オリンピックや国際大会での活躍が大いに期待できる次世代の競技者を強化育成する「ダイヤモンドアスリート」制度。東京オリンピックを契機に中・長期的にエリートを育成するために選ばれた競技者である。
陸上競技を通じて、競技的にはもちろん、豊かな人間性を持つ国際人となり、今後の日本および国際社会の発展に寄与する人材として育成することを狙いとする。
個を重視したアスリート育成のためのプログラムを準備し、アスリートの成長と競技力向上を多面的にサポートする。アスリートを指導するコーチの育成も必須であるため、ハイパフォーマンスコーチ養成と連動したプログラムを展開する。
競技力向上だけではなく、豊かな人間性を持つ国際人育成のための個を重視した育成プログラムの中で、リーダーシップ教育と位置づけて行う。国際的なリーダーシップを発揮できるアスリートの育成を目指します。
第1回リーダーシッププログラムには、同日行われた認定式・修了式に出席した第11期ダイヤモンドアスリートの北田琉偉(日本体育大学)、永原颯磨(佐久長聖高校)、中谷魁聖(福岡第一高)、第11期に新設されたダイヤモンドアスリートNextageの濱椋太郎(目黒日本大学高)、古賀ジェレミー(東京高)、ドルーリー朱瑛里(津山高)、修了生の栁田大輝(東洋大学)、西徹朗(早稲田大学)が出席。スペシャルゲストとして福島千里さんを迎え入れ、室伏由佳マネジャーらとともに、世界で本領を発揮するためのスキルを学びました。
第2回~第5回のリーダーシッププログラムは、味の素ナショナルトレーニングセンターで1泊2日の合宿形式で実施。
第3回は順天堂大学スポーツ健康科学部准教授の川田裕次郎先生をお招きし、ハイパフォーマンスを実現するための心理学を学びました。緊張状態が続く中でのパフォーマンスの出し方などを学び、今後の競技生活においても貴重な情報を吸収しました。
第4回研修は、日本陸連医事委員会副委員長の山本宏明先生(北里大学メディカルセンター)を講師に迎えました。日常生活でも話題に挙げられることが多い「こころの健康」をテーマに、同じ競技仲間同士の助け合いを意味する「ピアサポート」という概念や、「こころ」のセルフケアをする重要性を学びました。
第5回はメディアトレーナーの片上千恵先生(法政大学准教授)をお招きしました。メディアを通じて、理想的なメッセージが受け手に伝わるようにメディア対応の心構えや方法を学びました。
講義では、参加者同士で実践トレーニングをする場も設けられ、今後メディアから求められるインタビューへの向き合い方を理解しました。
第1回リーダーシッププログラムには、同日行われた認定式・修了式に出席した第10期ダイヤモンドアスリートの栁田大輝(東洋大学)、佐藤圭汰(駒澤大学)、西徹朗(早稲田大学)、北田琉偉(日本体育大学)、澤田結弥(浜松市立高校)、永原颯磨(佐久長聖高校)および修了生のアツオビン・ジェイソン(福岡大学)、藤原孝輝(東洋大学)の8選手のうち、日程の都合で退席した佐藤選手を除く7名が参加。飯塚選手、室伏由佳ダイヤモンドアスリートマネージャーも含めた全員で車座をつくって行われました。
12月19日には、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて、「リーダーシッププログラム」として、第2回・第3回の研修が行われ、栁田選手、西選手、北田選手が出席、また澤田・永原の2選手がオンラインで参加しました。「リーダーシッププログラム」は、国際人としての素養や豊かな人間性を高めることを期して、個の成長を重視して実施する研修プログラムの一つに位置づけられています。第10期のスタートにあたって、この制度を統轄する室伏由佳ダイヤモンドアスリートプログラムマネジャーは、「今期は特に海外に目を向けたり、活動したりする際のあと押しになるようなプログラムを準備している」と表明していましたが、この日行われた2つの研修では、どちらも、まさに「直球ど真ん中」といえる内容が用意されました。
第3回リーダーシッププログラムは、プロスポーツ選手のマネジメント業務等を手がける株式会社UDN SPORTS(ユー・ディー・エヌ スポーツ)の伴野力哉代表取締役を ゲスト講師に招いての研修が行われました。
伴野さんは現在42歳。プロサッカーチームのベガルタ仙台で働いたあと、スポーツメーカーのアディダスジャパンに入社。同社から日本サッカー協会に出向する形で、選手の合宿や世界大会出場の帯同や、選手の契約に関する業務などを担当したのちに、独立して、UDN SPORTSを設立したという経歴の持ち主です。
栁田大輝選手、北田琉偉選手、澤田結弥選手、永原颯磨選手と海外合宿中の西徹朗選手(早稲田大学)がオンラインで参加、メディアトレーナーの片上千恵先生(法政大学スポーツ健康学部准教授)による「メディア対応」の研修を受けました。
冒頭の挨拶で室伏由佳ダイヤモンドアスリートプロジェクトマネジャーが述べた「今回は“実践第一”ということで進めていただく。表情筋が筋肉痛になる人もいるかもしれない。楽しい研修、実りある研修にしていきましょう」という言葉のとおり、笑顔と活気に満ちあふれた90分間となりました。
北川 貴理 | KITAGAWA Takamasa | 順天堂大学 | 400m |
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平松 祐司 | HIRAMATSU Yuji | 筑波大学 | 走高跳 |
岩本 武 | IWAMOTO Takeru | 順天堂大学 | 400mH |
佐久間 滉大 | SAKUMA Kodai | 法政大学 | 走幅跳 |
山下 潤 | YAMASHITA Jun | 筑波大学 | 100m/200m |
犬塚 渉 | INUZUKA Wataru | 順天堂大学 | 100m/200m |
サニブラウン アブデルハキーム | Abdul Hakim SANIBROWN | Tumbleweed TC | 100m/200m |
池川 博史 | IKEGAWA Hiroshi | 筑波大学 | 砲丸投/やり投 |
橋岡 優輝 | HASHIOKA Yuki | 日本大学 | 走幅跳 |
江島 雅紀 | EJIMA Masaki | 日本大学 | 棒高跳 |
宮本 大輔 | MIYAMOTO Daisuke | 東洋大学 | 100m/200m |
井本 佳伸 | IMOTO Yoshinobu | 東海大学 | 200m/400m |
塚本 ジャスティン惇平 | TSUKAMOTO Jasuteinjumpei | 東洋大学 | 100m/200m |
海鋒 泰輝 | KAIHOKO Koki | 日本大学 | 走幅跳 |
クレイ アーロン 竜波 | CLAY ALLON Tatsunami | テキサスA&M大学 | 800m |
中村 健太郎 | NAKAMURA Kentaro | 日本大学 | やり投 |
出口 晴翔 | DEGUCHI Haruto | 順天堂大学 | 400mH |
藤原 孝輝 | FUJIHARA Koki | 東洋大学 | 走幅跳・110mH |
アツオビン ジェイソン | ATUOBENG Jason | 福岡大学 | 砲丸投 |
栁田 大輝 | YANAGITA Hiroki | 東洋大学 | 100m |
佐藤 圭汰 | SATO Keita | 駒澤大学 | 中・長距離 |
西 徹朗 | NISHI Tetsuro | 早稲田大学 | 110mH |
北口 榛花 | KITAGUCHI Haruka | 日本大学 | やり投 |
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長 麻尋 | OSA Mahiro | 国士舘大学 | やり投 |
髙松 智美 ムセンビ | TAKAMATSU Tomomi Musenbi | 名城大学 | 長距離 |
藤井 菜々子 | FUJII Nanako | エディオン | 競歩 |
小林 歩未 | KOBAYASHI Ayumi | 筑波大学 | 100mH |