2022.06.03(金)選手

【第106回日本選手権・混成競技】前日会見レポート&コメント/中村明彦、田上駿、山﨑有紀、ヘンプヒル恵、大玉華鈴



第106回日本選手権混成競技は、7月にアメリカで行われるオレゴン世界選手権日本代表選手選考競技会を兼ねて、6月3~4日に開催されます。大会前日の6月3日には、会場となる秋田県営陸上競技場で、出場選手を迎えての前日会見が行われました。会見には、男子十種競技の中村明彦選手(スズキ)と田上駿選手(陸上物語)、女子七種競技に出場する日本記録(5974点、2021年)保持者の山﨑有紀選手(スズキ)、ヘンプヒル恵選手(アトレ)、大玉華鈴選手(日体大 SMG)の5名が出席。これまでの経過や大会に向けての抱負を述べました。

以下、各選手のコメント(要旨)をご紹介します。


◎中村明彦(スズキ)

今回の日本選手権は、「勝つこと」「攻めきること」をテーマに、思いきって試合をして、世界ランキングを1つでも上げられるように頑張っていきたいと考えている。
僕の場合は、10個のなかでいったら最初の1日目、特に最初の3種目でいいスタートを切れることが、十種競技(トータル)の記録に大きくつながってくる。とにかく最初の3種目を、緊張に負けずに攻めきって、いいスタートを切ることができたらなと思う。
今日は、この(競技場の)トラックで動いていないので、トラックの感触はまだわからないのだが、競技場の雰囲気が海外のグランプリ大会に似たような開けた感じだなと思った。秋田を「いい思い出」にして帰れたらいいなと思う。
世界選手権の参加標準記録は8350点。(直前の大会となった)木南記念では1000点近く下回る記録(7363点)だったこともあり、今回(の日本選手権を)、標準記録突破だけを目指していくのは厳しいところがあるし、出るとしたら(WAワールド)ランキングによるものになると思う。しかし、この1試合で(ターゲットナンバー内に)食い込めるだけのポイントを稼ぐとなると、それはまた厳しい状態。このため、(世界選手権出場については)なんともいうことができない。ただ、またあの舞台に戻れるように、この1試合がきっかけになったらいいなとは思っている。


◎田上 駿(陸上物語)

今大会では、ひとまず自己ベストの更新と優勝の2つを目標として、2日間を戦っていきたい。自分が得意とするのは、走る種目と跳躍種目。まずその2種目で、しっかりと差を広げて点数を加算することが大事だと考えている。また、トップの選手に比べると、まだ投てき種目が弱点になってしまうのだが、今季に向けては投てき種目をメインにずっと練習してきたので、その成果をしっかり発揮したい。(投てき種目で)自己ベストをしっかり更新して、10種目合計の点数も自己ベストを出していけるようにしたい。
秋田県に足を踏み入れるのは今回が初めてなので、すごく楽しみにしていた。天気予報を見た感じでは寒いのかなと予想していたが、思ったよりも暖かくて、日差しがあると動きやすいイメージ。雰囲気も自由な感じでやれるので、明日と明後日でしっかりと記録を出していけるのではないかと思っている。
世界選手権の参加標準記録(8350点)と自己ベスト(7764点)とでは、数字的にみればかなり差がある。しかし、挑戦していくということが競技者にとっては大事だと思うので、明らかに厳しいと思われるような状況でも、自分ができる範囲で挑戦していくことは大事にしたい。また、この1試合1試合が、ランキングのポイントにつながっていくので、まずこの目の前の日本選手権というところをしっかりとクリアして、結果的に世界選手権への道が拓いていけるようになれたらなと思う。


◎山﨑有紀(スズキ)

今回で日本選手権は8度目の出場となる。1年目に出場したときの気持ち…ワクワク、ドキドキするような、楽しみな気持ちで臨んでいきたい。
私は、第1種目から良いスタートを切ることが、全体的にみたときに合計点数や次の種目につながると考えている。第1種目からの流れをしっかりと、チャレンジするという気持ちを持って臨みたいと思っている。
秋田県を訪れるのは初めてなので、すごく楽しみにしてきた。会場に入ったときは、混成競技の日本選手権の雰囲気を盛り上げようとしてくれているイメージがあって、とても嬉しくなった。大会を開催してくださることに感謝して、明日からは精いっぱい頑張りたい。
世界選手権については憧れもあるし、出場したい気持ちもある。しかし、(それが実現できる)点数を出すことは、現実的には厳しいので、今、できることをしっかりやって、世界との差を少しずつ詰めていくことが自分の課題なのかなと思っている。自己記録を1点でも多く、そして、ワールドランキングのポイントを、1ポイントでも上げられるように頑張りたい。


◎ヘンプヒル恵(アトレ)

日本選手権はとにかく勝負の試合だと思っている。「勝つ」ということを意識して頑張りたい。
(勝利を実現するためには)自分の得意種目でミスなく、自己ベストの近くをマークすること、また苦手な種目についても、とにかく穴をつくらないということが、全体を通しての点数にはつながる。「やってきたこと以上のものを出そう」とするよりも、「やってきたことをちゃんと出す」ことが大事だと思っている。
秋田は、湿度が割と低くて、東京に比べると動きやすいのかなというのが第一印象。ただ、寒さが若干気になるので、その対策をしっかりしたい。身体が温まってくれば、けっこう動けるようになってくると思うので、気候によっては記録が出るのではないかと思う。
(世界選手権への思いについての問いに)正直、世界選手権やオリンピックに出るために何をしなければいけないのかということが、今までは、あまりよくわかっていなかった。ただ、本当に世界に行くために、世界で戦っている環境でやることはすごく大事だなと思ったので、(アメリカでトレーニングを積むなど)それを少しずつ行動に移している段階である。それが今すぐ成果として現れるかはわからないので、(オレゴン)世界選手権に関しては具体的な思いを答えることができない。しかし、来年にしっかりとつなげられる試合には必ずしようと思っている。


◎大玉華鈴(日体大 SMG)

日本選手権では、優勝争いに食い込むと言いつつも、点差を広げられて負けてしまうという状態が、ここ3年間続いている。今年こそ自己ベストを大幅に更新して、優勝争いに食い込めるように頑張っていきたい。これを実現するためには、1日目にどれだけ点数を稼げて、2日目でどれだけ耐えられるか。(自分の)点数の取り方からしてもそうなので、そこを意識したい。特に1日目の走高跳が一番得意なので、そこで大きく点差を広げることができたらいいなと思っている。
秋田に来るのは私も初めてなので、とても楽しみにしていた。会場もすごく盛り上げてくださっているので、明日からは(我々)選手が盛り上げていけるように、競技でしっかりと記録を出していきたい。
6420点という世界選手権の参加標準記録までにはまだ点差があるのだが、まずは6000点や日本記録更新を目標に、記録が少しずつ世界に近づいていければいいなと思っている。自分の場合は、5500~5600点がここ3年ほど続いている。5700点、5800点といった5000点台後半の記録を出したいと思っていたのに出せていないので、まずはしっかり5000点台後半から6000点にかけての記録を出して、少しでも世界に近づけるようにできたらなと思っている。



このほか、スケジュール上の都合により、会見に出席することができなかった男子十種競技日本記録保持者の右代啓祐選手(国士舘クラブ、自己記録8308点、2014年)は、練習前に競技場で囲み取材に応じました。翌日からの大会に向けて、「昨年は、(東京オリンピック出場権獲得を目指して)スペイン、ドイツの試合に出るために出場しなかったので、久しぶりの日本選手権となる。調子は試合をやってみないとわからないが、できる最大限の準備と取り組みは100%やってきた。今年はしっかりと結果を残して優勝を勝ちとりたい」とコメントしています。

大会は6月3~4日の2日間の日程で、U20日本選手権混成競技との併催で、秋田県営陸上競技場で行われます。大会プログラム、タイムテーブルやスタートリストなど、大会に関する情報は、日本陸連公式サイト内の「日本選手権混成競技」特設ページ( https://www.jaaf.or.jp/jch/106/combined-events/ )に掲載しています。

また、今年も競技の模様を、両日ともに競技開始前の午前9時から競技終了後まで、インターネットでライブ配信の予定! 例年、好評をいただているコメンタリーも加えて、より楽しく見ていただけるよう準備を進めています。ライブ配信のリンク先や配信スケジュールについても、上記の特設サイトより、ご確認ください。

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)


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