2017.08.01(火)選手

【世界選手権】日本代表8月1日出発レポート&選手コメント/男女競歩、女子やり投

8月4日に開幕するロンドン世界選手権に向けて、先週末から日本代表選手たちが続々と現地入りしていますが、8月1日午前にも、複数の選手が東京・羽田空港を出発しました。
 今日出発したのは、すでに現地入りして調整を行っている男子20km競歩代表の藤澤勇選手(ALSOK)を除く男女競歩6選手と女子やり投3選手の計9名。女子やり投は、国際陸連のインビテーションによって、7月27・28日に2選手が追加され、先に決定していた女子主将の海老原有希選手(スズキ浜松AC)を含めて3選手の出場が決定したばかりです。
 ここでは、昨年のリオ五輪代表の荒井広宙選手(自衛隊体育学校)、松永大介選手(富士通)、髙橋英輝選手(富士通)、そして、“フルエントリー”が実現した女子やり投3選手のコメントをご紹介します。



◎荒井広宙選手(自衛隊体育学校、男子50km競歩)
 ここまで長野、北海道でずっと合宿をしてきたが、練習はすべて予定通りに消化できており、去年(のリオ五輪前)と同じくらいの体調にもってくることができている。現地に着いたら、まずは時差調整を行って、あとは疲労をしっかり取ることに重点を置いてやっていきたい。
(昨年、リオ五輪に向かったときと心境に違いはあるか? の問いに)特に変化はない。やるべきことを淡々とやるというイメージで、普段通りの仕事をやりたい。ここまで練習を継続してきたというところが自信や強みになっている。この1年間やってきた練習の成果を、今回の世界選手権で発揮できたらいいなと思う。
 世界選手権では、自分の持っている力をしっかり出し切るのが第一。それに伴って結果…順位やタイムがついてきたらいいなと思っているし、当然、メダルも期待されているので、自分が力を出し切った結果、メダルがついてきたらいいなと考えている。
 ロンドンのコースは2回目。2012年五輪には出られなかったが、実はその前年に海外合宿の帰りに視察していて、会場やコースの特徴やイメージはつかめている。比較的平坦で景色もよく、昨年のリオに比べたら、いいコース、いい気候のなかで歩けるのではないか。気温もあまり上がらないようだが、どちらかというと僕は暑いのがあまり得意ではなく、涼しいほうが歩きやすい。高速レースにはなると思うが、それにしっかり対応して歩いていけたらと思う。

◎髙橋英輝選手(富士通、男子20km競歩)
 ここまでしっかりと順調にいいトレーニングができている。レースまで残り2週間弱。気を抜かずに調整して、8位入賞を目指して、精一杯頑張りたい。
 今回は、スピード練習に力を入れてやってきた。自分の得意分野であり、いっぱいいい練習ができている。そのぶん疲労が溜まっているので、あとは疲労をしっかり抜くことがポイントとなると思う。
 去年のリオ五輪前に比べると、準備面での充実度が違うし、気持ちの面でも「戦う準備」ができている。リオ五輪では、すごく大きな失敗をしてしまったが、それを失敗のままで終わらせないようにと、気持ちの面で戦う準備をしてきた。そうしたところで大きく成長できているのかなと思うので、それを結果でお見せすることができたらなと思っている。また、涼しい気候でスピードレースになることが見込まれる点も、自分の追い風になっている。そこは自信を持っていけると思う。
 これまでの失敗してしまった大会では緊張してしまった部分が大きかったが、その失敗したことを失敗のままで終わらせないためにも、ここで生かさなければと思っている。そういう意味でも今回は、「結果を出さないと」という使命感、責任感が強い。そういった気持ちを力に代えて、結果にこだわっていきたい。

◎松永大介選手(富士通、男子20km競歩)
 ここまでやることはやってきた。合宿等を踏まえて、8~9割方は完成している。あとは現地へ行って、しっかりと自分の調整をすれば、自ずと結果はついてくるかなという状態。ロンドンに入ったら、まずは(合宿の)疲労を抜いてから、動きの確認を行い、刺激(を入れる練習を)を1日行うくらいで試合に臨みたいと考えている。
 去年に比べると、今年は距離に重点を置いた練習ができた。昨年は最高でも24kmしかやっていなかったところを、合宿で30kmを何本か入れることができているし、また、長く速く歩くこと…例えば、20kmのビルドアップで上がりを(1km)4分ペースくらいまで上げるなど、長い距離のなかでしっかりとスピードを出す練習ができている。こうした練習によって、体力面の課題や不安は、だいぶなくなったように思う。
 昨年のリオ五輪(20km競歩で7位)を経て、注目されている競技でもあるので、五輪のときよりも結果を出さなければいけないという気持ちがある一方で、去年に比べると自分自身が非常に落ち着いているようにも感じている。
 世界選手権では、日本人過去最高順位の6位をまず超え、メダルを視野に入れて臨み、日本競歩界の歴史を変えたい。今大会から競歩はすべて同じ日の開催となる。レースが行われる8月13日がどんな日になるのか。自分たち「チーム競歩」にとって特別な日になればいいなと思っている。

◎海老原有希選手(スズキ浜松AC、女子やり投)
 出発ということで、いよいよ世界選手権が始まるなという気持ち。そして、女子やり投が今回フルエントリーとなったので、3人で力を合わせて、それぞれにいい投てきができたらいいと思うし、そこをプラスにしながら頑張りたい。
 私自身は、今現在、順調に調整が進んできていて、本当にいい形で大会を迎えることができそうな状況である。本番では、ずっと言い続けている8位入賞を成し遂げたいなというのと同時に、海外で自己記録を投げることも選手としては目標となるので、欲張りだが記録も順位も、そのどちらも狙っていきたい。
 また、次の世代につないでいくためには、複数で(世界大会に)出て循環していくことが必要だとずっと考えていたので、今回、3人で出場できることは本当に嬉しいし、心強い。年上(宮下選手)と年下(斉藤選手)が増えて私は中堅となったので、すごく楽な位置をいただいた(笑)。同じ種目の選手なので共通の話題も多いし、練習でも試合でもプラスの面ばかりだと捉えている。
 決勝に進むためには、参加標準記録(61m40)よりも上くらいのレベルになるだろうとみているので、3人みんながベストあるいはベスト以上の投てきをしなければならない。予選では3投で決するところを詰めていく必要があるが、もし、3人揃って決勝進出となったら、そんな幸せなことはないと思う。

◎斉藤真理菜選手(国士舘大学、女子やり投)
 世界選手権の出場も初めてだが、この場(会見)に立つのも初めてなので、ちょっと緊張しているが、出発という日を迎えられて、とても嬉しい。
(インビテーションでの出場となったが)まさか世界選手権に出られると思っていなかったのでとても驚いた。7月27日に監督から電話をいただいたときも、「ホントですか?」と聞き直してしまったくらい。でも、出られるのはすごく嬉しいので、急きょ決まったことではあるが、全力を出して頑張りたい。
 現在、調整的にはうまく行っていると思う。世界の舞台に立つのは初めてなので、楽しめるように、そしていい投げができるようにしたい。記録的には、参加標準記録(61m40)も突破していないので、自己新記録(61m07、2017年)を出せるように頑張りたい。
 
◎宮下梨沙選手(大体大TC、女子やり投)
 たくさんの人数で試合に臨めるので、楽しい気持ち、わくわくした気持ちで出発できて嬉しい。代表入りの連絡を受けたのは、7月28日に自宅で食事をしているとき。何の電話かと思いながら出たが、「インビテーションがかかっている」と聞いたときには身体が震えて、思わず正座してしまった。
 久しぶりの出場(2011年テグ大会以来)で、急な決定でもあったが、気持ちのほうが上がってきているので大丈夫。日本選手権からあまり調子がよくなかったので、これをきっかけとして、しっかりとした投げができるようにしたい。ロンドンに行って、試合まで少ししか期間がないが、全力で調整して、本番を楽しめるようにしたいと思う。
 大会では、この身体の大きさ(身長172cm)を生かして、大きな、ダイナミックな投げをして、自己ベスト(自己記録:60m86、2016年)を狙っていきたい。


(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)
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