高橋選手と山西利和選手(京都大・京都)がぴたりと着く展開。1400m付近で山西選手が遅れると、その後は2人のマッチレースとなりました。4000mまでは1000mを3分48~49秒のペースで進みましたが、5000mを19分08秒で通過したあたりからは3分53~55秒前後に、6400mで高橋選手がいったんトップを奪うシーンもありましたが、200mほどで松永選手が抜き返してレースは終盤へ。しかし、9100mで高橋選手がスパートをかけると、松永選手との差はみるみる広がっていきました。高橋選手はそのペースアップを維持させたまま残りの周回をまわって38分21秒88でフィニッシュ。男子20m競歩世界記録保持者の鈴木雄介選手(富士通・石川)が持っていた大会記録(39分06秒43、2014年)を塗り替え、地元優勝を達成しました。2位の松永選手も38秒40秒22と大会記録を更新する好レースでした。

このほか、ホームストレートでの逆転劇が見られた成年男子400mでは、リオ五輪男子4×400mリレーメンバーの北川貴理選手(順天堂大・福井)が47秒22で制し、加藤修也選手(早稲田大・静岡)も47秒30で2位に。成年女子やり投は、今季日本選手権と全日本実業団を制している宮下梨沙選手(大体大T.C.・大阪)が58m21で優勝。日本記録保持者(63m80)でリオ五輪代表の海老原有希選手(スズキ浜松AC)は57m75で2位でした。また、成年女子ハンマー投ではベテランの綾真澄選手(丸善工業・香川)が62m76で、勝山眸美選手(筑波大・埼玉)・渡邊茜選手(丸和運輸機関・広島)ら若手を制して優勝しています。

高校生で活躍が光ったのは、少年女子共通やり投を制した岡林つぐみ選手(大阪高・大阪)。4回目の試技で高校歴代7位となる55m53をマークし、腰痛の影響で6位にとどまったインターハイの悔しさを晴らしました。また、3人の高校生がエントリーした成年女子800mでは、2年生で岡山インターハイ4位の川田朱夏選手(東大阪大敬愛高・大阪)が2分06秒45で先着し、日本選手権獲得者でインターハイ優勝の福田翔子選手(松江北高・島根、6位)、全日本実業団優勝の大森郁香選手(ロッテ・千葉)ほか、大学、高校の年輩選手を抑えて優勝を果たしました。
今大会からジュニア規格(ハードルの高さ0.991m、インターバル9.14m)で実施されることになった少年男子共通110mハードルは、樋口陸人(奈良育英高・奈良)が大荒れの気象状況のなか13秒67(+2.9)で快勝。少年男子A5000mでは、岡山インターハイで1500mに優勝、5000mは日本人トップ(3位)の遠藤日向選手(学法石川高・福島)が13分58秒35で昨年に続き優勝。少年B3000mを制した2013年からの国体3連勝を達成しています。

女子とともに、この日から予選がスタートした成年少年共通男子4×100mリレーには、体調不良により昨日の成年男子100mを欠場したケンブリッジ飛鳥選手(ドーム)が東京チームのアンカーとして予選3組に出場し、複数の選手を抜いて1着でフィニッシュ。予選全体でもトップとなる40秒48で通過を果たしました。また、飯塚翔太選手(ミズノ)がアンカーを務めた静岡チームは予選1組で40秒66をマーク、藤光謙司選手(ゼンリン)がアンカーに入った埼玉チームも40秒83で予選5組を1着でフィニッシュし、明日行われる準決勝に駒を進めました。

大会4日目の10月10日は、成年男子やり投、成年男子110mハードル、成年女子5000m競歩など14種目で決勝が予定されているほか、男女の成年少年共通4×100mリレー準決勝が行われます。

 Day4(10月10日)

14種目の決勝が行われた大会4日目。2日間にわたった悪天候は回復したものの、依然として風が冷たく感じられる気象状況のなかでの競技となりました。

この日も競歩で好記録が誕生しました。少年男子共通5000m競歩では、前回をユース日本最高記録(20分08秒50=大会記録)で制した山本龍太郎選手(富山商高・富山)が、高校生としては3人目の19分台突入となる19分56秒66(高校歴代3位)で快勝。首位に立ちながらフィニッシュ直前に失格となった岡山インターハイ(優勝は双子の弟である山本真二郎選手)の無念を晴らしました。2位・川野将虎選手(御殿場南高・静岡)の20分02秒38も大会新記録。3位には2年生の竹内悠選手(堀越高・東京)が、高2歴代2位となる20分11秒91で続きました。
もう一つの大会新記録が誕生したのは成年女子5000m競歩。リオデジャネイロ五輪代表の岡田久美子選手(ビックカメラ・埼玉)が21分24秒94で圧勝し、五輪代表の貫禄を見せつけました。このレースで岡田選手に続き2位に食い込んだのは、インターハイで2年生チャンピオンとなった藤井菜々子選手(北九州市立高・福岡)。高校歴代3位、高2最高となる22分14秒52の好記録をマークしました。

このほか少年種目では、少年A男子400mで、大会2日目に少年A男子400mハードルを制した(51秒36)井上大地選手(東京高・東京)が、ホームストレートで逆転して47秒33で先着し、この大会唯一のダブルタイトル獲得者となりました。少年男子共通三段跳では、インターハイ覇者の水谷司選手(帯広農高・北海道)が15m48(+1.6)で昨年に続き2連覇。少年女子A400mは、青木りん選手(相洋高・神奈川)が54秒67で優勝し、インターハイとの2冠を達成しています。

成年種目では、女子競歩の岡田選手のほかにも、2人のオリンピアンが貫禄勝ちを収めています。成年男子110mハードルでは矢澤航選手(デサントTC)が13秒62(+0.3)で快勝。成年男子やり投は新井涼平選手(スズキ浜松AC・埼玉)が今大会唯一の80mオーバーとなる81m62をマーク、有効試技(4投)のすべてで2位の記録(75m85、小南拓人選手、国士舘大・北海道)を上回りました。

この日の最終種目は、成年少年男子共通4×100mリレー準決勝。リオ五輪男子4×100mリレーメンバーの飯塚翔太選手(ミズノ・静岡)とケンブリッジ飛鳥選手(ドーム・東京)が出場するこの種目を目的に来場した観客も多かったようで、正面スタンドがほぼ満席の状態となるなか行われました。飯塚選手をアンカーに擁する静岡チームは1組目に出場。飯塚選手の豪快な追い上げで逆転して1着(40秒46)となり、無事に最終日の決勝へ進出しました。しかし、2組目に出場した東京チームは、2走から3走のバトンパスがつながらず、テークオーバーゾーンに戻ってパスをやり直すアクシデント。アンカーのケンブリッジ選手は、ほかのチームが走り終えたあとにバトンを受ける形となりましたが、スピードは緩めたままながらフィニッシュラインまで走り、56秒65で8着という結果になりました。

最終日の10月11日は、成年男子800m、成年少年共通女子4×100mリレー、同男子4×100mリレーの3種目で決勝が行われます。成年男子800mでは前日本記録保持者の横田真人選手(富士通・東京)が、成年少年女子共通4×100mリレーでは中学生時代から女子スプリント界の第一線で活躍し続けてきた北風沙織選手(北海道ハイテクAC・北海道、2走の予定)が、それぞれ引退レースとして競技に臨みます。

(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

コメント

<国体1日目:新記録樹立者コメント>

少年女子B走幅跳
優勝 藤山有希(足柄台中・神奈川)6m20(-0.1)=中学新
「跳んだときに、今までにない、すごい大ジャンプだと自分でも思った。本当に嬉しい。この大会が中学最後になるので、中学日本記録(6m19:池田久美子、酒田三中、1995年)を狙いたいなと思って全力で行った。跳んだときは(中学新まで)行ったとは思わなかったが、記録を聞いて自分でもびっくりした。コーチからは“助走をしっかり走ること”と“踏み切り2歩前をしっかり刻んで間延びしないように”と言われていたので、そこを意識していたが、言われた通りに跳ぶことができたと思う。」

少年男子A棒高跳
優勝 江島雅紀(荏田高・神奈川)5m46 =高校新
「(インターハイ、国体、日本ジュニア選手権の)3冠を目標にしているので、優勝にこだわって、確実に勝つことを考えて臨んだ。ただ、U20の日本新(ジュニア日本記録5m50:澤野大地、日本大、1999年)も狙っていたので、満足かといわれると、まだまだ先があるなとも感じる。インターハイ(5m43)でも国体(5m46)でも高校新を出せたので、今季最後の日本ジュニア選手権でも狙いたい。また、高校生のうちにジュニア新を出しておけば大学で気負わないでいいと思うので、ジュニア記録の更新、さらにはU18の世界記録(5m55、2016年)というのも視野に入れている。また、ジュニア選手権では大学の先輩方とも真剣勝負できるので、そこも楽しみにしたい。」

(JAAFメディアチーム)

オンエア情報(予定)

 NHK・Eテレ

 10月7日(金)16時00分~17時00分(生放送)

 10月8日(土)16時00分~17時00分(生放送)