2018.02.17(土)大会

第101回日本陸上競技選手権大会男子・女子20km競歩前日記者会見

第101回日本選手権男子・女子20km競歩の前日会見が、2月17日夕刻、兵庫県神戸市六甲アイランドにあるホテルで行われました。この大会は、本年8月末にジャカルタ(インドネシア)で開催される第18回アジア競技大会の日本代表選手選考競技会を兼ねて行われます。会見には、大会3連覇中の髙橋英輝選手(富士通)と岡田久美子選手(ビックカメラ)のほか、藤澤勇選手(ALSOK)、松永大介選手(富士通)の4名が登壇しました。

 

 岩手大4年時の2015年に、1時間18分03秒の日本新記録(当時)で初優勝して以降、3連勝中の髙橋選手。男子20km競歩の連覇は、これまで髙橋選手のほかに3選手が3連覇を達成していますが、連勝記録を「4」に増やした選手はまだ出ておらず、今回、髙橋選手は、この偉業にも挑むことになります。
 その髙橋選手は昨年の11~12月あたりまでは順調で、ロンドン世界選手権50km競歩銀メダリストの荒井広宙選手(自衛隊体育学校)ら50kmの選手たちと合宿を重ねるなかで、「すごく力がついてきたことを実感できていた」と好感触をつかんでいたそうですが、1月中旬に出た右大腿骨の痛みが、2月に入って疲労骨折であったことが判明。このため「歩く以外の練習を入れたりポイント練習でのスピードを落としたり」しながらの調整を余儀なくされてしまったと言います。しかし、「やらなければいけない最低限の取り組みはできている。また、11~12月にやってきた、“タフさが身につくような泥臭い練習”の成果を、明日のレースで出すことができたらいいなと思う。明日は、トータルで勝負していこうと思っている。まずは、しっかりと自分の力を出し切るレースをしたい」と述べました。
 昨年、ラスト500mで髙橋選手にかわされるまでは主導権を握るレースを展開し、1時間18分23秒の自己新記録で2位となっている藤澤選手は、例年実施しているオーストラリアでのトレーニングで充実した内容が消化できたことを明かしました。「今回は50km競歩の選手たちも参加して、今までとはまた違った練習の流れとなった。特に、練習量については、例年よりも質も量もこなせたと思う。明日は、ここまでやってきたことをしっかり出して、自己記録が狙いたい」と意欲を見せました。
 「目標は特に自分では定めていない。とにかく前にくらいつき、前で引っ張ってレースをするといったところを目指すなかで、タイムがそれについてくればいいかなと思っている。自分は、2月はなかなか思うように行かないことのほうが多い時期。コンディション自体は正直なところ6~7割の状態で、明日もレース次第でどうなるか自分でもわからないので、そのあたりを慎重に見極めてレースを進めていきたい」と話したのは、2016年リオ五輪20km競歩7位の実績を持つ松永選手。一方で、学生だった昨年と実業団の所属となった今年とでは、「ウエイトトレーニングや体幹トレーニングを増やしたことで、身体つきもかなり変わってきた。大学のとき以上にいいトレーニングが積めていると思うし、何よりケガなくここまで来られている」と、着実に力をつけている様子もうかがわせました。
 「明日の目標は優勝。4連覇を目指したいと思う」と話したのは、女子20kmに出場する岡田選手。髙橋選手と同様に、2015年から連勝中です。しかし、ロンドン世界選手権以降は、平坦な道のりではありませんでした。昨年の9月に体調を大きく崩したことが影響し、その後、なかなか思うようにトレーニングを積むことができず、年末になってようやく本格的に練習を再開。「筋力が落ちてしまっていたので、初歩的なところから積み重ねてきた」と振り返りました。「現在、まだ6~7割という状態なので、例年のように最初から飛び出すレースではなく、様子をみながら進めていく展開になると思う」と言いつつも、「ロンドン世界陸上以来のレース。久しぶりのレースとなるので、元気よく楽しみたい」と笑顔を見せていました。

 レースは、明日2月18日午前、兵庫県神戸市の六甲アイランド甲南大学周辺公認コース(2.0km)で行われ、男子20kmが9時50分に、女子20kmは10時10分にそれぞれスタート。男子は、会見に出席した髙橋選手、藤澤選手、松永選手に加えて、昨年の台北ユニバーシアードで男子団体優勝を果たした山西利和選手(京都大、金メダリスト)、及川文隆選手(東洋大、銅メダリスト)、野田明宏選手(明治大、7位)、ら若手注目選手もエントリー。また、昨年のロンドン世界選手権でトリプル入賞を果たした男子50km競歩の荒井選手(銀メダリスト)、小林快選手(ビックカメラ、銅メダリスト)、丸尾知司選手(愛知製鋼、5位)のほか、谷井孝行選手(自衛隊体育学校)、森岡紘一朗選手(富士通)、西塔拓己選手(愛知製鋼)、山﨑勇喜選手(自衛隊体育学校)など世界大会でのメダル獲得や入賞の実績を持つ錚々たる顔触れが参戦を予定しており、ハイレベルな戦いが期待できそうです。また、女子では、昨年10月の国体で、女子5000m競歩のU20日本記録(21分33秒44)を樹立しているダイヤモンドアスリートの藤井菜々子選手(北九州市立高)が出場の予定。初めて20kmに挑戦します。

◎文:児玉育美(JAAFメディアチーム)

>>第101回日本陸上競技選手権大会20㎞競歩大会ページはこちら

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