2016.07.28(木)選手

リオデジャネイロオリンピック男子マラソン強化合宿 記者会見コメント

リオデジャネイロオリンピックに向けて、7月21日から北海道釧路市で強化合宿を行っている男子マラソン日本代表の佐々木悟選手(旭化成)、北島寿典選手(安川電機)、石川末廣選手(Honda)の3名が、7月27日、釧路市内のホテルで記者会見を行いました。
日本代表決定後に、代表選手全員が集まって合宿を行うのは、今回が初めての試み。登壇した選手たちは、それぞれに代表に決定してからの経過や大会本番での目標など、記者からの質問に応じました。

【代表選手コメント】
佐々木悟選手(旭化成)
「代表に決まってから、淡々と練習をこなし、ここまで特に故障等の問題もなくやってきた。最後の仕上げのところに来ているので、ここからは体調管理に最も気をつけて、一番いい状態で自分のパフォーマンスが発揮できるようにしようと思っている。(この合宿に入るまでは)5月から九州の山の中でクロスカントリーを中心に練習を行い、釧路に入る前は深川市(北海道)でロードを使ってレースに近い形の練習を中心にやってきた。どの大会に向けてもそうなのだが、レースに向けての練習で特に手応えを感じるということはなく、今回も特にない。練習をしっかりとこなして、あとは“疲労を残さないように”と言われているので、そこに気をつけてやっている。(目標とする記録や順位を具体的に…との問いに)自分の場合は結果を意識したときはあまりよくないので、意識しないようにしている。今回も特に意識はしておらず、特に順位については全く読めないので考えていない。ただ、タイムについては自己ベスト(2時間08分56秒、2015年)に少しでも近づけるよう、もしくは更新できるようにコンディションを整えたいなと思っている。」

北島寿典選手(安川電機)
「大会まで残り1カ月弱なので、やれることをやって準備したい。大会まで残り少なくなってきたので緊張感も高まっているが、それをプラスに変えて本番では全力を出し切りたい。九州のチームということもあり、この合宿に入るまでは、九州内で合宿等をしながら、脚をしっかりつくるような練習をしてきた。合宿だと時間をいつも以上に練習にあてられるので、筋トレなど普段おろそかになりがちな部分も今回は重点的に取り組んだ。その成果を本番で生かせたらなと思う。(本番での目標は…との問いに)普段のマラソンで意識しているのは、レース展開であったり、そのときにいかにリラックスして走れるかということだったりするので、スタートしたときからレース展開だけを意識して走りたい。その先に結果がついてくるという意識で臨みたいと思っている。(代表入りを決めた)びわ湖のときも、リラックスして先頭集団で最後まで走った結果が、いい成績につながった。(オリンピックでは)自分で何かをするというよりは、レース展開に惑わされずに、どんな展開になっても、自分のリズムやリラックスした状態を崩さないことを心がけたい。」

石川末廣選手(Honda)
「今回、初めてオリンピックという舞台に挑むわけが、ただ参加するということではなく世界と勝負するつもりで戦っていきたいと思っている。この合宿に入る前までは北海道の網走で練習してきた。小川智コーチの立てた練習メニューを計画通りできているので順調に来ている。練習自体は、いつもマラソンに向けて行う準備と変わらない内容。ただ、今回は夏のマラソンなので、いかに疲れを残さずにフレッシュな状態でスタートラインに立てるかが大事だと考えている。そのため、練習では、タイムで追い込みすぎないようにということを心がけてきた。前回のロンドン大会で(日本人トップの)中本くん(健太郎、安川電機)が6位だったので、その6位を目標にしている。タイムは、その日のコンディション等によって変わるので、順位を目標としたい。コースに関しては、レース1週間前にリオに入ってから下見するのと、先にレースが行われる女子の情報を聞いて対応しようと思っている。気象条件については、今の時期でスタートの9時半は20~22℃くらい、ゴールの時間帯で29℃くらい、湿度は40~50%くらいと聞いている。日本に比べるとからっとしているのではないか。ゴール時の気温は高いのかなと思うので、暑さ対策をしっかりしようと考えている。」

【宗猛男子長距離マラソン部長コメント】
■強化合宿について
オリンピック前に代表の3選手集めて合宿を行うのは今回初めての試み。今まではそれぞれのチームで準備して、現地に行って顔合わせをしていた。しかし、それでは選手の状況が見えないということがあったので、今回は、レース1カ月前くらいのこの時期に、現状の確認を第一の目的として実施している。練習は、朝練もポイントとなる練習も、各自のペースで、それぞれの(計画した)流れのなかでやらせていて、そのなかで選手がポイント練習をやるときは見るという形で進めている。現段階では順調に練習が行われている選手もいれば今一歩かなという選手もいるが、その現状が見えたというところで実施した意味はあったと考えている。

■五輪本番の展望
本番の展開は、東アフリカ勢がどういうレースをするかになると思う。想定される気象状況からすると2008年北京オリンピックの条件と非常によく似ているという印象。東アフリカ勢が実際に生活している地域は気温が高めでも湿度が低いということで、そういう選手に合った気候になるのではないかと感じている。そのなかでスタートから飛び出されると高速レースになるし、誰も出なければ牽制し合いながらどこかで誰かが逃げるレースになる。その両方を想定していく必要がある。レースに出てくる東アフリカ勢は、ケニア、エチオピア、コンゴ…、そして、それらの国から国籍変更したバーレーンやカタール、エリトリアなどの代表を加えれば全部で20名くらいになるだろう。そのなかで(日本選手が)8位入賞を果たすためには、相当に頑張らなければならない。しかし、出てくるアフリカ勢の全員がベストの状態ではないはず。付け入る隙はある。
オリンピックの場合、メダルを狙っていって、ダメだと思ったらすぐに諦める選手も出てくるので、そこが(日本選手の)粘りどころかなと感じる。ヒントとなるのはロンドン五輪で入賞した中本。彼のように、自分のリズムを崩さずに、きっちりと最後までそのリズムで押し通すことができれば可能性はある。1人は、8位入賞を果たしてほしい。

■入賞実現の鍵は?
(日本勢が入賞を実現するためには)パーソナルベストにいかに近づけるかということが鍵だと思う。アフリカの選手は気温が高いとパーソナルベストよりも5分、6分くらいタイムを落としてしまう。しかし、持ちタイムが2時間4分台だから6分悪くても2時間10分台で走れる。そういうなかで、持ちタイム2時間8分台の日本選手が、パーソナルベストより2分落ちるにとどめれば2時間10分台で行けるわけで、気温が高いということはそういうチャンスがあるということでもある。(会見で)佐々木が言ったように、パーソナルベストに近い走り、あるいはパーソナルベストを更新するレースをリオでできれば、十分に戦うことはできると考えている。

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(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

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