2018.10.22(月)大会

【U20/U18日本選手権】大会レポート

U20・U18日本選手権は10月19~21日の3日間、愛知県名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムにおいて開催。第34回大会となるU20日本選手権は男女28種目で、第12回となるU18日本選手権はリレーを含む男女30種目で、それぞれ決勝が行われました。

この大会は、2010年以降9大会連続で、瑞穂スタジアムで実施されてきましたが、名古屋での開催が決まった2026年アジア大会に向けて改修工事に入るため、今回の開催が最後。2019年度からは広島で行われることになっています。

期間中は、やや風は強かったものの秋らしい晴れ間が広がる天候となり、U20男子110mHとU20女子棒高跳でU20日本新記録が、U20男子円盤投で高校新記録が樹立されたのを筆頭に、11種目で16の大会新記録が誕生。2018年秋シーズンを華やかに締めくくる活況ぶりとなりました。



大会MVPにあたるJOCジュニアオリンピックカップは、U20日本新記録を樹立した泉谷駿介選手(順天堂大・神奈川:男子110mHで13秒19をマーク。三段跳と2冠獲得)と田中伶奈選手(観音寺一高・香川:女子棒高跳で4m11をマーク)が、それぞれ受賞しています。3日間の結果をデイリーでご紹介します。



◎10月19日/1日目

この日は、ホームストレートが向かい風基調となる気象条件となりましたが、U20規格(ハードルの高さ0.991m、ハードル間の距離9.14mで実施)で行われたU20男子110mHで、素晴らしい記録が誕生しました。

予選で大会新記録となる13秒36(-0.5、自己新)をマークしていた泉谷駿介選手(順天堂大・神奈川)が、準決勝を13秒44(-1.3)で通過すると、決勝でも向かい風0.6mをものともせずに快走。従来のU20日本記録(13秒31、2016年・2018年)を大幅に更新する13秒19のU20日本新記録を樹立したのです(泉谷選手の新記録樹立コメントはこちら→ http://www.jaaf.or.jp/news/article/12190/ )。前回覇者の樋口陸人選手(法政大・奈良)は13秒55で2位、福井国体で従来のU20日本記録に並ぶ13秒31をマークしていた多和田旭選手(大垣商高・岐阜)は13秒62・3位でフィニッシュしました。

なお、泉谷選手は、2日目に行われたU20男子三段跳も15m89(+1.5、自己新)で制して2冠を達成。男子最優秀選手に選出されました。

もう1つのU20日本新記録が誕生したのは女子棒高跳。インターハイチャンピオンの田中伶奈選手(観音寺一高・香川)が3m80で優勝を決めたあと、4m11のU20日本記録にバーを上げ、2回目にクリア。次に挑戦した4m20は越えることはできませんでしたが、この結果により、今季日本リスト1位に躍り出ることとなりました(田中選手の新記録樹立コメントはこちら→ http://www.jaaf.or.jp/news/article/12190/ )。この結果が評価され、田中選手も女子の最優秀選手に選ばれています。

U20女子円盤投は、4月に52m38の高校記録を樹立している齋藤真希選手(鶴岡工高・山形)が3回目に49m62をマークして、この大会3連勝。目標にしていたという54m台の高校記録更新はなりませんでしたが、日本選手権、インターハイ、国体、U20日本選手権の“4冠”を達成しました。

1.5mという強い向かい風のなかでの決勝となったU20女子100mHは、インターハイを13秒34の高校新記録で制した小林歩未選手(市立船橋高・千葉)が13秒46の大会新記録で優勝。インターハイ、国体に続き3つ目のタイトル獲得となりました。2位には、国体2位で、この国体の予選で高校歴代3位の13秒42をマークする躍進を見せていた芝田愛花選手(恵庭南高・北海道)が13秒57で続きました。

U20女子やり投は、アジアジュニア選手権銀メダリストの武本紗栄選手(大阪体育大・兵庫)が51m73で戴冠。U18女子やり投は、国体覇者の奈良岡翠蘭選手(弘前中央高・青森)が51m65で優勝しています。

U18男女走幅跳は、男子は伊藤陸選手(近大高専・三重)が7m64(+2.0)、女子は北田莉亜選手(摂津高・大阪)が6m02(+0.6)でそれぞれV。伊藤選手と北田選手は、翌日に行われたU18三段跳も制して(伊藤選手15m49<+3.1>、北田選手12m58<+1.8>)、ともに2冠を獲得しました。

このほか、谷川颯選手(金岡高・大阪)が67m10で優勝したU18男子やり投では、2位の松重安真選手(安佐北高・広島)が高1歴代2位の64m36をマークする好投を見せています。

◎10月20日/2日目

この日も、好記録が誕生しました。最初の決勝種目として、午前9時15分から競技が開始されたU20男子円盤投で、山下航生(市立岐阜商高・岐阜)が58m38をマーク。自身がインターハイで樹立した58m02の高校記録、U20歴代3位記録を更新しての優勝となりました。目標に掲げていた「高校生での60m台突入」は果たせなかったものの、“高校3冠(インターハイ、国体、U20日本選手権優勝)”を達成しました(山下選手の新記録樹立コメントは、こちら→ http://www.jaaf.or.jp/news/article/12191/)。

山下選手は、午後から行われたU20男子砲丸投にも出場し、この種目での3連覇を狙いましたが、こちらは15m62にとどまり、ベスト8進出ならず。優勝したのは、山下選手のチームメイトで、インターハイ砲丸投チャンピオンの稻福颯選手(市立岐阜商高・岐阜)。17m76で、今季2つめのタイトルを獲得しました。

U20女子800mは、高校時代からのライバルで、ともにアジア大会日本代表にも選ばれ、アジアジュニア選手権ではワン・ツーを果たしている川田朱夏選手(東大阪大)と塩見綾乃選手(立命館大・京都)が出場しました。レースは、終盤で2人の争いに。塩見選手がホームストレートでの競り合いを制して2分04秒92で優勝、2分05秒14で2位となった川田選手までが大会記録を更新しました。なお、塩見選手は、初日に行われた400mも54秒32で勝っており、昨年ともに2位だった両種目で2冠を獲得しました。

1.8mという絶好の追い風のなか行われたU20女子200mは、U20世界選手権代表の青野朱李選手(山形中央高・山形)が高校歴代8位となる11秒65の自己新記録で優勝。最終日に行われた200m(23秒69、+1.5)にも勝ってダブルタイトルを獲得し、故障に苦しんだ夏の悔しさを晴らしました。100mでは11秒67の自己新で2位に食い込んだ臼井文香選手(立命館慶祥高・北海道)までが大会記録を更新しています。

U18女子100mでは、国体少年女子B優勝者の青山華依選手(大阪高・大阪)が高1最高記録(11秒60)を上回る11秒55の好記録でフィニッシュしましたが、追い風2.5mで惜しくも参考記録に。2位で続いた景山咲穂選手(市立船橋高・千葉)も11秒62をマークしました。なお、この2選手は、最終日に行われた200m(+0.1)でも対決。こちらは、終盤で青山選手以下を大きく引き離した景山選手が、24秒32で優勝を果たしています。

U20女子三段跳は、インターハイ覇者で、今季12m96の高校記録をマークしている河添千秋選手(松山北高・愛媛)が3位で臨んだ最終跳躍で12m83を跳んで逆転勝利。前回のU18日本選手権に続き、大会新記録での“連覇”を果たしました。

U20男子棒高跳は、5m65のU20日本記録保持者で、U20世界選手権で銅メダルを獲得しているダイヤモンドアスリートの江島雅紀選手(日本大・神奈川)が、最初の高さとして臨んだ5m10をクリアできず記録なしとなる波乱。非常に強い追い風が吹き荒れるなかでの試合を制したのは石橋和也選手(清和大・千葉)。優勝記録となった5m20までをすべて1回でクリアして優勝を果たしました。

U18男子円盤投は、執行大地選手(市尼崎高・兵庫)が高2歴代2位となる51m97を投げて優勝。また、U20女子ハンマー投は、前回のU18同種目覇者で、インターハイチャンピオンの渡邉ももこ選手(敦賀高・福井)が高校歴代3位の55m64をマークして快勝しました。


◎10月21日/3日目

前日よりは風が穏やかになった大会最終日。午前10時からスタートしたU20女子走幅跳には、6月のアジアジュニア選手権で6m44のU20日本タイ記録(高校タイ記録、U18日本新記録)をマークして優勝し、その後の日本選手権で2連覇達成、U20世界選手権で銀メダル獲得、さらにはインターハイ3連覇を果たした高良彩花選手(園田高・兵庫)が出場。国体はまさかのベスト8漏れに終わる結果となりましたが、そこからの立て直しと、記録更新なるかに注目が集まりました。

高良選手は1回目を6m03(+2.3)で滑り出すと、2位で臨んだ2回目の試技で6m14(+1.1)をマークして首位に立ち、3・4回目で6m20(+1.8)、6m22(+1.7)と記録を伸ばし、5回目に6m29(+0.9)をマーク。最終跳躍は6m27(+1.5)にとどまり、新記録誕生はかないませんでしたが、6回の試技すべてを6m台に乗せるレベルの高さを披露し、日本選手権、インターハイに次ぐ3つ目のタイトルを獲得しました。

U18男子ハンマー投では、今季高校リスト1位の66m36の自己記録を持ちながら、インターハイは最終試技で逆転を喫して2位という結果だった久門大起選手(今治明徳高・愛媛)が、5回目の試技の直前で計器トラブルによる競技の中断に見舞われながらも、再開してすぐに65m08の大会新記録をスロー。3回目の試技で62m92の大会新記録をマークしていた舘田瑛史選手(富山高専高・富山)を逆転して、念願の全国初タイトルを獲得しました。

続いて行われたU20男子ハンマー投は、学生選手によるU20日本記録(71m46)更新も期待されていましたが、高校生の福田翔太選手(大阪桐蔭高・大阪)が、1回目に高校歴代3位となる66m66のビッグスローを見せて学生選手を圧倒。そのまま逃げ切り、全国大会初優勝を飾っています。

U18男子砲丸投は、鈴木愛瑾選手(東京高・東京)が優勝を確定したあとの6回目で、16m28まで記録を伸ばして勝利しました。東京高勢は、初日にU18女子400mの須藤美桜選手(55秒00)と同女子100mHの島野真生選手(13秒64、-1.1)が優勝と、3選手がU18日本チャンピオンに。さらに、U18男子走高跳でも、南雲優吾選手が2m12の大会新記録をクリアして2位、宮田風選手が2m09で3位に食い込んだほか、U18女子4×100mRで2位(46秒83)、U20男子やり投で山岸武選手が3位(67m49、上位2選手は学生)の結果を残しています。

U18男子走高跳を制したのは、国体で今季高校最高の2m12をクリアして優勝を果たした坂井宏和選手(東海大仰星高・大阪)。2m03から跳躍を始めて、2m06、2m09、そして自己タイ記録でもあり、戸邉直人選手(専修大松戸高・千葉)が2008年にマークした2m11の大会記録を上回る2m12、今季高校最高記録となる2m15までをすべて1回で越えての優勝となりました。

U18男女4×100mRでは、ともに優勝チームが大会新記録でフィニッシュ。男子は大阪高(大阪:深川真平・坂東日向・坂本俊介・須藤大)が40秒42を、女子は相洋高(神奈川:小川ひかり・髙 島咲季・金子ひとみ・石川優)が46秒11を、それぞれマークしています。

大会最後の決勝種目となったのは、U20男子200m。ダイヤモンドアスリートの井本佳伸選手(東海大・京都)が、ただ一人20秒台となる20秒94(+0.5)でフィニッシュし、前々回のU18、前回のU20、そして今回と3連覇を達成しました。今季は春先に200m・400mで20秒59・45秒82の好記録をマークしていましたが、その後、故障が続き、活躍を期していたアジアジュニア選手権、U20世界選手権も欠場と、思うような結果が出せないシーズンを過ごしてきた井本選手。復調の兆しをうかがわせる勝利で、今季最終戦を締めくくる結果となりました。


文・写真:児玉育美/JAAFメディアチーム

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