2022.06.11(土)選手

【第38回U20日本選手権大会】2日目優勝者コメント

【男子】

100m 藤原寛人(中央大・千葉)10秒44(±0)

早生まれなので「年下には負けられない」という変なプレッシャーがあった。予選からいい流れを作ってしっかり優勝できて良かった。決勝は最後に優勝を意識して少し焦ったが、悪い内容ではなかった。昨年の秋から100mを10mと90mに分けて、中盤から後半を生かすようなイメージに変えたことでいい流れを作れるようになった。大学生になってOBの飯塚翔太さん(ミズノ)、竹田一平さん(スズキ)、染谷佳大(大和ハウス)さんと一緒に練習できるようになったのも大きい。大学4年間では中大記録(10秒22)の更新を狙っていて、今季の目標は10秒29。U20世界選手権に出られたら世界の舞台で実力を試したい。

400m 長葭遥斗(浜松開誠館高・静岡)46秒75

課題だった前半から飛ばしたことが結果につながったと思う。ラスト50mで(トップの選手が)見えて、これはいけると思った。もともと後半には自信があったが、これまでは前半に突っ込めなかった。2週間ほど前に大学の指導者から「前半からスピードアップを出せばもっとタイムが出るよ」とアドバイスされた。大会前の自己ベストは47秒87だったので、予選の46秒台(46秒71)は驚いた。少し変えただけでこんなにタイムが伸びるとは思わなかったが、まだ伸びしろはあるはずなので46秒台前半とインターハイ優勝を目指したい。

1500m 前田陽向(環太平洋大・大阪)3分59秒97

予選で転倒したり、2週間前くらいからハムストリングスを痛めて3日ほど走れなかったりして心配もあったが、勝ち切れてホッとしている。高校時代は長距離の練習がメインだったが、大学ではミドル(中距離)の練習として瞬発力を高めるトレーニングをするようになり、課題だったラストスパートの克服に一歩近づいたと思う。今までもラストに自信はあったのに全国では負けてしまうことが多かったので、その強化をしてきた。3分50秒を切るくらいの展開になると思っていたが、スローペースになってバックストレートは向かい風も強かったので、残り200mから仕掛けようと考えた。将来は世界で戦える選手になりたい。

三段跳 北川凱(東海大・静岡)15m68(-0.1)

三段跳では初めての全国優勝。昨年はインターハイで3位だったので、そのリベンジが少しはできたと思う。4月から「この試合で16mを跳ぶ」と決めていて、1回目は15m68でいい感じだと思ったら、その後は攻めすぎて全部ファウル(無効試技)になってしまった。風で助走が変わってしまい、安定感が足りなかった。1回目も踏み切る前に詰まってギリギリ合わせただけだったので、いい跳躍ではなかった。一連の流れを安定させて、踏み切りを恐れずに入れるかが課題。記録的には厳しいかもしれないが、U20世界選手権に出たい。出られるものだと思ってそこに調子を合わせていきたい。

ハンマー投(6kg) 喜多翼(四国大・徳島)66m27

1位で自己ベストも出せたのでうれしいが、ファウル(無効試技)が多かったので、そこを見つめ直して安定した投げができるようにしたい。精神的に弱く、ここぞという時に思うような投げができなくなるので、メンタル面が課題だと思う。高3の冬から(一般用の)7kgのハンマーで練習してきて、この大会に向けては1ヶ月前から6kgに切り替えた。自己ベストを出して上位に入り、大学や指導をしてくれる先生方に恩返しができればと思っていた。これまでは腰や背中をケガすることが多かったので、この冬は腹筋などを鍛えて最後まで冬季をやり遂げられるようにした。今年中に7kgでも61mを投げたい。

【女子】

100m 小松このみ(安城学園高・愛知)11秒78(+0.1)

大会前は調子が良かったり悪かったりで不安もあったが、予選(11秒72の自己新)が自信になって決勝も強気でいけた。優勝は素直に嬉しい。いつもはスタートで遅れてしまうが、今回は自分としてはうまくいき、自分のレースに集中できた。立ち五段跳びなどを毎日継続することで地面を押せる感覚になってきて、それが大きかったと思う。今季の目標はインターハイの100mと200mで入賞すること。11秒5台を出したい気持ちはあるが、まだそこまでの力はないので、まずはインターハイで自己ベストを出したい。

400m 山内そよ(大宮東高・埼玉)54秒62

54秒台を目標にしていたので、1秒近く自己ベスト(55秒69)を更新できてよかった。ラスト50mが武器だと思っているので、必死になって走った。普段から前半スピードを出すことが課題だったが、今日はしっかり上げられて、後半もそこまでスピードを落とさずに走れたと思う。もともと200mをメインにやっていて、ケガをしたのをきっかけに高2の4月から400mを始めた。前半を強化するために120mなどでスピードを上げる練習をしてきて、その成果を出して1位になれたから良かった。インターハイでは54秒台前半を出して優勝したい。

1500m 下森美咲(北九州市立高・福岡)4分21秒43

800mが専門で、1500mでは大きな大会に出た経験がなかったので、ラスト150mまで我慢して、最後の100mでスパートをかけるプランだった。優勝できてうれしい。今年のインターハイは800mで狙っていて、来年は1500mで出たいので、今の力を知るためにこの大会に出場した。今まで800m以外は自信がなかったが、今回の走りで自信が持てるようになった。インターハイは800mで3位以内、2分07秒台が目標。田中希実選手(豊田自動織機)にあこがれていて、自分も800mから5000mまで挑戦しているので、どの種目も走れるようになりたい。

棒高跳 小林美月(明星学園高・東京)3m90

昨年が2位で悔しい思いをしたので、今年こそは優勝して金メダルを取ろうという気持ちで臨んだ。練習跳躍では3m80をいい感覚でクリアできて、これなら自己ベスト(3m90)を狙えると思ったが、試合が始まると風向きが悪くなってしまい、3m70と80はギリギリだった。3m90の前に一度落ち着いて、自分の跳躍ができたのは良かったと思う。助走の前半を抑えて、後半に上げていくことを意識しているが、それを安定させるのが課題。昨年はインターハイで8位にも入れなかったので、今年は優勝を目指している。日本高校記録の4m13も今年中に超えたい。

ハンマー投 村上来花(九州共立大・青森)59m43 ※大会新記録

初めてのU20日本選手権を大会新で優勝できてうれしく思う。日本選手権に出ることも考えたが、昨年11月に膝をケガしてしまったのと、U20は出たことがなかったので、今回はU20を選んだ。シーズンベストだし、今の自分の力は出せたと思う。反省点は1投目以外に記録を残せなかったこと。3、4投目は上半身に力みが出て、うまく力を加えられなかった。ただ、冬場にリハビリや上半身の筋トレを続けたことで、高校時代に比べて記録は安定してきたと思う。60mは見えてきたので、U20世界選手権ではまず世界というものを自分の目で見てみたい。

文:月刊陸上競技編集部

ーー
その日、決まる。その日、始まる。

■第106回日本陸上競技選手権大会
開催日:2022年6月9日(木)~12日(日)
会場:大阪・ヤンマースタジアム長居

▼第106回日本陸上競技選手権大会特設サイト
https://www.jaaf.or.jp/jch/106/

▼第106回日本選手権 応援メッセージキャンペーン
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